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アルヴァンスの世界  作者: ナルセ コガネ
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死せる死霊使い

今回はちょっと短いですが次回への導入なので勘弁してください。

私は過去に英雄としてちやほやされていた。

初めは小さなことだった。

人と話すことが苦手だった私は死体を使って人とコミュニケーションを取ろうとした。

そして死体でコミュニケーションをスムーズに取れるようになった頃、初めて人前に姿を出した。

そして、そのまま冒険者に。

冒険者として活躍していくうちに、上位ランクに到達した。

そこで人と魔物の戦争があった。

私は一人で魔物の一個師団と戦う能力があると判断され、そのまま戦地へ。

そして勝利。私は人を勝利へと導いた英雄とされた。

その英雄としての扱いが心地よくて、寿命で死んだ後も英雄として扱われたくて。


私は道を踏み外した。


死して尚、死体を操ることができるリッチへとなり果ててしまったのだ。

リッチとは人が未練などで現世を離れることができないときに稀になる魔物だ。

その時に弟子として育てていた、女ネクロマンサーに討伐されそうになった。

私は、「そのまま弟子としてついてくるならダンジョンができる様子やダンジョンの機能を見せてやる。」と弟子を唆した。

弟子はそのままついてきて一緒にダンジョンの奥で生活している。

間に子も生まれ、その子は地上で人の役に立つように行動しているらしい。


私は今の状況に満足していた。

私が作ったダンジョンは初心者から熟練者まで人気。

討伐されることもない。

隣には私を愛してくれる妻がいる。

とても幸せだ。



ある日私はこのダンジョンを観光できるものにしようと考えた。

流れはこうだ。

中で人が死なないように工夫する。具体的には行動不能となった時点で休憩所に転移させてそのまま御帰りになってもらう。

階層ごとにコンセプトを決めて楽しいものにする。10階層ごとに休憩室を置いて動きやすくしよう。

 1~10階層:薄暗い洞窟(一般人でも倒せる雑魚モンスターを配置)

11~20階層:草原(草原に生息する雑魚モンスター~中級モンスターを配置)

21~30階層:廃墟街(使役していないアンデッドモンスターを配置)

31~40階層:暗い洞窟(使役し、統率のとれたアンデッドモンスターを配置)

41階層:「大スライム」

42階層:休憩室

43階層:「ウルフメイジ」

44階層:休憩室

45階層:「ゾンビキング」

46階層:休憩室

47階層:「スケルトンキング」

48階層:休憩室

49階層:「鎧戦士」

50階層:宝部屋&帰還室

50階層までたどり着いたら私が手渡しで景品を渡そう。それまでにもいくつか宝箱を置いたりトラップを仕掛けたりしよう。入場料も取ろう。

これが完成したら妻に近くの町まで行ってもらって、このダンジョンが完成したことを伝えに行ってもらおう。

そしたら動かずして金が稼げる。仮に失敗しても初心者から上級者まで行きやすいダンジョンとしてさらに多くの挑戦者がでることだろう。


早速改装しよう。

1~10階層は今のダンジョンを流用していいだろう。

11~20階層は天井を高くして、明かりを発するクリスタルを設置。そして芝を植える。これで一週間もすれば一面、芝の絨毯だろう。

21~30階層がちょっと面倒だ。まず一度地面に埋める。そしてそれを任意の形に変化させる。家であったり、店であったり。

40~50階層も今のダンジョンを流用しよう。

これで楽しくなるぞ。

次回はこのダンジョンを制覇しようと様々なパーティーが挑戦します。

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