9、10月-56 わからなくてもいいんだよ
さすがにヤバイ雰囲気だね。
私、藤原友里もさすがに嫌な雰囲気を感じていた。斑目先輩のカリスマ性はすごい。でも、帰りたがる生徒もいる。斑目先輩がうまくなだめているけど、いつ暴動が起きてもおかしくないよ。
「……さて皆さん、そろそろ外に出ましょう!」
「え?」
突然、斑目先輩がそう言って、みんなを先導して外に出ていった。私もそれについていく。そして、ついた場所はグラウンド。そこには真島副会長とお姉ちゃんがいた。
「それじゃあ皆さん、生徒会も騒がせてもらいます!!」
お姉ちゃんが叫んだ瞬間、たくさんの風船が浮かんでいった。わけのわからない私たちはただその風船を見つめるしかなかった。
バンッ!
突然、風船が爆発した。
バババババババンッ!!
大量の風船が一気に爆発していく。そのあとにあるのは赤や黄色などの鮮やかな光。そして、大量の紙吹雪。
「あっ!」
みんなが見とれているとき、私は昇降口にいた高月くん、メエちゃん、愛佳ちゃんがいたけど、すぐに上がって行ってしまった。
しかし、みんな笑っていた。
きっと何かがあったんだろう。私たちに、みんなに言えないような大変な出来事が。それは私にもわからない。
でも、あの3人は笑っていた。だから、きっとうまくいったんだろう。
たぶん、私たちがクラスに戻ったら高月くんや愛佳ちゃんが当たり前のように仕事を手伝ってくれて、当たり前のように回り始めるんだろう。
「実は生徒会のサプライズだったんですけど、ちょっと手間取って時間がかかっちゃいました!ごめんね!」
たぶん、お姉ちゃんの言ってることもうそだ。でも、それでいいと思う。知らないほうがいいと考えてくれたから。
「それでは、まだまだ白桜祭を楽しんでくれ!」
だから何も聞かない。だって、まだまだ楽しみたいもの!
やっと終わった!!
そんなわけでこんな終わり方をしてしまった。終わったから許してほしいです。
さて、恒例の生徒会新聞を発行してから次は11月。もうちょっと短くしたいかな。