11月−4 なんだ、こいつは!?
「やっぱりミ○ドはうまいな。」
「……だいぶなれたけど、零夜の甘いもの好きはひどいキャラぶれだと思うんだ。」
「ほっとけ。人の味覚に文句なんてつけるな。」
そう言ってドーナツにかぶりついた。もうこれで5個目だが、まだ食べれるな。
ちなみに現在、レンと2人っきりだったりする。ラブとトバリはたぶん学食だ。はぶられたわけじゃない。ただあの女子コンビと一緒に食べると、栄養バランスがどうこう言われるから、休みに外で買ってきたものを昼に食べる月曜日は屋上で食べている(レンはなぜかついてきてるだけ)。
「それにしても、選挙結果はどうなっちゃうのかね?」
「さあな。放課後あたりにマジさんやハルさんに出馬してくる2年生の人の人気や人望を聞いてみて、勝てるかの判断はそこからだな。」
マニフェストとかで勝負する本物の選挙ならともかく、知り合いの人数や学校内の知名度でする生徒会選挙なんて、最初の時点で結果が見えている部分もある。
メエが勝つには2年生の票が割れることが最低限の条件になる。下手に票が集中するものなら、よっぽどうまくやらないと勝つのは難しい。
「でもさ、1年生の票は知名度からしても大きく割れることはありえない。それに、知名度だったら現生徒会に勝てるわけがないでしょ。」
「だからだ。すべての候補がもっともマークを厳しくしてこられる現生徒会だ。ゆえにどこも前期の俺らと比べてどうするっていうのを言ってくる。」
こっちも前期とは違う何かを強く押すべきなんだろうが、メエのことだ。細かいことはノープランで攻めることになるだろう。
「やはり、マジさんとの相談である程度キャッチコピーみたいなものを考える必要がありそうだな。」
「がんばれよ、副会長。」
「できればがんばりたくないよ。」
「だったら私の味方になりなさい!」
後ろから聞いたことのない声。見てみるとそこにいたのは金髪のドリル……縦巻きロールの女だ。なんとなくうざい感じがする。
「今なら楽+暇人の称号を与えますわよ!」
「断る!!」
なぜかドリルは異常なほど驚いていた。
「な、なぜですの!?」
「誰がそんないじめ以外考えづらい称号もらって喜べるか!というか、見ず知らずの人間にそんな称号もらってたまるか!」
「え?え……」
今度はおろおろし始めた。本当になんなんだ。
「レン、誰か知ってるか?」
「うん。」
「なるほど……あれってそんなに有名なのか?」
屋上で「どうすれば、どうすれば……」と言ってる姿や髪型をドリルにしてる奴だから有名でもおかしくないだろうが、少なくとも俺は知らない。
「うーん、これから有名になる人かな?」
これから?わけがわからん。
「彼女が西蓮寺 日香理さんだよ。」
西蓮寺 日香理。なるほど。これがあの陰険っぽいメガネが推している会長様か。
見た目は高飛車。おそらく楽ができることを言えば俺を仲間に入れれるとあれから聞いてきた。だが、うまくいかずに混乱している。こんなところか。
しかし、さっきの言葉にはかなりの力を感じる。どうも、メエに似ているタイプだな。
「と、とにかく、仲間になりなさい!」
「俺がどこに所属するか俺で決めます。誰かに流されるつもりはありません。こう新島さんには伝えておいて下さい。」
それだけ言うと俺とレンは屋上を出た。
「……あの言葉の意味、わからないほど僕がバカじゃないのはわかってるよね?」
「当然だ。」
俺は不敵に笑ってみせた。