7、8月−12 世界はハプニングでできている
「……朝か。」
昨日はシャワーを浴びたあとすぐに寝てしまった。
起きてみると床に転がっていたはらずのラブとリン、フーちゃんがいなくなって、メエがベットに入っている。立ちあがって確認しようとしたら、机に紙があった。
『早めに起きたので部屋に戻ります。』
どうやら自分の部屋に戻っただけのようだ。
時間は7時。いつもより少し早いがいいだろ。
ということで、身支度に30分。
「起きろー、メエー。」
「……にゃむ……ん?ん!?」
変な鳴き声のあと、がばっ、っと起き上がった。
「なんでゼロがいるの!?」
「は?」
こいつは何を言い出すんだ?
「ボクの部屋に侵入してボクを襲うつもりだね!」
「……さて問題。ここはどこでしょう。」
「そんなの……」
メエが確認中。
「……ここどこ!?」
「さっさと目をさませ!」
そのあと10分間ほどちゃんと起きなかった。
「ごめんね、ゼロ。」
「もういいよ。」
朝食が食べるのは少し遅くなったが、別に今日の予定から遅れているわけではないので問題ないことだ。
「そんなことよりさっさと用意しろ。10時から各校の生徒会役員による話し合いがあるんだからな。」
「うん!」
さっき朝食を食い終わって時間は9時。よっぽどのことがないかぎり遅刻なんてことはないだろう。
「よっぽどのことがあったな!」
「ごめんなさーい!!」
いろいろと使い方がわからないだとか、のろのろしてたとかでかなりの時間ロス。その結果、部屋を出た時間は9時58分。
「同じホテルないとはいえ、遅刻は覚悟しとけ!」
「会長が遅刻なんて威厳が〜!」
……お前に会長の威厳なんてあるだろうか、いや、ない(反語表現)。
「ここだ!」
15階の大部屋についたのは10時59分35秒。
「ぎりぎりセーフだな。」
「早く入ろう!」
俺たちは遅刻という恥をうまくさけ、なんとか到着した。俺らのいくべき場所に。