表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/19

9 想い

…俺と美冬は、教室の窓側の壁に2人並んで座っていた。

「気分はどうだ?大丈夫か?」

「うん、ごめん…ね。心配かけちゃって…」

弱々しい声ながらも美冬はこたえてくれた。


「…ねぇ、玲駄…」

「ん、どうした?」

美冬に呼ばれ、俺は彼女の方へと振り向いた。

闇夜の明かりが照らす中、まるで神秘的なベールに包まれたかのような彼女の横顔に俺は視線を奪われた。

元々、美しい彼女の顔が、涙と月の明かりで一層に輝きを増す中、完全に彼女に釘付けになっている俺もそこにいた。


(ヤバい!こんな状況だってのに、何考えてんだ俺はっ!)


「…もっと、傍に寄ってくれる?」


…!?


「…怖いの」


「あ…ぁあ…わ、分かっ…た」

俺は、歩幅一歩分くらいの距離を彼女の元へと縮めた。

「…ありがとう」


…彼女の言葉の一言、一言を聞く度に、どんどんと彼女へと吸い寄せられていく。

そして、自分達が、異様な空間にいるのにも関わらず、ついに抑え切れなくなった気持ちを彼女へと告げようとしていた。



「…なぁ、美冬」

「ん、なぁに?」

「俺、お前の事を…」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ