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ニート狐たちのフォックストロット  作者: ポテンティア=T.C
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1-16 ひなまつり?1

朝起きて、布団の中で目を開けると……


「…………」じー


……テレサちゃんが、私にジト目を向けていました……。


「えっと、おはよう?テレサちゃん」


「……何故お主が妾の布団の中におるのじゃ……」


「え?ここテレサちゃんのベッドだったの?……あぁ、そういえば……」


それから私は……昨日の夜のことを思い返しました。


「アメちゃんが、変身したときのモフモフ感が忘れられなくて……気づいたらここで寝てた?」


人の姿のアメちゃんには抱きつきたいと思いませんが、狐の姿のアメちゃんの触り心地は……最高です。


「……はぁ。なら、今夜から、嬢の部屋に、こやつを持って行くが良い」


「えっ?いいの?」


「いいの……って……何がじゃ?こんな重くて暑苦しいやつ、妾はいらぬのじゃ!ワルツならともかくのう……」


と言いながら、頬を赤らめるテレサちゃん。

……またお姉ちゃんに対して、何か嫌らしいことを考えているに違いありません。


まぁ、それはいつものことなので、今更指摘をするつもりはありませんが…………でも、本当にアメちゃんを連れてって良いのかなぁ。


「だって、テレサちゃん。昨日私がここに来た時、逆にアメちゃんに抱きついて寝てたよ?」


「んな?!……いやいや、冗談は良くないのじゃ、ルシア嬢。そんなわけなかろう?」


そう言って真っ赤な顔から、今度は真っ青な顔に変わるテレサちゃん。

まるで、信号機みたいです。


「ふーん……。本当に覚えがないんだ……」


「う、嘘なのじゃ……。なら、止めてくれても良かったのではないか?!」


あれ?

なんだろう……。

なんか、テレサちゃんと話が噛み合ってないような……。

まぁいっか。


「だって、気持ちよさそうだったし……」


「……」


私がそんな言葉をテレサちゃんに向けると……テレサちゃんは口をパクパクしながら、天井を仰ぎ見始めました。

……なんでだろう。

変なテレサちゃん。


「でもテレサちゃん、今度から注意しなきゃダメだよ?アメちゃん、苦しそうだったから」


「……え?そんな酷いことを妾が……」


「やっぱり、寝ながら無理矢理に抱っこするんじゃなくて、ちゃんと身体を起こした状態で抱っこするか、膝の上にそっと載せるとかしないとね」


「……う、うむ。そうじゃのう」


……何故かは分かりませんが、私がそう口にすると、テレサちゃんの顔色が急に元に戻りました。

一体、何を考えていたんでしょうか……。

元お姫様のテレサちゃんのことだから、もしかすると、無意識の内に狐の姿のアメちゃんに抱きついたという体裁について考えていたのかもしれませんね。




さて。

テレサちゃんが、どーしても助けて欲しいのじゃ、と言うので、お昼ごはんに稲荷寿司をご馳走してくれるということを交換条件に、アメちゃんを空中に浮かせて、下敷きになっていたテレサちゃんを助けだした後の話です。


私たちは部屋から出ると、真っ先に洗面所に行って顔を洗ってから、リビングへと足を向けました。

するとそこには……いつも見るはずの主さんの姿はなく、代わりに時計の針が8:00を指している姿が私たちの眼に入ってきたんです。


「うわぁ……寝すぎたのじゃ……」


そんなことを口にしながら、まるで溶けかかったゾンビのような表情を浮かべるテレサちゃん。


「そうだね……。こんな時間に起きるのも久しぶりかも」


いつもなら私は5時ころには眼を覚ましているので、今日は3時間もお寝坊したことになるでしょうか。

……でも()()()()良いですよね?

テレサちゃんは、昨日も昼過ぎまで寝てたみたいですけど……。


「さてと……。じゃぁ、テレサちゃん。ご飯が出来たら呼んで?それまで作業してるから」


「うむ。その時はちゃんと、机の上を片付けるのじゃぞ?」


「分かってるよ?」


尻尾以外、私よりも小さいテレサちゃんなんですけど、毎日、美味しいご飯を作ってくれるので、実のところ、頭が上がらなかったりします。

たまに、変な空気を出したり、変な表情を浮かべたりしていることもありますが……それでも、私に対して、お姉ちゃんらしいところを見せようと頑張ろうとしている気持ちが伝わってくるのが分かります。

あまり気にしなくてもいいのに……。


「る、ルシア嬢……妾は何も悪いことはしておらぬぞ?」ビクッ


「……また良くないことを考えてたでしょ?」


「そ、そんなことは……おっと、味噌汁が沸騰してしまうのじゃ」


……私がテレサちゃんのことを考えていると、こんな感じで、まるで私の考えを読むようにして反応するのは……一体どうしてなんでしょうか?

それも、大抵の場合、何故か後ろめたそうにビクビクしながら……。

ただから、こうして反応された時は、いつも『良くないことを考えてた?』とか、『酷いことを考えてた?』とか聞くんです。

そう言っておけば、大体当たるらしいので……。


さて。

それは端に置いておいて。

早速、『作業』を始めたいと思います。


作業の内容は、その日その日で変化します。

ほとんどの場合は、主さんのお仕事のお手伝いなんですけど、たまに自分でも目標を立てて作業を行うことがあるんですよ?


例えば……今は『お雛様』を作っているところです。

この世界では、間もなく『ひなまつり』という女の子のためのイベントが催されるらしいのですが、その時に飾るお人形を作ってるところですね。


でも……普通の作り方はしていません。

せっかくだし、テレサちゃんのことをびっくりさせたいですから。


「いや、嬢よ。妾、()()変なことは考えておらぬのじゃ!」


「……」ニコォォ


「……う、うむ。野菜炒めも作るとするかのう……」


……やっぱり、テレサちゃんには私が考えていることが分かってしまうみたいです。

どうしてかなぁ……。

というわけで、ここからはルシアが書いていきます。

あまり筆は早い方ではないので、文量は少ないかもしれませんが、ご容赦ください。


さて。

えっと……テレサちゃんならこの辺で補足が入ると思うんですけど、特に補足するようなことは無いでしょうか。

あるとすれば……アメちゃんのことくらいかなぁ……。


ちなみにですけど、アメちゃん、この話が終わった時点でまだ寝てます。

多分、ご飯が出来上がった辺りで起きてくるんじゃないでしょうか。

もしかすると、風邪を引いて寝込んでいるかもしれませんけど……

その辺は、次話を書くまで、不定ですね。


他は……特に無いですね。

文量が少ないですから。

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