いざ、聖剣を求めて?
主要なキャラクターの説明も終わったので、やっとこさ物語に入っていきます。フラガラックを探すジャンヌ達は……
「ぷはー、おいしかった!」
ハンバーグ店を出ると、まく朗は大きく背伸びをした。
何だか純朴な子供っぽくて可愛らしい。
「今日は、いいモノが捻り出せそうです~ふひぃ」
その言葉が続かなければ、良いイメージを維持できるんだがな。
例えるなら純情無垢な美少女恋愛漫画に、画〇郎の描くおばばが入ってくるような残念さである。
「さーて、ジャンヌ様。これからどうします?」
「そうだな……フラガラックを探すのが第一なんだが、何せ手がかりがないんだよな。ジルの奴も今のところは大須にあるという事しか知らないみたいだしな」
「そうですか~それじゃあ今日はまだ初日だし時間もありますから、<まそだらけ>とか<COSPO>にでも行きませんか?」
「なぜそうなる……しかし、<まそだらけ>はともかく<COSPO>って大須にもあったんだな」
「そうですよ? ギーサイトの2階にあるんです」
「ほう」
COSPOは、大手のコスプレ衣装とアニメ、ゲームグッズの専門店だ。
ここはネットショッピングも運営していて、この前のオフ会の時に着る服はここで購入した。ちなみに、その服は今日もこうして着ていたりする。とにかく、なかなか魅力的な店なのだ。正直、そんなことを考えていたら行きたくなってきた。
「うん……まあ……行ってみるのも悪くないか。聖剣捜しも急ぎではないしな」
「そうですよ~流石、ジャンヌ様!」
「おいおい……別にすごい判断をしたわけじゃないのに大げさだぞ。これはただの寄り道だろうに」
「気にしない気にしない! じゃあ、ここからだと<まそだらけ>が近いから、まずはそこに行きましょう!」
「わかった。任せるよ、まく朗」
「はーい」
まく朗はぴょんぴょん跳ねるように私の前を歩いていく。
よっぽど行きたいに違いない。実にうれしそうだ。
その足取りは確かに目立つけれど、見ていて悪いものじゃなかった。
幸せそうな姿と言うものを、そんなに多く見ていない私にとっては。