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脱線

 聖剣を捜すつもりが、まく朗の一言でショッピングに移行し……

 


 「……ふふーん、到着です!」

 

 「へぇ……」


 正面通りから外れること一本。

 <まそだらけ>は、どんと腰を下ろすように建ち誇っていた。

 

 「昔は栄にあったんですけど、移転したんですよ」


 「ふーん、確かに大須の方が需要がありそうだ」


 「ちなみに、開店時間が12時なんですよね。朝早く来ても無駄なんです」

 

 「おい、まく朗……」


 もしかして、朝にカラオケしてのんびり昼食とったのはここが開くのを待ってたんじゃないだろうな? つまり最初からここに来るつもりだった。……そう言おうかと思ったが今更面倒なのでやめておいた。


 「ささ、中に入りましょうよ」


 「ああ」


 入口の自動ドアをくぐると、中は少し薄暗く、いきなり沢山のショーウィンドが立ち並んでいた。中にはトレーディングカードや、シール、ソフビの人形やブリキのおもちゃが並んでいる。マニアならば見ているうちに涎を垂らすことだろう。私は勿論垂らさない。


 レジには、アニメのコスプレをした店員がいた。

 あれは「SAKIGALE」の衣装だ。あんな恰好で客と応対するのは流石天下の<まそだらけ>である。……もっとも、私もこうしてコスプレ衣装を着て普通に外を出回っていたりするわけだが。


 「ジャンヌ様、奥が漫画コーナーと買取コーナーですよ! 古い少年ザンデーとか、少年チャンペオンとか、おさむし先生の絶版漫画もありますよ!」


 「ふーん。 しかし、平日なのに人が多いな。外よりもずっと暑いぞ」


 「そうですね。これぞ、東京を本店に、大阪、名古屋、福岡ともりもり店舗を拡大していったこの店のパワーだと思います。古書漫画専門店だったのがここまで多彩になったのは、な〇でも鑑定団にも出たことのある大元締めさんのおかげでしょうね~」


 「うむ、微妙にレアな情報をありがとう」


 「いえいえ、このくらいはお手の物です」


 「さて……せっかく来たんだが、これだけ広くて物が多いと全部見るのは厳しいな。まく朗はどこの階がおススメなんだ? 」

 

 「4階ですかね~同人誌とか18禁のパソゲーが売ってるんです。BLモノもたくさんありますよ!」

 

 そこを優先的に勧めるのはどうかと思う。

 しかし、「BEダンシング」の同人誌は正直興味があったので、私は素直に従うことにした。



 

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