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第一章:夢の始まり 3話

俺は本当は司法書士じゃなくて、弁護士を目指していた。


弁護士になろうと思ったのは高2の夏、親と喧嘩した時だった。



「おまえはもっと頑張ったらどうなんだ!」


「功太は、あなたみたくもともと勉強ができるような子じゃないけど、

毎日寝る間も惜しんで勉強してるのよ。それなのにあなたときたら!」



当時俺はバイトに明け暮れていて、親にはそれが良くは見えなかったらしい。



「あんたらに何がわかんだよ! あんたらがそんな風にグチグチ言ってくるから、バイトで家出るための金貯めてんだろ。

俺が頑張ってないだぁ? 笑わせるな! 何も知らねーくせに!」



それだけ言って家を飛び出し、その日はネットカフェで一晩過ごした。


中学の時、俺は親の期待に答えようと頑張って勉強していた。

けれど、それはただ自分のやりたいことを我慢して、良い子ぶって自分を偽っていただけだった。

そんなことをずっと続けられるほど、俺は我慢強くはなかった。

俺の通っていた中学は有名私立中学で、本当はエスカレーターで高校に上がれたのだが、俺は偏差値が高くも低くもない普通の無名の高校を受験し、そこを3年間通い続けた。

無名の高校を受験することを決めた時は、先生や親に反対され何度も説教されたが、俺はその説教の間いつも笑いを堪えるのに必死になっていた。

いつも偉そうに、落ち着いた素振りをしている奴等が、取り乱して大声を張り上げている様はあまりに滑稽だったからだ。


そのころは、高校に入ってしまえばこっちのものだと思っていた。


高校に入学してからは、中学ではできなかった部活もして、学校行事にも熱心に取り組んで、友達ともたくさん遊んだ。


だが、そんな俺の中の充実した学校生活は一年も経たない中に終わりを迎えた。

秋になってから、俺の両親は夫婦喧嘩ばかりし始め、やがてその矛先は俺に回ってきた。

家に帰れば嫌味ばかり言われるようになり、最初は無視していたのだが、さすがに怒りを抑えられなくなって怒鳴ってしまうことも多くなった。


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