「不死とメシ、どっちを取る?」と聞かれたから相棒で手を打った
単純な選択が人生を分けることはままある。
竜胆色の空の下、男は一人黙々と街道を歩いていた。
つばの広い帽子に、擦り切れた革の長外套、背の背負子には覆いの付いた大きな箱型の荷。
旅暮らしが長いその男は、分かれ道で足を止めて、暮れ行く空を見上げた。
野宿か、宿か。
あてがあるようでない、手に入るとは思えないものを求めている孤独な身だ。急ぐことはない。
男は宿を探すために、主街道から枝道一つ入った先の町に脚を向けた。
零れる橙色の明かりを頼りに見つけたこじんまりした宿の扉を開けると、カランと真鍮の鐘鈴が鳴る。
宿は一階の半分は食堂になっているようだ。いくつかあるテーブル席では商人風の客が数組、食事をしている。一番奥のテーブルには顔の険しい黒衣の男が一人で座っていて、入ってきた彼の方をジロリと見た。
男は帽子を脱いで荷物を降ろすと、入り口近くの狭いカウンター席にどっかと座った。
「食事を。あと、今夜の部屋も頼む」
「はい、お客さん。そこの大皿が今日のメニューだよ。これに取り分けて食べてください」
宿の娘らしき元気のいい少女は、男の前に大きめの木の皿と切り分けたパンの塊をドンと置いて、食事代を取り立てていった。硬貨をもう一枚で酒が付くと言ってくるあたり商売慣れしている。
「では、エールを」と頼んで硬貨を追加で渡すと、カウンターの端から声がした。
「こちらにもワインをもう一杯」
店の奥手側に座っていたその若い客は、男と目が合うと、ほどほどに無難な愛想で微笑んだ。
顔のいい奴だ。なまっちろい顔に柔らかい亜麻色の髪。そこいらの住人の顔にしては整っている。
旅装ではないから地元の客なのだろうか。生成りのシャツに丁字色のベスト。蒲の穂色のズボンは古着なのだろう。裾を折っている。革のサンダルもサイズがあっていない。
金持ちの身なりとは思えない。が、どこかたたずまいに品があるのが不思議だ。
「それ、薬箱?」
「ああ」
若い客は、男の大きな荷物を興味深そうに眺めた。
「へぇ、旅の薬師なんだ」
「……そうだ」
「自分で調合もするの?」
「少しはな」
「ふぅーん」
香味野菜とマスタードがかかっているニンニクの利いた鶏の焙り焼きの最後の二切れと、根菜と芋の煮物を大皿から取り分けながら、男は不愛想にぽつぽつと返事をした。
「惚れ薬の扱いはないぞ」
「要らないよ、そんなもの」
「夜の相手も要らん」
「ずいぶん失礼なことを言う人だな。そういうんじゃないよ。ただ、旅の薬師なら香料の作り方も知っているのかな、と思ってさ」
「はーい、ワインとエールお待ちどうさま~」と宿の娘がやって来たところで、その客は男の近くの椅子に座り直して、ノラだと名乗った。
「ウォーゼル」
名乗るつもりもなかったが、名乗らないのも不自然なのでそう返す。
ノラは男の不愛想さを気にする風でもなく、何食わぬ顔で世間話を始めた。
「ウォーゼルは、なんでまたこの町へ?」
「たまたま立ち寄っただけだ」
芋を口に運ぶウォーゼルの前で、ノラはベストの内ポケットから香水瓶のような小瓶を取り出して、自分のワインにその中身を一滴落とした。花の香料なのだろうか? 微かに薔薇に似た甘い香りがした。身なりに似合わず、ずいぶん貴族的な趣味だ。
ノラは香りを楽しむように酒杯を傾けて、ヘーゼル色の目を細めた。
「なんだ。噂を聞いてきたわけではないんだ」
「噂?」
思わず聞き返すと、ノラは店の奥の客の方をちらりと見てから、ウォーゼルの方に少し身をかがめるようにして声を潜めた。
「実はね、最近出るって話なんだよ」
「何が?」
「……屍人」
「はーい、エールお代わりでーす。こちら置きますね」と宿の娘がテーブル席の商人達の前に酒杯を置いたところで、またカランと入口のベルが鳴った。
「いらっしゃいませ~。今日の食事はもうほとんどしまいですよ~。……お客さん?」
薄汚れたフード付きのマントを目深にかぶったその猫背の客は、黙ったままフラフラと入ってきた。
席に着くでもなくフラフラしているのを不審に思ったのか、一番奥の席にいた目つきの鋭い黒衣の男が「おい、貴様!」と声を荒げた。
「フードを取れ!」
黒衣の男は、立ち上がると剣を抜いてフードの男に突き付けた。
近くの席にいた中年の商人たちが悲鳴を上げて、ドタバタと我先に逃げようとする。宿の娘は、突き飛ばされて転び、酒杯が床に落ちて酒がこぼれた。
怪しい男は商人らの悲鳴に大きく体を捻り、そのはずみにフードが外れた。
フードの下の顔を見て、宿の娘が悲鳴を上げる。
その顔は青白く血の気がなく、眼窩は落ちくぼんで眼球は白濁しており、頬や唇はひび割れていた。
「屍人か」
剣を抜いた黒衣の男が怪人に切りかかった。怪人は逃げ遅れた商人の喉笛を怪力で握りつぶし、鋭い爪で宿の娘を引き裂こうとしていたが、黒衣の男の殺気に反応したのか、ぐるんと振り返った。踏み込んだ男の剣が怪人の片腕を切り飛ばす。
腐臭のするどす黒い汁が飛び散ったが、怪人は痛痒を感じる様子もなく、もう一方の手で黒衣の男の腕を払いのけ、その喉笛に噛みつこうとした。
「このやろう」
屍人の横っ面に、ウォーゼルが投げた鶏の焙り焼きが直撃した。
屍人は頬を押さえてよろめくと、剣士を襲うのを止めて、窓から宿の外へ逃げていった。
§§§
「くそっ、逃したか」
屍人の逃げ去った窓から暗い表を見ながら、黒衣の男は屍人の爪で切り裂かれた腕を押さえて悪態をついた。ノラが助け起こしている少女の傷口は不吉に変色しており、殺された商人の喉も同じようにただれている。
「な、なんなんですか!? さっきの化け物は!」
逃げそびれて腰を抜かしていた商人が達、今更のように騒ぎ出す。
「静まれ。私は聖教会の騎士だ」
黒衣の男は、最近このあたりに怪異が出るという噂を確認しに来たのだと言い、あの化け物は死者が邪法によって蘇らされた"屍人"という怪異だと説明した。
聖騎士は、奥から出てきた宿の主人に、町役に事情を知らせて、このあたりの住人が家を出ないようにさせろと指示した。
「でも、あっしは奥にいてなんも事情が……」
「娘を連れて行け!」
「騎士さん。この傷の子を、動かすのはよくない」
あなたの傷もすぐに手当てした方が良いと言ったウォーゼルを、黒衣の聖騎士は胡散臭そうに見た。
「なんだお前は」
「彼は薬師だそうですよ」
ノラが応える。黒衣の聖騎士はウォーゼルの背負子の薬箱を見て眉間にしわを寄せた。
「この傷に効きそうな薬はあるのか」
「傷薬はありますが、この妙な傷に効くかはわかりません。少なくとも傷口を洗った方がいいが、ここには綺麗な水がない」
「水ならある」
黒衣の聖騎士は、自分の荷物の中から水の入った瓶を取り出すと、まず自分の傷口にかけた。
「聖水だ。怪異の邪気を払う。その娘にもかけろ」
だか、かけすぎるなよ、と聖騎士は注意した。聖水は清すぎて人の活力も減退させてしまうらしい。
実際に聖騎士自身が、くらりと立ち眩みがしたようによろめくのを見て、ノラは自分の飲みかけのワインを、気付け代わりにと聖騎士に飲ませた。
「そこの死体は聖水の残りをかけてから墓地に持っていけ。屍人に殺された死体は屍人になる可能性がある。聖水をかければ明朝までは持つだろう。増援が来たら正しく払う儀式ができる」
苛立つ聖騎士は、自分はすぐに教会に増援を呼びに行くという。
「そんなぁ、でも、あたしらにゃあ、墓地の場所なんてわかりません」
旅の商人は半泣きで聖騎士を引き留めた。仲間とは言え恐ろしい屍人になりそうな死体と一緒になどいられない。
「仕方がない。それなら死体の件は請け負うよ」
ノラは商人に、金を払えば仲間の商人の死体の片付けをすると提案した。
「その代わり、あなた達のうちの一人が宿のご主人と一緒に町役のところに行って事情を説明して、残りの方は娘さんの看病をしてください」
「わ、わかった」
「それくらいならしよう」
商人から代価を受け取ったノラは、聖騎士と宿の娘の傷の手当てをしているウォーゼルにも声をかけた。
「ということで、薬師さん。あなたには死体を運ぶのを手伝ってもらいたいんだけど、いい?」
ウォーゼルは、自分が娘の看病をするのが一番良いのでなないかと思ったが、ガタガタ震えて死体の方を見ようともしない商人達と、どうにも非力そうで人一人担いで運べそうにないノラを見て、ため息をついた。選択肢がない。
「わかった。だが、行く前にこれを渡しておこう」
ウォーゼルは、宿に残る者達と宿の主人に、ケムリ草の薬包を分けてやった。
「何かあったら、これを一摘まみずつ火にくべるといい。国境の砦で狼煙に使っている草だ。煙が沢山出る」
夜でわかりにくいだろうが、煙が見えたらそこに駆けつけてやってくれと聖騎士に頼む。
聖騎士が了承すると、孤立するのを不安がっていた商人たちは少しほっとしたような顔をして、ウォーゼルに礼を言った。
それからウォーゼルは、宿の主人からランプと空き樽とロープを借りると、死体を樽に詰め、ノラに「さあ」と言った。
「樽は俺が担ぐ。お前は俺の薬箱とランプを持ってくれ」
こうしてウォーゼルとノラは、とっぷりと闇の落ちた中、町はずれまで死体を運ぶことになった。
§§§
湿った重い空気の夜道は暗く、月も雲に隠れて見当たらない。
頼りない灯りのランプを手にしたノラは、それでも迷いげなくウォーゼルの前を歩いていた。
「ねぇ、なんでさっきの屍人、あんなにあわてて逃げたんだろう? ウォーゼル、なんかした?」
「ああ、あれはニンニクだな」
聖騎士やこの商人の仲間には申し訳ないから黙っていたが、鶏の焙り焼きにたっぷりすり込まれていたニンニクの効果だと薬師は笑った。
「ニンニクは魔除けになる。宿の主人に頼んで、この樽にも沢山入れてもらった」
「うへぇ。どおりで臭いと思った」
死ぬ運命は厭わしいとは思わないが、死んでニンニク漬けにされるのは勘弁だな、とノラは顔をしかめた。
「香草やスパイスには人の活力を高める働きがある。人は己の命を活性化させたり穏やかに癒したりする香りを好ましいと感じるのだ。お前の好む香料もそのたぐいだろう」
「命の理から外れた屍人は、人の活力を高める薬草は苦手ということか」
「すべてがというわけではないだろうがな。木の皮、草の葉の一つ一つで効果が違う」
霊薬の材料となる薬草は、人を不死にすることも、不死者に死を与えることもできるのだとウォーゼルは語った。
「その口ぶりだと……ウォーゼルはその霊草を探してるのかい?」
「さあな」
ウォーゼルはつばの広い帽子を深くかぶり直した。
「この辺りに群生地があるという噂は聞いたが、おとぎ話だ」
これまで何度も外れの噂に落胆してきた男は特に何の感慨もない平坦な声でそう答えた。
§§§
町はずれの辻まで来たところで、ノラは灯りを掲げて辻の左右を見た。
「ところでさ。脅かす気はないんだが、怖い話って聞く気あるかい?」
暗闇の中でポツンとオレンジ色の灯りを手にしたノラは、形の良い口に人の悪い笑みを浮かべた。
「このあたりにはさ。昔、恐ろしい領主がいたんだ。黒魔術に凝って、領民を何百人と殺したらしいよ」
夜風が凪いだ。
「それで、最後にはとうとう家族も怪しげな儀式の生贄だか実験台だかにしてさ。誰もいなくなった城で気がふれて死んだんだってさ」
ウォーゼルは黙ってノラの話のつづきを待った。
「求めたのは不死らしい」
愚かだよね、とノラは素っ気なく呟いた。
「領主は愚か者だったが、のめり込み方は"本物"だったらしくてさ」
迷惑なことに、実験に使った領民の死体が今更よみがえって屍人としてウロウロし始めたのではないかとノラは言った。
「ただ、本物だった分、彼の城館の跡には、君が使える薬草もあるかもしれない」
ウォーゼルの頬を夜風が撫でた。
「これからその古城に行ってみないか?」
「死体を担いでか?」
聖教会や町の警備兵が十分に動き出した後では入れなくなる。今なら邪魔はされない。
閉鎖されて日ごろは入れない場所だが、町で屍人が出たこの騒ぎの最中ならかえって入れるだろうと、いうのがノラの主張だった。
「その聖水でびちゃびちゃのニンニク漬けの死体を持ってりゃ魔除けにもなるしね」
罰当たりなことを言って肩をすくめたノラに、ウォーゼルは渋々同意した。
§§§
薄暗いランプの灯り一つを頼りに、古城のある森に入る。
ついたところは朽ちた城館だった。朽ちたと言っても、人が住まなくなったのはそう大昔のことではないらしい。石造りの外壁だけではなく、館の大屋根も破れはあるものの残っている。
ただ、人が通わなくなって久しいからだろう。城館の周囲は草生して荒れ果てていた。
「ここだね」
「屋敷の外を回って薬草を探すか、屋敷の中に入って手がかりを探すか、どちらにする?」
「夜の森をあてもなくやみくもに探すのは嫌だな」
入ってみようと決めて、二人は外壁の崩れていそうなところを探した。
「ここから上がれそうだ」
雷か何かで倒れた木が、いい具合に壁にかかっているところがあった。ウォーゼルが腰に挿していた鉈で下草を掃いながらそこまで行ってみる。
大枝の先が壁の向こう側に垂れ下がっていて、いい具合だ。
「それ、下ろしたら?」
いつまでも死体入りの樽を背負っている必要なかったなと気づいて、ウォーゼルは身軽になった。
「じゃあ、行こうか」
ノラは薬箱をウォーゼルに渡すと、夜の猫のように身軽に木に登って、壁を越えていった。
「まて、灯りを持っていくなよ」
「君も自分用の灯りを付けろよ。旅の間使っているものがあるだろ」
それもそうかと、背負子につけていたランタンに、火種を入れた小筒から火をつける。この火種入れには芋の蔓や葦から作った火口に硫黄などの薬を加えたものが入っており、蓋を開けて風を入れてやると火が出るが、蓋を閉めるとくすぶって燃え尽きないまま火種が残るという代物で、なかなか便利だった。
なんとか壁を越えると、ノラはすでに城館内に侵入できそうなところを見つけていた。
「あの窓から入れそうだ」
言われるがままに窓のところまで行き、落ちて壊れた鎧戸を壁に立てかけて足場にする。
「客用の寝室のようだね」
荒れ果てた室内には、寝台とサイドテーブル程度しか物がなかった。
探すなら主人の部屋か、書斎かそういう部屋を二階に上がって調べたほうがいいとノラは言った。
「あるいは、城主が儀式を行った部屋を探すとか……?」
その声音と笑みからして怖がらせようという冗談なのは明らかだ。ウォーゼルは戯言を鼻で笑った。
客間から廊下に出る。玄関ホールに向かうと、そこから回り階段が階上に続いていた。
外壁に沿って作られた片持ち梁式の無柱階段の下には、大きな石像があった。
「この裏に階段があるぞ」
ウォーゼルは石像の台座の後ろ側に、狭い階段の降り口らしきものがあるのに気づいた。
「地下の使用人部屋の降り口……というわけではなさそうだね」
狭くて装飾もないが石造りの階段は、黒々と地下に続いていた。
§§§
思ったより深くまで降りたあと、階段は地下通路につながっていた。方角的に屋敷の外側にまで伸びていそうな通路だ。使用人部屋や物置への通路にしては明らかにおかしい。
「ワインセラーでも無さそうだね」
地下通路を辿って少しステップを上がった先にあったのは、奥行きのある天井の高い部屋だった。
光井戸から差し込む月光に照らされているのは、かつてここで陰惨なことが行われていたのだろうとすぐにわかる光景だ。
「聖教会の人なんかが廃城にしているときに調べていたら、貴重品と禁制品は回収されていると思うけれど、よほど忌み嫌われて単に禁足地にされていただけなら、何か残っているかもね」
鼻白んだウォーゼルにはかまわずに、ノラは「あっちの端から探そう」と言って部屋の奥に行った。
後に続こうとしたウォーゼルは、ふと、すぐ脇の壁に壁龕状に造られた小部屋があることに気づいた。
細かく区切られた引き出しの多い棚に、何やら見覚えのある感じの薬道具や小瓶など置いてある。
「ノラ、俺はこちらから探してみる」
「了解。手分けしよう」
ウォーゼルは脇部屋に入ると、棚の道具や大小の容器を見ていった。
やはり薬品を扱っていたと思われる場所だ。
精油や芳香蒸留水も精製していたのだろうか。かなり本格的な水蒸気蒸留装置や圧搾器まである。
容器の中身は硫黄や水銀、樟脳などはかろうじて残っているが、揮発性の薬や生薬素材はほとんどが悪くなっていた。
奥のケースに残っていた空の小瓶を見てウォーゼルはふと既視感を覚えた。
これは見覚えがある?
あまり自分には縁がなさそうな、華奢な香水入れのような小瓶を一つ手に取ったところで、ノラの声が聞こえた。
「そっちはどうだい?」
こちらにはそれらしい目ぼしいものはなかったと言ってノラがやってきた。
ウォーゼルは空の小瓶を戻して、「こちらも大したものはない」と応えた。
「そうか。ただ、一番奥に梯子を見つけたよ。地上に出られそうだ」
来たときに見た城館の感じから言うと、ここから上がると方角的には館の裏手の別館か、その奥の城壁際だろう。
「上がってみよう」と言って、ウォーゼルはノラが見つけた梯子に向かった。
§§§
「狭いけど、肩、通りそうかい?」
「ああ」
上蓋を上げて先に外に出たノラが手を引いてくれた。ランタンや薬箱を下に置いてきて正解だったと思いながら、ウォーゼルは狭苦しい開口部を抜けて表に出た。
出たところは、石壁に囲われた草の生い茂った庭だった。
すえた匂いのよどんだ地下室から出てきたためか、風が涼やかで草いきれすら良い香りがする気がする。見たところ高い石壁に出入り口らしき所はない。地下から出入りする隠された庭のようだ。
雲の切れ間から、登った月の光が射した。
ウォーゼルは雑草の合間に青白い小さな花が沢山咲いているのに気づいた。
地に伏せるようにして、花を間近で観察する。月光に揺れる花からは微かに甘い香りが漂っていた。
「これが、君が探している霊草?」
顔を上げると、月を背景にノラがこちらを見下ろしていた。
亜麻色の髪の端が月光色に透けている。逆光で表情の見えない顔の中でヘーゼルの瞳だけが、なぜかこの花の花弁の青とも葉の緑ともつかない透けるような秘色に光って見えた。
「違う」
「それは残念」
ノラはさして残念そうにも聞こえない声音であっさり言うと、青い花を一輪摘んで香りをかいだ。
「ああ、でもこの香りは良いね。薬草でないとしても、この花のエッセンスを抽出してくれよ、薬師殿」
「わかった。器具は下にあった。これから教えるとおりに花を集めろ」
月の光の下で摘んだ青い花は、ウォーゼルが脱いだ長外套に山盛り一杯になった。
「これを持ったまま降りるのは無理だな。ウォーゼル、先に降りてくれよ。落とすから下で受け取って」
たしかに長外套に包んだ花を持って、この狭い上げ蓋をくぐって梯子を下りるのは難しい。
ウォーゼルは上端が軽くピンで留まっているだけに見えるガタつく梯子をなんとか下りた。自分の薬箱とランタンのある場所まで戻れたところでほっと一息つく。
「じゃあ、いくよ」
落とされた包みを何とか受け取る。特に花をばらまくこともなく受け取れたのに安堵したところで、上からノラの焦った叫び声と梯子が軋む嫌な音が聞こえた。
「わぁあ、倒れる~!」
見上げると、梯子の上端を固定していた金具が外れたのか、梯子はゆっくりと倒れ始めていた。
「ノラ!」
「わ、わ、わ……そこどいて〜っ!」
ノラは倒れる梯子の上端から、天井から下がる滑車(何を吊るすのに使っていたかは想像したくない代物)のロープに飛び移った。そのまま滑車の先のロープをつかんで、カラカラと緩やかに着地する。
「ふう」
「大丈夫か」
「焦ったよ」
ひしゃげて倒れ、使い物にならなくなった梯子を見て、ノラは「これでもうあの庭には行けないねぇ」とつぶやいた。その顔はどこか気軽になったような風で、あまり残念そうには見えなかった。
ノラに水とオイルを探してもらっている間に、ウォーゼルは水蒸気蒸留装置を組み立てて点検した。花殻をより分けつつ、花弁を蒸留器の籠に入れる。
温度設定や蒸留時間を記した資料はないかとあたりの棚を探すと、それらしい書付を綴じた冊子があった。上の庭で栽培しているだけのことはあって、青い花のスケッチのあるページはすぐに見つかった。星源花というらしい。
ウォーゼルは星源花のエッセンスの抽出方法を読み進めた。
蒸留装置の弁の使い方を探してページをめくっている最中に、ふと花と人型を描いた簡単なメモに目が留まった。ずいぶん模式的な花と人の図から、それぞれ矢印が引き出されて雫型が描かれている。花から引き出された矢印の先には几帳面な文字で『香り、精油、芳香蒸留水』と記されている。それに対して、人の脇にあるメモは走り書きの疑問形だ。
『記憶や生命力も?』
ウォーゼルはそれ以外のページをめくったが、その冊子には人間については、それ以上のことは書かれていなかった。
「あったよ。水とオイル」
ウォーゼルは冊子を閉じて、水蒸気蒸留装置に水と火を入れに行った。
§§§
「あんなに摘んで、たったこれだけとは」
青い広口瓶に入った芳香蒸留水を手にノラはガクリとうなだれた。
「なんか香りも薄いし」
「できたばかりだからな。少し休ませると香りも変化する」
扱いなれない機器だから今は混ざってしまっているが、明るいところでもう一段階精製すると、もっとちゃんと星源花の精油を取り出せるかもしれないと言うと、ノラはパッと表情を明るくした。
「いいね。ウォーゼルはそれできるの?」
「ああ」
「何か特別な道具はいる?」
「いや……俺の手持ちや町で買えるもので間に合うと思う」
ウォーゼルは何気ない風を装って「そうそう」と付け足した。
「出来上がったものを入れる小瓶なら、お前が持っていたのと似たような小瓶があちらにあったぞ」
わずかに月光が差し込む、ランタンの灯りと蒸留装置の残り火が影を揺らしている地下室で、半分顔が闇に隠れているノラは、多くは答えずにただ「いいね」と微笑んだ。
二人で蒸留装置を片付け、使えそうなものを荷物に詰めて、ウォーゼルが長外套を羽織ったところで、ノラがふと地下室の明かり取りの光井戸を見あげて尋ねた。
「あの明り取りの窓ってさ、例の庭の中になかったってことは、庭の壁の外側なのかな?」
「そうなるな」
ウォーゼルは、いったいなぜそんなことを? と不思議に思いながら、つられて上を見上げた。
暗い天井に四角く開いた窓にはゆらゆらと身体を不規則に揺らしながらこちらを見下ろしている複数の人影があった。
§§§
バリン! と明り取りの天窓が窓枠ごと崩落し、人型をした人ならざる者がボタボタと降ってきた。
「なんだあの数?!」
「逃げろ!」
落下して首や手足が変な方向に折れ曲がっても、屍人はいっこうに頓着せずにゆるゆると立ち上がって二人のいる方に向かってきた。
「あいつら、なんだってこっちへ」
「蒸留装置から上がった香りかな? 大分、湯気が上がってたし」
急いで地下通路に向かって走り出した二人の方にも、わらわらと屍人が追ってくる。
「だとしたら、君の外套もずいぶん魅力的なんじゃないかな?」
「ごめんこうむる!!」
地下通路をたどり階上へ駆け上がる。
石像の脇に出たところでノラはウォーゼルに一緒に石像を押すように言った。
「これで階段をふさぐんだ」
大きな石像はもともと隠し階段を塞げるように作られていたのか、二人の力でも難なく動いて、地下への階段をぴったりふさいだ。
「まてよ……奴ら外から来たってことは……」
ノラは言葉を切って耳を澄ませた。
玄関ホールに扉を鳴らす音が響いた。
「とりあえず階上へ。ここは危険だ」
ノラは二階に上がるようにウォーゼルを急かした。
正面玄関の大扉がガンガンと打ち鳴らされ、バキバキと砕かれる音が響く。
「ウォーゼル、何やっているんだ。早く!」
「先に上がっていろ。この薬は南海のヒュドラの猛毒で、強力に物を溶かす作用がある」
ウォーゼルは階段を上がるときに、取り出した小瓶の中の薬液を少量ずつ壁際の階段隅にかけていった。
「言ってる場合か! 走って!」
ウォーゼルとノラが二階の廊下を駆けだした背後で、片持ち梁式の無柱階段が外壁部の支えを失って崩れ落ちる音が響いた。しかし、大扉から入ってきた屍人は、崩れた階段の下敷きになった者も、身体を損傷した者も、身動きさえ取れれば、うぞうぞと動き、ノロノロ瓦礫を登ってくる。
走るノラの足がもつれた。サイズの合わないのを無理やり履いていたサンダルの紐が緩んで脱げたらしい。ウォーゼルは転びそうになったノラの腕を咄嗟に引いて助けた。
「ごめん」
「そのまま走れ」
長い廊下を駆け抜けて着いたのは主人の部屋と思われる大扉だった。
扉に彫られた重々しい彫刻も今はすっかり闇に沈んでいる。
「中へ!」
「鍵がかかっているよ」
ウォーゼルは腰に挿した鉈を引き抜くと、無言で扉の鍵の部分に振り下ろした。
「開いた」
「……ありがとう」
大扉を蹴破ったウォーゼルは、振り向きながら背の荷物から油紙でくるんだ小球を取り出した。
もう片方の手で腰の物入れから出した火種入れの小筒を取り出し蓋を開ける。
筒から上がった火を、小球から出ている細い火縄に移すと、ウォーゼルは廊下をもぞもぞとこちらにやってくる屍人のただ中にそれを投げ込んだ。
屍人の一人が投げつけられて足元に転がった玉を踏んで転んだ。
周囲の屍人が足を止め、パチパチと火花の爆ぜる火縄を見て、カクリと首を傾げた。
ウォーゼルは扉の奥に逃げ込んだ。
轟音が鳴り響き、分厚い扉に礫がいくつも当たる音がした。
§§§
部屋は大きく、立派な調度が置かれていた。
とりわけ目立つのは正面中央に置かれた椅子で、天蓋付きの高い背もたれがあり、まるで玉座だ。
天蓋から下がる紗の薄布に、カーテンの間から斜めに細く月明かりがさしている。
ウォーゼルは大扉にその辺の長椅子を立てかけて封鎖すると、その玉座のような椅子に近寄った。
「やめなよ。ろくなもんじゃないよ」
部屋の端からノラの声がする。靴か何かを探しているようだ。
自分も何か使えそうなものを……と振り返りかけたウォーゼルは、椅子の肘掛けに革ベルトが付いているのに気付いた。
手首や上腕部を拘束できる細工だ……しかも使い込まれて古びて擦り切れている。
たしかにろくなもんじゃない。
「靴と上着は見つけた」
部屋付きのクロゼットから出てきたノラは黒いロングブーツと黒いケープコートを身につけていた。
ノラはウォーゼルに火の出る筒と爆発する玉をもっと出してくれと頼んだ。
「屍人ごとここを焼き払ってしまおう」
「いいのか?」
「ここで行われていたことに興味があるのかい?」
ノラの声は冷笑を含んでいた。
「ここの城主は不老不死を望んで、子供を実験に使ったんだ。病で弱った自分の子をね」
酒場で会った時に着ていた古着よりもサイズが合っている黒いケープコートをまとったノラは、闇の中に半分溶け込んでいるように見えた。
「実験は失敗だった。子供は意思を失い、生きているだけの物言わぬ屍となった」
ウォーゼルは記憶について記されたメモのことをちらりと思い出した。
闇の中のノラは苦笑した。
「案外、それで城主にとっては成功だったのかもしれない」
自分の意識と記憶を引き継がせれば、若返ることができる。
だが、結局、城主は死んだ。
「業が深いな」
「業?」
「人の意思による行いが積み重なったものだ。草木が育って幹や葉をつけ、その内に精を蓄積するように、人は生きることで業をため込む」
その結果もたらされる果実が恵みか毒かは、当人がどう生きたかと、与えられた側がそれをどのように受け取ったかによるのだと説明すると、ノラは「難しくてよくわからない」と首を振った。
ウォーゼルは己が思ったことを言葉にするべきか迷った。
黙って受け止めるか。
伝えて負わせるか。
「なぁ、ノラ。その城主。本当は自分が不死になりたかったんじゃなくて……」
ウォーゼルは火種入れの小筒と火焔玉の入った袋をノラに渡しながら、とつとつと言葉を伝えた。
「ただ、その病だった子供を助けたかっただけなんじゃないだろうか」
ノラは火焔玉を受け取って泣きそうな顔で微笑んだ。
「だとしても、その子供が意思を取り戻していたとしたら、屍人なんてみんな滅びてしまえと思っているだろうよ」
あちらのテラス窓から出れば脱出できるだろうと、避難方法を指示すると、ノラはウォーゼルを先に行かせた。
「僕はこれで奴らをみんな焼いてくるよ」
じゃあね、と踵を返してノラはふわりと闇に消えた。
§§§
テラスから出てぐるりと回ると城館の前庭だった。森の中から道なりに上がってくると出る正面だ。
背後の屋敷は時折轟音を上げながら炎上し、端から燃え崩れていく。
ノラを待った方が良いかと逡巡していると、森の方から松明を掲げた馬列がやってきた。
先頭にいるのは酒場で一緒だった聖騎士だ。神殿の者達らしい後方集団を引き離してものすごい勢いで坂を駆け上がってくる。
怪我をしていたはずだがそんな様子はみじんもない。
何か叫んでいる。
「コラーっ! 貴様〜っ!!」
どうも怒っているようだ。事情は分からないがまずい気がするとウォーゼルは思った。
立ち入り禁止の古城に何故いるのか? だの、死体はどうしたのか? だの聞かれる前に、ウォーゼルは聖騎士に意外なことで詰められた。
「貴様! いったい私に何を一服盛った!?」
怪我があり得べからざる勢いで全快して、教会関係者から異端の疑いをかけられたのだという。
「退魔騎士が不死者の疑いをかけられるなど屈辱以外の何ものでもないわっ!」
怒髪天を衝く勢いで怒鳴る騎士はむやみに健康そうで肌艶もいい。
屍人には見えなかった。
「あー、それは……俺の薬の効果じゃないですね」
「ふざけるな! 怪我の手当をしたのは貴様だろう!」
それ以外に思い当たるのは、ワインを気付けに飲まされたことだけだという。
「お前が、あの連れに命じて何か一服盛ったのだろう、薬屋!」
そう言えば、あの連れの優男はどうした? と騎士は辺りを見回した。
「あいつはその……行ってしまいました」
「事情は教会で聞く」
ここであったことも聞かせてもらうぞと言って、騎士はウォーゼルを忌々しそうに睨んだ。
§§§
結局、ウォーゼルは教会に連れて行かれ、丸一日、事情を根掘り葉掘り聞かれた。
持ち物を取り上げられ、小部屋に閉じ込められ、果ては反抗的だと頭から聖水をぶっかけられ散々だ。
夜を迎えたウォーゼルは、背の届かないところにある高さの小窓からさす月明かりを見上げた。
この先、しばらくは月を見るたびにあの秘色の目を思い出すことになるのだろうか。
ふと、小窓からの明かりに影がさした。
格子が外側からガコンと外される。
「あ」とウォーゼルが声を上げかけたところで、「静かに」と小さく警告された。
「急いで」
急かされるままに、下ろされた縄梯子を登って小窓を出る。
ウォーゼルが監禁されていた部屋は半地下だったらしい。
小窓を出たところは教会の裏手だった。
「おしゃべりは後で」
ノラは唇に指を立てて微笑んだ。
「君の薬箱は持ってきた」
自分で持てと背負わされる。重さからすると中身は全部そのままのようだ。
「こっちだ」
先導されて夜の町を駆け抜ける。
町を出て人けのない道まで来たところで、やっとノラは足を止めた。
「はい。これも返すよ」
渡されたのは火種入れの小筒だった。ノラは火焔玉は全部使ってしまったと笑った。
「行ってしまったと思っていた」
「いい感じの服と鞄を見繕ってきただけさ」
そう言って肩をすくめたノラは、よく見れば、ありふれた古着の旅装で、背負い袋を背負っている。
「お礼と言うなら、摘んだ花のエキスの抽出を頼むよ」
ワインは自分で買えるが、それは君にしかできない。
そう言って、ノラは街道を歩き始めた。
§§§
二人は月明かりの下、うねうねと丘の間を歩いていた。
もうすぐ主街道に出る辻……というところでノラは足を止めた。
「あ……」
つられてウォーゼルも丘の上を見ると、そこに腕を組んで立つ人影があった。
「ハッハッハ。貴様ら、やはりグルだったんだな。逃しはせんぞ!」
それはあの退魔騎士だった。
「グルとかなんとか、何のことだかわかりません」
「ふざけるな。大人しく神妙に……」
ノラが騎士の注意を引き付けている後ろで、ウォーゼルはケムリ草の薬包にこっそり火をつけた。
いっぺんに火が付いたケムリ草からもうもうと煙が吹きあがった。
「くぅっ、貴様ら、にがさんぞ〜。ゲホッゴホッゴホッ」
騎士を文字通り煙に巻いた二人は、騎士の馬を奪ってさっさとその場を後にした。
「まずは次の街へ……だね」
ノラは「それにしても彼には悪いことしちゃったね」とあまり悪いことをしたとは思っていなさそうな口調で呟いた。
「君の薬箱を取ってくるとき、あの人からの指示だって見張りの人に言って持ってきちゃった」
「ええっ!?」
「ついでに縄梯子もあの人の名前でツケで買っちゃった」
「えええ……」
次に会いたくないけれど、追ってきそうだな〜と二人は思った。
月が沈み、空は白み始めていた。
§§§
街道を二人。
ゆるゆると馬に揺られながら、ウォーゼルは聞こうか聞くまいか迷っていたことを、ノラに聞いてみることにした。
「なぁ、ノラ。一つ聞いておきたいんだが」
「ん?」
「お前、メシは食うのか?」
何をバカなことをと流されるかと思ったら、ノラはくすくす笑って「食べないよ」と答えた。
「そうなのか」
「うん。……たぶん、そういうところがすっかり変わっちゃっているんだと思う」
「そうか」
「ニンニクも嫌いだしね」
「美味しいんだがなぁ」
残念そうに言うウォーゼルを、ノラは不思議そうに見上げた。
「怖がらないんだね」
「まぁ、そういうことかな、というのは察していたし」
「ふぅうん」
ノラはヘーゼルの目を細めて、少し意地の悪い笑みを浮かべた。
「実はさ、肉や野菜の食事は摂らないんだけど、香料だけで生きているわけでもないんだよね」
ノラはウォーゼルに全身を預けるようにくたりともたれかかると、フフと蠱惑的に口角を上げ、ウォーゼルの額にかかる黒い髪を、白く細い指先で払った。そのまま、ウォーゼルの深い赤葡萄酒色の目を見つめ、首筋にそっと手を這わす。
「いいねぇ。ウォーゼルは実に濃い活力に満ちている」
「教会で聖水をぶっかけられたところだから、血を吸っても旨くないぞ」
「君さ、雰囲気ってものを解さないのか?」
ノラは体を起こすと、ぷんぷん怒りながら正面を向いて座り直した。
「実際のところ、お察しの通り呪われた身だ。嫌ならここで放り出してくれ」
ノラはウォーゼルに背を向けたまま静かに続けた。
「逆に君が霊薬を求めるぐらい不死にあこがれているのなら、眷属として不死を与えてあげることはできるかもしれない」
「眷属になってお前の従者になるか、食べ放題の生餌になるかか……ろくでもない提案だなぁ」
「ごめん……もう、そういう関係しか人と結べないんだ」
ウォーゼルは、自分の前に座っているノラの亜麻色のフワフワの髪の上に顎をゴスンと乗せた。
「生き血でも活力でも、こっちの生活に支障が出ない程度なら分けてやるのは構わないからよ」
「え……」
「とりあえず、関係は"相棒"ぐらいからで頼む」
単純な選択が人生を分けることはままある。
でも、人生二択じゃなくたっていいんじゃないかと、ウォーゼルは思った。
霊薬がないと得られないと思っていた永遠を共に旅する相手が、なんとなく見つかることだってあるのだ。
長編第1話みたいな顔してますが、短編なので完です(笑)
ウォーゼルとノラ(と退魔騎士さんw)のお話を、お読みいただきありがとうございました。
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(^∇^)ノ♪
※追伸:ご愛顧ありがとうございます。作者の悪い癖でまた感想返しに零れ設定やワンシーン劇場を少し書いています。余韻を楽しんだ後で、もう少しオマケが見たい方は、よろしければお立ち寄りください。




