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夏生詩集3

風化

作者: 夏生

風に化ける

戦争も震災も

残酷な事件や事故も


大変なことがあった

あまりにいたましいことがあった

人間のおぞましさ

自然の恐ろしさを肌に刻みつけられた


それでも皆、風に化ける


今、やさしく髪を撫でて過ぎた

風に

人をすり抜けて時をすり抜けた

風に


伝えなければ

刻み込まなければ

爪痕を明らかにしなければ


幾千幾万もの命が奪われたこと

遺された命の慟哭は

風に化けて消えてしまう


消えてしまうと思い出させるように

また

同じような惨禍が広がる

人は長い間繰り返してきた


風化が当たり前になってしまえば

そのうち

人が生きて在ったことが

風に化けてしまうだろう









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― 新着の感想 ―
[良い点] 今、優しく髪を撫で て過ぎた風に 人をすりぬけ、時をすりぬけた風に…の表現が良いなと思いました。 私が幼い頃、寝る前に祖母がよく軍歌や、戦争の生々しい体験談を聴かせてくれました。 今は…
[一言] >風に化ける この表現が好きです。風に化けないようにみんな必死で語り継いでいます。そのため、阪神や東北の大きな地震は多くの人が思い出せるでしょう。けれど、北海道の地震や広島や福岡の土砂災害…
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