7、8月−22 平和ボケしたいけどできない
「楽しいねぇ。」
メエは右手にりんご飴、左手にヨーヨー、さらに腕に金魚までとフル装備だ。
「まあ、平和な祭りではあるな。」
『貴様!肩をぶつけておきながらあやまりもせずに行くつもりか!そんなやつに生きている価値などあるか!』
カッカッカッカッカッ!!
『だ、だれが変質者だ!!私の名前はキザ仮面!!えっ?警察?……私は悪に屈したのではない!!権力に屈したのだ!!さらばっ!!』
「平和だな〜。」
「平和だね〜。」
「何か不審な声が聞こえましたけど……」
「平和だな〜。」
「平和だね〜。」
ラブの発言はなかったことにした。
「誰かー!!引ったくりよー!!」
「ゼロ、捕まえて!!」
「ったく、つかの間の平和をもっと楽しませてほしかったよ。」
俺は引ったくりの出てくるであろう進路上にゆっきりと向かった。すると人垣がどんどんと横によけた。なぜかと思うと……
「どけどけー!!」
なんと引ったくり犯はナイフを振り回しながら走っていた。
「どけー!!」
どうやら俺に言っているようだが相手はただ振り回しているだけ。怖くもなんともない。
「どけー!!」
ガッ!
「知るか。」
俺の右フックは見事にあごをとらえ、引ったくり犯は白目を向いて倒れた。
「あ、ナイフが……」
「大丈夫だ。」
サクッ!
「頭がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
「うわっ!ついに変態ロリ会長に神の裁き!?ありがとう、神様!!」
「そんなこと言ってる場合じゃないですよ、軍曹さん!早くナイフを抜かないと!」
「さすが雫ちゃん!それによる出血多量で完全に息の根を止めるってことね!?」
「ええっ!!ち、違いますよ!確かに会長さんは2、3度死んだほうがいいとは思ってますけど、わざわざ殺すなんていけないことですよ!!」
さらっと本音が出ている。というか、2、3度死ねたら人間じゃないぞ。
「させてたまるかぁあ!!!!」
夏木会長はナイフがささったまんま復活した。
「な、大丈夫だったろ。」
「あれは大丈夫と呼んでいいんですか?」
まあ、いろいろと感謝された。
「言われた通りにして……」
メエのところに戻ってみるといなくなっていた。
「あのバカは……」
そんなことを言ってるとラブがやってきた。
「ラブ。」
「は、はい!」
「マジさんたちのところにいって、メエがいなくなったと伝えてくれ。」
「えっ!?メエちゃんいなくなったんですか!?」
「ああ。俺は走り回ってさがすからラブはマジさんたちにもさがすように言ってくれ。」
「は、はい!」
ラブは走っていった。
「さて……」
俺は足元に転がっていたりんご飴をひろった。まだまだ残っているそいつを俺はごみ箱にいれた。
え?なんで先生とかを出したかって?間を埋めるためです。
え?なんで1人だけ役員を出さないのかって?そんなのキャラクターがうす……作者の技量の問題です。