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開明高校生徒会録  作者: ヒッキー
11月
144/172

11月−17 嵐の裏側

 「さすがだねぇ。」


 僕は屋上から下を見ながらそう言った。見えるのはメエちゃん達、現生徒会メンバーに聴衆。生徒会メンバーはもちろん、聴衆まで笑顔になってる。


 「あのメンバーを見ていろなんて、言われなくてもするんだけどね。」


 「こんなところで何やってるんですか、中山先生?」


 のんびりと後ろを向いた。そこにいたのは斑目龍騎、宮野美香、波照間陽の3人。前生徒会のトップ3がそろってる。


 「かわいい生徒達の笑顔を見てたんだよ。」


 「できればかわいい私の顔も見てほしいな。それとも、メエちゃんみたいな幼い笑顔がいいの?」


 そう言って宮野は、にこっと笑顔を浮かべた。


 「黙ってろ、宮野。つーか、お前だって人のこと言えるほど大人っぽくないだろ。」


 波照間はめんどそうに言った。相変わらず、愛用のドスを持っている。


 「まあまあ。美香ちゃんもメエちゃんもかわいい。それでいいじゃない。」


 そして斑目。こいつは笑顔だが、何を考えているかわからない。斑目の表情は飾りと言っても過言じゃないからな。


 「それにしても、前生徒会メンバーが生徒会選挙を見に行かないなんて、後輩がかわいそうだと思わないのかい?」


 「かわいいとは思うけど、かわいそうはないよ。俺達の票が他の人より価値があるわけじゃないんだし。」


 「俺においては選挙管理委員会にいるから投票権もねぇしな。ぶっちゃけ、どうでもいいだろ。」


 斑目と波照間が答えた。


 さて、こいつらは何を考えているのか。改革王、斑目龍騎。そして、その脇を固めた副会長、宮野美香に波照間陽。やっかいさだけなら、現生徒会の数段上をいく奴らだ。


 パンッ!


 「!」


 突然、斑目が手を叩いた。


 「さて、帰るか。」


 「……なんだと?」


 帰る?何もせずにか?


 「……なんでここに来たんだ?」


 後輩たちの演説をほっといて来たんだ。何もない、はないだろう。


 「俺はこれが何かやるつもりみたいだったからついていっただけだ。」


 「私も、なんとなくりゅーきくんについていっただけだよ。」


 ありえない、かと思ったがこの2人ならあり得る。なんせ教師の言うことは絶対に聞かなかったが、斑目だけにはついていった。そして言われるようになったのが改革の三頭。


 それゆえ、行動が斑目がいたからいたで通る。


 「俺はもちろん違うけどね。」


 やはり斑目には別の目的があったか。


 「実は俺も上からみんなの笑顔を見たかったんですよ。」


 「……それだけかい?」


 「そうですよ。」


 本当にそれだけなのか?


 「早く下に行かないと終わっちゃうよ?」


 「そうか!」


 宮野に言われて斑目と宮野は下りて行った。残ったのは波照間と僕だけ。


 「中山先生。あのバカ野郎から伝言だ。」


 「伝言?」


 「手を出すな。以上だ。」


 波照間は軽く嫌な笑顔を見せておりた。


 「……大丈夫さ。」


 僕は一度、深呼吸して下を見た。まだ斑目たちはついてないらしい。


 「僕は何もしないよ。」


 そっちを見ながら、独り言をつぶやいた。


 これにて11月はおしまいです。

 今年中に生徒会新聞も出したいと思います。

 年内に終わらす?言ったでしょ。有言不実行って(最悪の言い訳)

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