5月ー7 戦い方
「……」
ただ俺は見ていた。
「ほら、倒れてないでさっさと電話しなさい。」
「あ、ああ。」
やられていた2人も起きあがり、携帯電話を取りだした。
「おい、とつにゅ……なんだと!?」
「そろそろ……おい、どうした!?」
何か電話先であったようだ。
「どうしたのよ!?」
「それが……」
『やっほー!!ゼロー!!聞こえるー!!』
「聞こえますよー!」
電話口から聞こえたのはハルさんの声だ。
『こっちは予定通りだよー!!』
「なら、よろしくお願いします。」
『OKー!!』
ピッ。
電話が切れた。
『こちらも予定通りだ!』
こっちからは榊の声がした。
「そっちは大丈夫か?」
『何人かおそってきたが、今踏んでやってる!』
「じゃあそっちは頼む!」
『わかった!ふふふ……もっと踏んで……』
ピッ。
ものすごいやばそうな笑い声がしたがスルー。
4人はありえないという表情をしている。まさか、ばれてないとでも思っていたのか?
「でも、東西は潰されたけど、南北はまだ来てるわよ。しかも、東西のほとんどが1年で、南北に2年を集めておいたのよ。東西がこれないくらい問題ないわ。」
「知ってる。」
「は?」
また、わけわからないという表情になった。
「人数を少しでも減らしたいだけだったんだ。別に強い奴を抑えてもらう必要はない。」
そんなことを言ってるうちに雑魚が外に集まったようだ。
「お前ら!早くこいつを倒せ!」
「いーっ!」
ツッコミをいれるとことがあったがスルーして、人の塊の中に突っ込んだ。
ボコッ!ドカッ!バキッ!
「ははは!倒すのだ!あの生徒会役員を潰すのだ!」
「誰を潰すって?」
「誰って……」
俺は当たり前のように柔道部の主将の隣に立っていた。
「な、なんでここに!?」
「別に前の扉から出て、後ろの扉から入っただけだ。」
柔道部と剣道部の塊はお互いに攻撃をしあう形になっていた。
「てめぇ、何しやがる!」
「そっちこそ!じゃまなんだよ!」
だんだん険悪なムードになってきた。
「お前ら!敵はそっちじゃなく……」
「今までも仲良くなんて、できなかったんだ!敵は目の前にいるやつだ!」
「おーっ!」
完全に仲間割れみたいなものが始まってしまった。まあ、最後の一押しは俺が言ったんだけどな。しかし、これで相手の策は完全に崩れおちただろう。
「さて、万策つきましたけど、どうしますか?」
「くっ。こうなったら魔女に……」
そこで動きが止まった。携帯電話が圏外になっているのだろう。
「お前、いったい何をやった!」
「俺だってききたいよ。ただ、生徒会を敵に回した結果がこれさ。」
「くそっ!」
完全に終わったらしい。
「このまま俺が報告したらほぼ間違いなく、軽くても停学および1年間の他校との試合の禁止にはなるでしょう。」
「「なっ!それだけは勘弁してくれ!」」
「「停学なんてやだよ!」」
「なら、こちらの指示することをしてください。」
「「何でもする!」」
「なら……」