26.その頃の神楽
やっとバレンに着いたので久々の神楽さん。
<<神楽Side>>
………
神楽「~~~召喚!」
光が収まった後には静寂だけが残っていた。
神楽「ふぅ…。龍一なら10年くらいでどうにか出来るかの。
わしの様な見習いの神には出来すぎた補佐役じゃがな。」
一人呟いて執政室へ向かう。
* * * *
たまった仕事を片付けながら侍女に『神の代行者』について調べさせる。
侍女「神楽様。こちらに前『神の代行者』の資料がありました」
そういって持ってきたのは一冊の手記。
――これはまずいのぉ……。
どうやら手記によると前代行者は神の力に溺れ、
主神を始め、数多の神々に背いた愚か者だったようじゃ。
数多の神の中でも10番目くらいの力を持つ神の代行だ。
『神の代行者』で主神の50%もの力を発揮できるのなら
500番台の神くらいの力を持っていたと思われる。
もともと非力な人間だったことも影響したのじゃろうが、
結局力に振り回されて自らの主に背き300年足らずで補佐役の任を解かれている。
……龍一に限ってそんな事は無いかとは思うのじゃが…。
っと待て?前代行者は自分の主たる神の50%の程の能力だったはずじゃ……。
なら…なぜ龍一からわしと同等の神気を感じたのじゃ?
……とは言ってもわしの力は3000番台程度のもの。
もし仮にわしの力を100%使えたとしても所詮3000番台か。
自虐的な安全策で嫌じゃが……な。
…っと。いかんな。仕事をまず片付けぬとな…。
* * * *
わしは数万年前に神の補佐役となった。
もう人だったころの記憶など遠い彼方で……。
ただ……思い出したくなどないと言う事だけを覚えている。
当時目覚めた能力は『絶対防御』。
基本不死である補佐役にはさして必要でない能力じゃった。
しかも何をされても痛みも感じない身体が化け物の様で嫌じゃったのを覚えている。
神の使いとして『世界』に降り立ったとしても敵になる勢力が居ない事の方が珍しい。
そういう意味ではわしの能力はよかったのかもしれぬが、
その他に能力を持たないうちは時間がかかっていたし、苦労もしたものじゃ。
補佐役になって数万年たったある日、神様試験の受験通知が届いたときは心の底から嬉しく思った事を覚えている。
ぎりぎりの成績じゃったがどうにか合格したのが2000年ほど前。
その時見つけてきた補佐役もこれまた優れたやつでの。
たった2000年で補佐役を退役して神になりおった。
…普通2000年程度で補佐役から神に上がる権利を与えられるなんて事はありえない。
だが、アイツはあまりに優秀すぎた。わしの下に居るのがかわいそうとよく言われておった。
まぁ、あと50年もすればわしより上位の神になっておるじゃろうな。
自分の才能の無さに嫌気がさす…。
……龍一もおそらく優秀なのじゃろう。
人の身でありながら神気に鋭く反応する感性。
その上、『神の代行者』の能力。
反則じゃの。
まぁ不安もあるがの。それにも増して楽しみな補佐役じゃ。
神楽の通常の仕事風景を書きたかったのに。。。




