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開明高校生徒会録  作者: ヒッキー
9、10月
117/172

9、10月−47 昨日の友達は今日の敵、そして明日はまた友達

 「……か、愛佳!!」


 「あっ!?あれ!?」


 「どうしたのよ?心配したわよ。いきなり上の空だもの。」


 私はなんであんなことを?


 「本当に大丈夫なの?痛みは?病院行かなくて大丈夫?」


 さっきまで敵だったはずの私を心から心配してくれる。やっぱりアスカちゃんだ。


 「やっぱり優しいね。私は敵なのに。」


 「そんなことは関係ない!!愛佳は私のクラスメイトで大切な友人!!それで十分でしょ!!」


 やっぱり優しい。優しすぎる。


 「でもね……」


 でも言わないといけない。


 「私は生徒会でいろいろなものをもらった。」


 どんなに想いを打ち砕いてもいい。


 「だから、私は思うの。」


 どんな結果になっても言う。私の想いを。


 「生徒会を信じたいって。」


 「……」


 「……」


 アスカちゃんは暗い顔をしていた。しかし、何を感じているかわかる。悲しい、後悔、自責、そして、怒り。

 

 「愛佳、いえ、長峰愛佳、生徒会書記。」


 「よろしくお願いします。アスカちゃん、ううん、帳飛鳥、風紀部員。」


 私たちは構えた。何の迷いもなく。


 「はっ!」


 「きゃっ!」


 正拳突き。来るスピードや狙いなどがわかっていてもやっぱり怖い。


 「はっ!はっ!はっ!!」


 強い正拳突きがとんでくる。私は先読みをしてるから当たらないけど、普通の人はきっとすでにあてられて、気絶に決まっている。


 「でも、当たらなければ……」


 「甘い!」


 「きゃっ!」


 私は思わず尻餅をついてしまった。


 「確かに愛佳なら私の動きを先読みできる。どのタイミングで避ければいいのかもわかる。でも、そのシビアなタイミングに愛佳自身の身体能力がついていけない!」

 

 「……」


 そう。私は戦える人間なんかじゃない。どんなにがんばっても、どんなにがんばっても結果なんて目に見えている。


 「でもね、私はあきらめたくないの。あきらめたら……もう繋がっていられない。結局、私は逃げたから。」


 「?何から?」


 「いじめの主犯。」


 「いじめ?」


 「うん。昔いじめられた女の子。とても強くて、とても強く、他人を愛していた。だからちょっとだけ間違っちゃった女の子。」


 「そんなのいたら私が倒してあげたわよ。」


 何でなのかわからない。アスカちゃんのこれからの動きが完全にわかる。前まではこんなことはなかった。……たぶん生徒会に入ったからかな。


 「でも、ごめん。今は助けてあげられない。」


 「うん。」


 アスカちゃんの動きがわかる。私はゆっくりと流すように構える。


 「えっ!?」


 そのまま投げ飛ばす。榊ちゃんから習った合気道。まだまだだけど、完全に動きを読める状態ならできる。


 ダンッ!


 「くっ!」


 とっさに受身は取ってくれたらしいけど、やっぱりダメージは残っているらしい。


 「……はぁ、無理だったか。」


 「大丈夫。私は逃げないよ。」


 「……まったく。」


 私もそこに座り込んだ。




 そして、ゼロにかえる。


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