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第一章:夢の始まり 7話

「良かった。落ちなかった・・・」



なんだか疲れた。

俺の額を汗が伝う。



「お前・・・大丈夫かよ? 落ちなかったって、何のことだ?」


「別に、大丈夫ですよ」



汗を浮かべた顔で精一杯の作り笑いで答えた。



「仕事のしすぎで疲れてんじゃないのか? お前確か、有休とってなかっただろ。

それ使ってしばらく事務所休め。いっとくけど、これは先輩からの命令だ。いいな?」


「・・・はい。わかりました・・・」



進藤がこんな風に強くモノを言うことは少ない。

確かに、少し休みを取った方がいいのかもしれない。


そして俺は、今週の土曜から5日間の有休をとった。




―――土曜日。


有休をとったのはいいが、いざ休んでみると何をすれば良いのかわからない。


どうしよう。仕事がない。

何をしようか・・・?


そういえば、前から俺が好きだった作家がこの前新刊出してたっけ・・・。

それを読んで時間潰すか。


そう立ち上がった時、あることに気がついた。



「・・・部屋が汚い・・・」



寝る時間もさいてまで仕事をしていたため、全然気にしていなかったが、改めて部屋を見渡してみるとひどい。



「まずは部屋の掃除から始めるか」



いざ掃除をし始めると、なかなかその手は止まらなかった。

最初は、机の上や床の上に散らばっているものを片づけるだけにしようと思っていたのだが、掃除機で床の埃をとり、

掃除機で吸い取れなかった塵をクイックルワイパーで拭いとって、おまけに窓まで拭いた。

部屋中に散らばっていた書類はダンボール2箱分くらいあった。

それを必要なものと不要なものに分け、不要な物をシュレッダーで処分し、ようやく掃除が終わった。



9時から掃除をはじめ、4時間も掃除していたらしく、もう1時になっていた。


昼飯・・・。久々に自分で作るか。



いつもは、朝はパン。昼は事務所近くのうどん屋。夜は食べないか、インスタント食品だ。

昔はよく作っていたけれど、仕事詰めになってからは、自分で料理することはほとんどなくなった。



そういえば、何か作れるほど材料があるのだろうか。


冷蔵庫を開けてみると自分でも驚くほど何もなかった。

あったのは、卵と牛乳とビールくらいだった。



「・・・まぁどれも腐ってないだけましか」



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