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開明高校生徒会録  作者: ヒッキー
12月
146/172

予告編

 私立開明高校。所在地は大阪の郊外。12年前にできた比較的新しい高校で、学校の象徴に白桜がある。少し高台にあり、全寮制の形をとっておきながらかなりの生徒数を誇る。しかも授業料が他に比べて安く、それゆえ人気校で大学進学率も年々上がっていっている。


 そしてこの小説は、そこの生徒会が巻き起こした出来事を描いた物語である。


 そんな生徒会もついに12月を迎える。






 俺は、なにかあるときには必ず桜の花があった。


 「とにかく派手にドカーンと!!」

 「頼むからもうちょっと普通にして……」

 「お嬢様。」


 しかし、今回は桜の花はなかった。


 「お迎えにあがりました。」


 あったのは……


 「バイバイ……ゼロ。」


 白い幹を持つ桜の木と、春を待つ桜の芽だけだった。










 開明高校生徒会録~THE LAST MONTH~











 「なぜ会長を助けに行かない!!?」

 「あなたは迎えが来たのに、それを正義の味方みたいに殴りこみに行けと?」

 「それは……」

 「それに、あなたはわかってないんですよ、その行動の意味が。」

 「……くそっ!!!」



 憤り



 「ゼロ、泣いてもいいんだよ。」

 「泣く?誰が?」

 「ゼロが。」

 「俺が?勘弁してくださいよ。そんなことはありません。」

 「そうかな?私は、泣きたい気分だよ。」



 悲しみ



 「……人を踏めない。」

 「それはいい傾向だろ。」

 「後ろ盾がないから踏めない。」

 「よし、お前が捕まっても生徒会は全力でお前を擁護しないことにしよう。」

 「会長の存在は、それほど大きかった。」



 後悔



 12月22日。ただ1人の役員がいなくなっただけ。ただ会長がいなくなっただけ。ただ仕事をせず、座ってただけの人間がいなくなっただけ。なのに、生徒会は崩壊寸前だった。



 「もうどうしようもないんだ。」


 俺なんかじゃどうしようもない。


 「もう、どうしようもないんだ。」


 これは運命だ。


 「もう……どうしようもないんだっ……」


 覆すすべは……


 ない


 夕方の屋上。俺はただそこでたたずんでいた。いや、正確にはただたたずんでいたわけではない。人を待っていた。


 「遅くなってすみません。」


 「私の気持ちをあなたに伝えます」


 「私は、あなたのことが……」


 彼らは終わるのか、それともまだ進むのか?


 誰も何も答えはしない。


 始まりあれば終わるもの。もしかしたら、これが終わるべき時なのかもな。

 だが、ただでは終わらない。


 伏線回収を!


 年始にごめんなさい。

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