表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/41

第二章:夢の中 14話

仕事は、今日明日までは前と同じ量ということになっている。


でも、いつもより苦痛に感じない。

それは多分、少しだけれど何かが変わるからだろう。


思いの外、仕事のペースがいつもより速い。

仕事に集中できる。



「おい橘、もうそろそろ行かないか」



時間も気にせず、仕事に没頭していた。

だから進藤にそう言われても、一瞬何の事だか分らなかった。



「え?」


「昼飯、行くって言っただろ?」



事務所の壁に掛かっている時計を見ると、今の時刻は12時40分だった。


もうすぐ1時か、そう思うと急に少しお腹が減ってきた。



「すぐそこのうどん屋でいいだろ」


「勝手に決めないで下さいよ」


「もう決まったことだ。ほら、行くぞ」



進藤はそう言ってさっさと行ってしまった。

その後を急いで追う。


俺がこの事務所に入ったばかりの頃も、進藤と食事を何度かした事がある。その時もそのうどん屋だった。

でもここ一年くらいは一緒に食事なんてしていない。

そこのうどん屋も久しぶりだった。


そのうどん屋は、事務所を出た通りのつきあたりを曲がってすぐの所にある。

こじんまりとしていて、でもだからこそなんだか落ち着く、そんなうどん屋。


うどん屋の中に入ると、なんだかむっとした暖かい空気が漂ってきた。

中を見渡すと、客は5人位しかいなかった。



「一番奥行くか」



進藤が一番奥のテーブルを指さして聞いてくる。



「別にいいですよ、どこでも」



一番奥のテーブルに着く。



「おばちゃん、丸天一つと・・・」



進藤が眼でお前は?と聞いてくる。



「俺はきつねで」


「はいはい」



メニューは見なくてもいい。

前から、なぜかここではいつも進藤は丸天うどんで、俺はきつねうどんと決まっていた。


何があったからとか、理由があるわけではない。

ただ、なんとなく。いつの間にかそう決まっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ