青春だより 9回目の青春
宮城連は野球部のエースで、美形。
これがモテないわけがない、ということで。
翔ののように親衛隊もいる。
やっぱり連の親衛隊たちは、真子がいつも連のそばにいるのを良く思っていない。
連がいなくなると、聞こえよがしに悪口を言ってきたり、嫌がらせをしてくる人もいる。
そして、相変わらず翔には無視される。
何日かたったある日のこと…
翔の親衛隊のリーダー格の美亜と、そして美亜と犬猿の仲だといわれていた連の親衛隊のリーダー格、真澄が珍しいことにふたりで真子に話しかけてきた。
「あなたが真子さん?」
「そ…そうですけど…。」
「あなたにちょっとお話したいことがあるのよ。放課後に一人で体育館裏に来てくださる?」
「“一人で”いらっしゃいね。」
「わ…わかりました。」
何も知らない真子は、言われたとおりに一人で体育館の裏へ行った。
体育館の裏には、先ほどの美亜、真澄、そして翔や連の親衛隊だと思われる人たちが真子を待っていた。
「やっと来たわね、真子さん。」
真澄が口を開く。
「あんたねぇ、連くんの周りをうろちょろしてウザいんだよね。」
「しかもさ、わたしたちの翔くんと二股。」
美亜も言う。
「よくのこのこと来れたこと。」