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小さな箱

作者: 雨月 秋
掲載日:2017/10/19

「小さな箱」



小さな箱がありました。


ふたを開けると音が流れてきました。


聴いたことがないと解かっていながらも、どこかで聴いたことがあると感じさせるメロディーでした。


根源となるモノを一目見ようと奥を覗くと、何もありませんでした。


あるのは暗い闇だけ。


では音はどこからきているのか。そもそもこの箱に底はあるのか――?


好奇心に急かされ手を伸ばすと、あるはずの底はやはり、ありませんでした。


すぐそこにあるはずの底がないのです。


しかしそうしている間にも、音は流れ続けています。


不思議


その言葉だけが、心身を突き動かしていきます。


そっと手を引き、再び奥をみると、


先程と変わらない闇だけが広がっていました。


そろそろ飽きてきた頃、その闇に変化が訪れました。


光がみえたのです――。


1つだったその光は、2つ3つと増えていきます。


しだいにそれが、「星」だと、根拠もなく気づきました。


その光が増えるにつれて、目が輝いていくのを感じていました。


気付けば音が止んでいます。


しかしそれに気づくと同時に、たくさんあったはずの星たちが、続々と消え始めていました。


慌てて手を伸ばし、すくい取ろうとしましたが、何故かすり抜けていくのです。


逃げるように


星たちはあっという間に消えてしまい、再び闇が広がっていきました。


まるで闇が全てを飲み込んでしまったようでした。


目の輝きはすっかり失せてしまい、先程まで止んでいた音が耳に届いてきました。


懐しかったはずのメロディーは、悲しく、止まることなく永遠と響き続けました。


永遠と――


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