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第二章:夢の中 17話

見透かされていたのだろうか?


全部。


誰だって人の目を気にする。


他の人以上に、敏感に気にしていると自分でも思う。

でも、それすら気付かれないようにしてきたつもりだ。

誰にも責められることのないように。


しかしそれが、進藤の目にはどう映ったのだろう?



「おい、行くぞ」



進藤が会計を済ませ、事務所へ戻ろうとしていた。

慌ててその後を追う。



「俺の分、払います」



さっき進藤は二人分払っていた。

その分を返そうと、急いで財布を取り出す。



「いい、今日は奢る」


「いいんですか?」


「なんだよ。そんな、意外そうな顔して」


「いえ・・・」



事務所までの帰り道、それ以外は何も喋らなかった。

さっき浮かんだ疑問を、全部聞いてみようかとも思った。

何度も喉元まで上っては来るが、それは声にはならず、また心の中へと戻っていく。


それは事務所に戻ってからも続いた。

進藤も、そのことは何も話さなかった。

いつもの例のアイドルの話さえしなかった。


だからというわけでもないが、仕事には集中できた。


そうしているうちに時間は流れ、気がつけばもう9時だった。


もう、帰ろう。


いつもならまだ仕事を続けるが、何だか今日は早く帰りたかった。


バッグに必要な書類を詰め、帰る支度をする。



「帰るのか」



進藤が書類を整理しながら、目も向けずに話しかけてきた。



「はい」


「おつかれ」


「お疲れ様です」



バッグを持って席を離れる。

少し歩いてから、進藤の声がした。



「今日こそちゃんと愛ちゃん見とけよ」



進藤の方を見ると、まだ書類整理をしているようだった。



「・・・見ませんよ」



そう言うと、進藤は少し笑った。

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