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プロローグ

「わっ!…いうえをー。」


「キャッ!びっくりした−。」


「この俺様を出し抜こうなんざ千年早いわ!」


「ナーニがこの俺様よ。」


奈央には本当の自分をさらけ出せる。思ったままに話せる。一緒に笑える。誰にでも心の拠り所くらいは必要だ。


「じゃ、あたし学級委員の仕事あるから先に行ってるね!」


「おう。こけるんじゃねーぞぉー。」


「コケないってばぁ。じゃね。」


 聖皇高校<<セイオウ>>は上り一回下り一回の道の先にあるため、毎日の登下校は骨が折れる。せめて上りか下り片方にしてほしいところだ。行きも帰りも1km前後も登るのは辛い。

 桜並木を抜けてようやく坂道に差し掛かった時、突然右からもの凄い勢いでぶつかられた。


「どこ見てあるいとんじゃ!餓鬼ィ!」


「すみません。(前方不注意はそっちだろ…。)お怪我はなさいませんでしたか?」


ただでもお堅い高校なのに、登校中に事故ったなんていったら停学食らうかもしれないから、一応猫被っとかなきゃな。


「重症じゃ。わしの大切なネイルアートが台無しじゃ!」


「も、申し訳ありません。(大・爆・笑☆)」


「朝っぱらから二日酔いのタヌキみたいな面しおって。ったく近頃の若いもんは…。」


「アぁ?!てめぇからぶつかってきたくせに何言っ…。」


……そのジジイは怒っていた。その老人は黙った。そのご老人は銃をお取り出しになられました。


「いやっ、あのなんていうか…。」


「なんていうか?!」


「大・変申しわけありませんでした!!」(土下座)ORZ


俺は眼を疑った。驚いた。たまげた。2つの意味で。今気づいたのだが、自転車とぶつかったとばかり思っていたがその爺さんが乗っていたのは宙に浮いている金の座布団だった。よく見れば背広に蝶ネクタイをしていた。俺の眼が狂っていなければ、俺は拳銃を突きつけられていた。この爺さんはどうやら頭がいっちゃった人だ。きっとそうだ。いや絶対イッチャッタ人だ!じゃなければ道端でぶつかっただけで相手を銃で殺めるなんて発想で出てこないぜ?普通。まだ死にたくない。死を回避するため俺はまた土下座をした。冷たい金属が頭頂部にあたるのを感じた。新学期そうそう大ピーンチッ!!

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