25.バレン到着
<<龍一Side>>
ストリナの町を出て4日。
その間、ストリナ街道をひたすら歩く。
魔獣に何回か襲われたが、俺と恋からすれば物足りないくらいだ。
彩にはどうも好かれていない様で、事ある毎に何かと文句を言ってくる。
……うん。俺って一応神の代理人なんですけどー…?なんて思っても口には出さない。
法術も全部無詠唱でやってるし、恋の法術に合わせて発動させてたからよく分かってない様だ。
恋が言うには神はこの世界で絶対の存在らしい。
彩が俺に文句を言った時、恋はサッ…と顔を蒼褪めた。
彩を止めて俺の正体を明かしそうになったのでそれを遮ってみる。
訝しげな顔の恋に「後で話すから」といって、甘んじて文句を受け入れる。
彩は整った顔立ちをしているし、一つ一つの仕草も可愛いとも思う。
ボクっ娘である事も高ポイントだ。
だがこの、どうにも世間知らずな感じと、会って間もない俺に対して敵意満々な態度は気に入らない。
彩の俺に対する評価は……自分じゃ何にも出来ない金魚のフンってな所らしい。
恋の法術の力はこの世界で1.2を争う程だと聞いた。
その恋と、国のお抱えの預言者やってた彩。
2人に比べて、一般ピーポーにしか見えない俺は「役立たず」…と思ったのだろう。
俺って性格悪いのかなー?
他人の俺に対する評価が分かればそれを逆手に取ろうとするし……ってか神楽に対してもそうだったな。
ん?そういえば神楽って今何してるのかな?まぁ知ったところで何もないけどさ。
こんだけ散々文句言って扱き下ろした俺が神の代行者だって知ったらどう思うのかな?
せっかくなら王国に着いて、別れる間際に教えてやるのが面白いかな?
王様んトコ行くって言ってたからその時がいいか?
せっかくのレアキャラ「ボクっ娘」ではあるが、恋ルートを攻略した今、好感度を上げる必要も無いしなー……。
ハーレムエンドも憧れるけど…まがりなりにも神の遣いが欲望丸出しってのも良くないしね。
っとそんな事を考えていると……目に入ってきたのは巨大な門と城壁。
漸くバレン王国に着いた様だ。
ちょっと彩が我儘な感じ。
王国からほとんど出ないで籠ってたせいで人見知りってのもあるし世間知らずなトコもあるって設定。
うん。この話はその内書くかも。




