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開明高校生徒会録  作者: ヒッキー
12月
164/172

12月-18 一瞬のさらに一瞬

 初めて予約掲載システムを使って4日連続投稿をしてみます。とりあえず、明日から5日間、0時に掲載されると思います。

 こちらの雰囲気が変わったのを感じてか黒服も構え直した。さっきと同じように体も揺らしている。


「……関係ない」


 俺は1歩、踏み出した。


 たった1歩。


 それだけで俺は黒服を打ち抜いていた。


「がっ!」


 黒服が攻撃に反応する間も、1歩で近づいてきたことに驚く間もなく胸を打ち抜いた。その勢いで黒服は地面に叩きつけられた。


 衝撃から判断するなら多分、黒服の骨は折れていないだろう。ひびすらはいっていない気がする。しかし、突きと地面に叩きつけられた衝撃で気絶はしているらしい。


「ぐっ!」


 それよりもこっちがやばいな。体中に激痛が走っている。ぎりぎり歩けるが、正直やばい。


 俺はゆっくりと歩いて、どうにか縁側に戻った。そして、縁側の奥にある扉を開いた。


「黒岩? どうしたの?」


 そこにいたのは、相変わらずの制服姿で和室の真ん中に座っているメエだった。


「ゼロ……?」


「迎えに来たぞ、バカ……」


「ゼロ!」


 立ち上がってこっちへ走ってきた。……って、ちょっと待て!


「ゼロー!」


 予想通り、メエは飛び込んで来た。そして、俺の体はズタボロ。


「がふぁっ!」


 そんなわけで、メエを受け止められずに、もろに食らって倒れた。


「え!? ゼロ!? 大丈夫なの!?」


 心配してくれて俺の体がおもいっきり揺すられる。


 ……マジで死ぬ。


「ストップ」


 誰かがメエを止めてくれた。


「そんなんじゃ、イケメンが死んじゃうよ」


 それが誰なのか数秒でわかったので、おもいっきり不機嫌オーラを出して牽制してやった。


「おお、怖い怖い」


 意に介していないのがよくわかる斑目先輩のセリフだ。


「さて、このあとはどうする」


「……逃げますよ」


 俺は少し回復した状態でそう言った。


 おそらくだが、今はあの人がいる。何も対策のできていない状況だし、今回は逃げるべきだろう。


「了解」


 斑目先輩は俺をおぶった。いろいろと文句は言いたいが、今はさっさと逃げるためにもありがたい。


「待って!」


「どうしたんだい、メエちゃん」


 走りだそうとしていた斑目先輩は止まった。


「ボクは会わないといけない気がする」


 メエがはっきりとそう言った。


 気がする・・・・、か……


「斑目先輩、目的地変更です」


 そう言いながら、俺は耳を2回叩いた。


『どうした?』


「マジさん、全員に中央の母屋の前に来るように言ってください。マジさん達も、システムが大丈夫そうなら来てください」


『わかった』


 マジさんは理由も聞かずに納得してくれた。


「いいのかい? 勝てる見込みはないんだろ?」


「一応、俺はメエの部下なんで、たまには上司の意見を聞いてあげることにしただけです」


 後ろを見るとメエは笑顔で親指をグッと立てていた。


 そういうわけで、俺らは最後の関門に挑むこととなった。



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