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悪役令嬢

作者: 森谷礼二
掲載日:2019/10/05

【GETUP!GETLIVE!漫才・コント大賞】応募作品です。

二人「はい、ど~も~」


ツッコミ「今回は【GETUP!GETLIVE!漫才・コント大賞】の応募作品ということで、やらせてもらう訳ですが」


ボケ「そうなんです」


ツッコミ「そんで、共催してる『小説家になろう』なんですが、どうも『悪役令嬢もの』というジャンルが人気あるみたいなんですわ」


ボケ「ああ、あれね。私も大好きです」


ツッコミ「なんや、そうなんかいな」


ボケ「もう、見ててドキドキしますね」


ツッコミ「へえ、そうなんや」


ボケ「ターバン巻いて、サーベルくわえて入場したり、栓抜きを隠し持ったりなんかしてね」


ツッコミ「こらこらこら、かなり違うし、古いわ!

 『令嬢』や言うとるやろうが! そんなオッサンと違う!」


ボケ「ああ、名前が建設重機の人たちのほうね」


ツッコミ「ダンプもブルも、ついでにアジャもデビルもおらん! 貴族の令嬢や!」


ボケ『パンが無ければ、ケーキを食べればいいのに』


ツッコミ「……まあ、それでもええわ」


ボケ『あら ケーキもないの? だったらおめぇ、寿司食いねぇ!』


ツッコミ「なんで急に江戸っ子やねん! ……おいおいおい、握んな握んな!」


ボケ『へい、イチゴショートお待ちっ!』


ツッコミ「ケーキに戻っとるないか!」


ボケ『てやんでい、あたぼうよ、べらんめぇ!』


ツッコミ「言いたいだけやないか!

 お前な、そもそも悪役令嬢モノをわかってないやろ? 女の子が主人公で、いろんな男を攻略して落としていく、乙女ゲームってのがあってやな、なぜかそこに出てくる公爵の娘に自分がなるんや」


ボケ「ほぉほぉ」


ツッコミ「その公爵令嬢が意地悪で、ゲームでは主人公の平民の女の子が、婚約者の王子と仲良くなっているのを咎めて、自分の取り巻きと一緒になっていじめるねん」


ボケ「なるほど、『あなたみたいな下賤な娘が、王子様に近づかないでくださる?』とかいうのね?」


ツッコミ「そうそう」


ボケ「『痛い目にあわせておやり』『イー!』とか言うてね」


ツッコミ「そんな戦闘員はおらんわ! 取り巻きも貴族のお嬢様や!」


ボケ『姐さん、早いことブッ殺して、サツの来ねえうちにずらかりやしょうぜ』


ツッコミ「どこの武闘派の構成員や!」


ボケ「ブルンブッブッブ、ブゥイ〜〜ン!」


ツッコミ「ちょ、ちょっと待て、いったい何の音や?」


ボケ「ああ、どこのご家庭にもあるようなチェーンソーですが何か?」


ツッコミ「『何か?』やあるかいっ!」


ボケ「ヴィン?」


ツッコミ「チェーンソーで返事すな! 貴族のお嬢様や! 口で罵倒して、せいぜいビンタぐらい!」


ボケ「ホッケーマスクはいるやんな?」


ツッコミ「いらんわ!」


ボケ『あなたに王子様の相手がつとまる訳がないでしょう!』


ツッコミ「そうそう、そんな感じ」


ボケ『あなたが王子様の相手をするのは、まだ一年ほど早いわ!』


ツッコミ「ん? 一年って、短かっ!」


ボケ『せめてもっと指名を取れるようになりなさい! この新人風情が!』


ツッコミ「こらこら、何の店や!」


ボケ『王子は私の犬なの。あなたが調教する幕はないのよ、このメス豚!』


ツッコミ「それは『お嬢様』と違うて『女王様』や!」


ボケ『王子はこのムチで堕ちて私と婚約したのよ、この変態!』


ツッコミ「それは『婚約』ちゃう、『契約』や!

 無茶苦茶やなホンマ……まあええわ。

 ほんでついにいろいろバレて、王子様に婚約を解消させられるねん」


ボケ『君との婚約は、解消させてもらう』


ツッコミ「そうそう、そんな感じ」


ボケ『私が貢いだ、キャサリンの赤いピンヒールブーツにガラスの破片を入れたのも、ムチをソフトなバラムチに入れ替えたのも、ロウソクを初心者用の低温ロウソクと取り替えたのも、君の仕業だろ?』


ツッコミ「王子はどこまで変態やねん!」


ボケ『とぼけても無駄だ。女子更衣室の空きロッカーに隠れて、この目で見たんだから間違いない!』


ツッコミ「何やっとんねん王子! 婚約破棄より王位継承権のほうが先に剥奪されるわっ!」


ボケ『まあ、そこまでなら見逃してもいいが、婚約解消の一番の理由は、君よりもキャサリンのムチのほうが、スナップが利いていることだ!』


ツッコミ「こらこら、何を基準に婚約解消しとんねん!」


ボケ『キャサリンのムチのほうが『入る』んだよ!』


ツッコミ「そんなプレイの相性、知らんがな!」


ボケ「……とまあそんなこともありまして、婚約を解消された令嬢が、ヤケ酒をあおるとこから物語が始まるねんな?」


ツッコミ「ん? そんなテンプレはないけど?」


ボケ「そこで一言『う〜マズイ〜、もう一杯!』」


ツッコミ「それは悪役商会や! もうええわ!」


二人「ありがとございました〜!」

お読みいたたき、ありがとうございました。

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