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異世界の愚か『もの』 ~世界よ変われ~  作者: ahahaha
デルト王国 ~望んだ望まぬ名声~
51/84

51話 その後

種明かしは次回ですね。


今回も伏線多数。

令の切り札の一つ(・・)の名称がようやく出せました。


そしてなんだかどんどん長くなる不思議。

今では14000字です……

 しばらくの間沈黙が降りる。

 これだけのことがあれば、心の整理を付けるのにも時間がかかるのだろう。

 

「よし、今のうちだ。

 行くぞ」


 その好機を逃さず、返事を待つ時間さえ惜しみ全力で逃げる。

 後ろから一瞬狼狽した気配がしたが、すぐに四つの足音が追いかけてきた。

 そのままネストへ駆け込み、2階の自室に逃げ込む。


「あー、その……俺たちも入ってしまって大丈夫か?」


「かまわん、入るといい。

 適当に座れ」


 そして勝手に人の部屋に入っていいものか躊躇していた四人に入室を促し、扉に『現在面会中』という札を掛け、余程のことがない限り人が来ないようにする。

 と言っても、その余程のことはすぐに起こると分かっているのだが。

 部屋の窓から外を覗くと、ここから広場の様子が目に入る。

 人々は未だに硬直していたもののそれはそう長くなく、一人また一人と我に返り、自身の日常へと戻っていく。

 そしてルッソの街は普段の光景を取り戻した。


 ただ一点、誰もがその表情に迷いを浮かべていることを除いて。


 常にそうしている訳ではない。

 だが、ふとした拍子に迷いが顔を覗かせるのだ。

 自分自身に、何事かを問いかけているように。


 レイの言葉は、即効性のあるものではない。

 今までの人間の価値観がそんなに簡単に変わってしまうのならば、この世の中は扇動家や詐欺師の天下となっているだろう。

 それでも、奴の想いは確実に人々の心に響いた。

 早い話、小僧のやったことは種まきなのだ。

 人々の中に、無理やり植えつけられた改革の種。

 それは些細であるが、確実な、この国を変えうる可能性となる。


(だが、ただまくだけでは種は芽吹くことはない。

 それを考えると小僧の次の行動は自然と読み取れる)


 当然のことだ。

 どんな植物も、生きるには必要とするものがある。

 どんな植物も、より大きく育まれるには必要なことがある。


「……水撒きと、雑草刈り、か」


 恵みを与える行為と滅びを与える行為。

 相反する二つの『コト』が。


「なんですかそれ?」


 人々の様子を見ていて口から無意識に溢れ出た言葉を聞きつけ、銀の少女、ルルが小首を傾げながら聞いてきた。


「水撒きも雑草刈りも、これから小僧が成すだろうことの比喩的な表現だ」


「……水撒きはともかく、雑草刈りは穏やかではありませんね」


「義兄様のすることですしね」


「ああ、間違いなくあっち方面だろうな……」


「…………ええ」


 儂の言葉に、エルスが眉をしかめ、クルスは平然と、レオンが少し悲しそうに、ルルが顔を俯け、それぞれ思い思いの反応を示す。

  皆、小僧が何をしようとしているかをその言葉だけではっきりと理解できたようだ。


「正直儂自身、褒められたことだとは口が裂けても言えんが、間違っているとも思わん。

 事実相当酷いことになってたようだからな、上は」


 その言葉には皆、強い眼差しで同意を見せた。

 流石に元貴族で、しかも一度その腐敗に身を滅ぼされかけただけあり、ああいったゴミがどれだけ厄介かちゃんと理解しているようだ。

 彼らから直接聞いたわけではないものの、既に彼らの身元についてはおおよその検討がついている。

 尤も、それをひけらかして彼らを無駄に危険に晒しかねないことは小僧にあれだけのことをされた今でもやるつもりはない。

 

(…………ん?)


 と、ここで不可解なことに気づいた。


「レオン、お主がレイが何をしようとしているか察することが出来たのか……!?」


「うおーい!

 あんたもか!、あんたもなのか!?

 あんたまでそんなことを言うのか!」


 思い浮かんだ疑問の一つを驚きのまま口にすると、銀の青年、レオンが立ち上がって叫び、他の三人はその事実に気づきはっとし、驚愕の視線を男に向ける。

 

(ふむ、奴の真似をしてみたがこれは確かに面白いな)


 小僧がことあるごとにこの男をからかうのを何度も見ていて、面白そうだったので今回やってみたが癖になりそうだ。


「すまん、半分冗談のつもりだ。

 小僧がやってるのを何度も見るうちにやってみたくなったのでな」


「あー、ならよく……ねえよ全然。

 なんであんたにまで弄られなきゃなんねえんだ。

 しかも今半分って言ったか?

 つまりもう半分は本気だったってのか?

 しかもつもりって何だ、半分じゃ足りないってことか?」


「気にするな」


「気にするわ!」


 多少悪ふざけをしてリラックスすることもできたので、もう一つの疑問について考える。

 ……レオンが鋭い面を見せたことに疑問を覚えたのは本当だが。


(何故小僧は、こやつらのことについて言及しなかった?)


 小僧が言ったことの中には、儂ら家族への謝罪はあった。

 だが、こやつらについてのことは一切言っていない。

 普通は仲間を心配して、なにかしらの配慮を頼んで然るべきであるのに。

 何故?


 奴にとって、此奴らはどうでもいい存在だった?


 自分で考えておいてなんだが、自分を笑い飛ばしたくなった。

 彼らのことを仲間と、友人と呼び、それを心の底から感謝していたかのようなあの穏やかな表情。

 あれが演技だというのなら、あれはもはや人はおろか生き物とすら呼べん。

 神と呼んでもいいだろう。

 

(となると、考え方が間違っているのか)


 そう、言わなかったのではなく。


(言う必要が無かった、もしくは既に言っていた?)


 そこで四人に向き直り聞いてみる。


「お主らは何か小僧に言われていなかったか?

 例えば、奴がいない間に何かをするように言われた、とか」


 突然の質問に一瞬キョトンとされたものの、すぐに四人のうち二人が何故か恥ずかしげに答える。


「えーと、恥ずかしいことなんですが、私たちは、あの人に頼りすぎだ、と」


「あはは、俺に頼らずお前たちだけで動けるようになれって言われてしまいました」


「…………不思議だ。

 お主らが小僧に怒られたという話の筈なのに、惚気話にしか聞こえん」


 小僧がこいつらの行動について注意した。

 内容はそれだけの筈で、邪推する余地など全くない。

 なのに頬を赤く染めて、全身から私はあの人を信頼してます、というようなオーラを発しながら言うこの少女二人を見ると、恋人が自分のことを気にかけてくれていたことを嬉しく思う乙女のようにしか感じられない。

 しかもこの可憐さときたら、儂自身はどうとも思わんが、世間の男どもが見たら一目で骨抜きにされかねん。

 なんだか一気に気力をもっていかれた……


(あいつ、相当信頼されているようだな)


 これでは小僧が『俺に頼るな』というのも無理ないだろう。


「それで、そっちの二人はなにかあったのか?」

 

「ああ~その……すまん、話せん。

 話すとしたらあいつの許可をもらった方がいいだろうし、仮にあったとしても俺とあんただけの状況じゃないと困る」


「僕の場合も一応するように言われていたことはあるんですが、貴方が期待するようなことではないでしょうね」


「そう、か……」


 どちらの物言いも気になる点はあったが、此奴らは馬鹿はいるものの決して頭が悪い訳ではないので、本当に儂が考えていることには関係のないことなのだろう。

 しかしそうなると、小僧の考えが読めない。

 そのまま少し考えたが、すぐに内心ため息をついて思考を止める。


(…………やめるか、これ以上情報がないとなるとどうしようもない。

 もしかしたら儂の考え違いかもしれんしな。

 あいつはどうも妙なところで抜けてることがあった。

 ならばただ儂になにか言うのを忘れただけかもしれん)


 そんなことを考えていた時、彼らの話し声が聞こえた。


「それにしても、相変わらずあいつはやる事なす事でたらめがすぎるよな……」


「とはいえ、考えとしては単純なんですよね。

 一、上の連中が気に食わない。

 二、なら潰すにはどうしようか。

 三、よし、下を変えよう。

 極端に言ってしまえば、あの人がやったのはこれだけです」


「確かにそうだけど……発想があまりに飛躍してるし、あの人じゃないと実践しようなんて考えないわよ?

 しかもあれって、先に手を出させて大義名分を手にして、相手を有無を言わさず私刑にしたようなものだし。

 そんなこと思いついたとしても普通は尻込みしてできないわ」


「そうですね。

 それでも実際にやってしまうところがいかにもレイさんらしいですが」


 苦笑しながらもかなり楽しそうに会話をする彼ら。

 その話を聞いて気づく。


馬鹿(レオン)か儂は。

 過去に言っていたのではないかという考えに囚われて、さっきあったことを忘れていた)


「……なんだか、俺という存在そのものが貶められた気がする」


「何よそれ?」


「いや、なんか、こう……

 すまん、説明出来そうにないからいい」


(しかしそうなると、小僧が言っていた言葉、その真意は―――)


 その考えに行き着き、呆れると同時に深く納得する。

 あいつは本当に仲間想いのようだ。

 しかし、普通の人間が考えるものとは違い、自分から此奴らが離れることをも容認するかなり歪な想い。

 あの言葉は、このデルトの国民への言葉と同時に、此奴らへの『言葉』でもあった。

 いや、もしかしたら奴の中では仲間への『言葉』という意味合いの方が強いのかもしれない。


 小僧は期待しているのだ、此奴らが自ら『言葉』に気づくのを。

 だから敢えて、何も言わずに済ませた。


「ならば、儂が口を出すのは無粋か」


「え?

 何かおっしゃいましたか?」


「いや?

 ただそろそろ来るだろうと思うと憂鬱でな」


 思わず口から溢れ出た言葉をルルに聞きとがめられたが、適当にごまかす。

 尤も、完全に本心からの言葉であったが。

 その言葉に誰かが疑問を口にすることなく、皆事態が理解できているらしく同情のこもった目を向けられる。

 そしてネストの外から喧騒が聞こえ、その音は徐々に大きくなっていく。


「あ、騒がしくなってきましたね。

 思ったより早かったです」


「そうかしら、私はむしろ遅い方だと思うけど」


「私もエルスさんに同感です。

 謁見が聞こえなくなってからすぐに殺到すると思ってました」


「俺はどちらかというとクルスと同じ意見か。

 心の整理までもう少し時間がかかると思ってたんだが……おいクルス、何この世の終わりみたいな顔をしている」


「言ってほしいですか?」


「言わんでいい」


「貴方と同じ意見だなんて……不快です」


「言わんでいいって言ったろうが!

 てか不快って、ただ嫌だとか言われるよりかなり堪えるんだけど!?」


「…………お主ら、同情はしていても欠片も悪いとは思っとらんな?」


 また漫才を繰り広げる此奴らの図太さに呆れてしまう。

 自分たちの主人がやらかしたことが原因だと理解できているのだろうか?


「「「「だってあの人 (あいつ)がやることにいちいち反応していたら切りありませんし(ねえし)」」」」


「なるほど、確かにな」


 だが、あまりに説得力のある言葉に深く頷いてしまう。

 そしてその時、とうとう試合開始の鐘がなった。


「長~!?

 ネスト前に先ほどの話についての説明を求める人たちが押しかけてます!

 これでは仕事になりません、助けてください!」


 職員の一人が、涙目になりながら扉を開けて言う。

 もはやノックをする心の余裕もないようだ。

 ため息をつきながら立ち上がり、事態を収めるため動く。


「………………」


 いや、動こうとした。

 部屋を出る直前で立ち止まり、レオンたちと向き合う。

 少々思いついたことがあった。

 

「お主らは、今回の小僧の行動を見てどう思った?」


「え?、そ、そうですね……

 すごい、という言葉しか出てきません」


「お主らも、エルスと同じ意見だな」


 質問ではなく、確認。

 そして予想通り、全員頷く。


「そうか、ならば―――」


 さっきは口を出すのは無粋だと言った。

 それは事実である。

 だが、何も手がかりなしで気づけというのも酷というもの。

 



 ―――ならば、少々『お節介』を焼かせてもらおうか。

 

 ただ小僧の言いなりとなるのは些か以上に癪だし、あいつに対しての怒りを僅かでも返させてもらおう。









 そのまま軽く会話、いや、一方的な語りかけをしながら、あることを考えていた。


 それは、小僧のセフィリアの扱い


 奴は謁見でのあの行動は、予定外の行動だと言っていた。

 ならば、あの状況において、セフィリアという存在は完全な異物(アンノウン)だったということになる。

 となると、奴はセフィリアの扱いを考えておらず、持て余すことになる。

 あの場面で謝罪をしていたことから、邪険にしたりはしないはず。

 むしろ、危機に陥ったりするようなことがあれば、あの男はセフィリアを助けるため全力を尽くすだろう。

 だが、最も安全なのは、そもそも危険な場所におかなければいいのだ。

 この場合、危険な場所というのは考えるまでもない。


(だがレイよ、果たしてそううまくいくかな?)


 内心で密かにほくそ笑む。

 奴は、セフィリアを甘く見ている。

 普段の様子を見ていれば仕方ないのかもしれないが。


 見た目が若く、経験不足は明らか。

 小僧のからかいにいちいち反応するほど精神が未熟。

 好奇心が強く、小僧に度々不用意な質問をしては軽く脅されている(不思議と仲が険悪になることはなかったが)。




 ―――だが、それでもあれは、儂の孫なのだ




―――side out









「貴方は馬鹿ですか?」


 ここは王都に存在するとある協会の屋根の上。

 今いる場所は平らになっていてそれなりに広く、大きい協会の屋根の上なので人目を気にする必要もない。

 あの謁見が終わったあと、すぐに場をセフィリアさんを連れて抜け出し、目に付いたこの場に移動した。

 

「貴方は馬鹿ですよね?」


 質問に答えることなく空を眺めていると、微妙に罵倒のランクが上がった。

 とりあえず一言。


「やー、空が青いですねー」


「せめて質問に答えなさい、この大馬鹿野郎!!!」


 おおよそ、見目麗しい美女の口から発されたとは思えない声量と内容の叫びが響く。


「なんですか、そんなにあの演説が気に入りませんでした?

 結構うまくいってたと自負してたんですが」


 向き直り、怒っている内容とわざと違うことを不思議そうに言う。

 すると彼女の既に額に三つあった青筋がさらに一つ増えた。


「分かってて言ってますよね、それ?

 あれはまだいいですよ、意図が理解できますし、正直関心もしました。

 演説の時、周囲の音を遮断していた魔法も以前見たことがありましたから特に気になりません」


 あの場面、演説の内容を聞かれたら周囲が馬鹿騒ぎしそうだったので俺の周囲に以前使った真空の膜を張ったのだ。

 それでいて貴族たちは演説の内容をガイアス殿(・・・・・)が持っていた符からしっかりと聞けるという仕様。

 おかげで雑音を気にせず話すことができた。


「だとしても……!」


 完全に怒り心頭といった様子で興奮した彼女は続ける。


「なんですか最後のあれは!

 あの場面であんなことを言うなんて自殺願望でもあるんですか!?」


「ハッハッハ。

 ちょっと調子に乗ってしまいまして。

 反省はしていません」


「貴方は私を早死させたいんですか?

 私、この一日で寿命が十年は減った気がしますよ」


 怒りのまま言葉を荒げる彼女に悪びれず言うと、今度は怒りを押し殺した声音で皮肉を返される。


(まあ、仕方のないことなんだが)


 彼女がしているのは自分の心配ではなく、あんなことをしたことによる俺の心配。

 その優しさとも甘さとも言える様子に、苦笑が漏れる。

 俺は、すべて承知の上であれをやったのだから。









 演説が終わったあと、魔法で作り上げた膜を消すと一部を除いた誰もが様々な感情がごちゃ混ぜになった表情を浮かべていた。

 好意、悪意、羨望、嫌悪、希望、絶望、喜び、怒り、楽しみ、悲哀、あらゆる感情が今この場にある。

 それらの感情を持て余し、誰も動きを取れなくなるほどに。


「始まるぞ」


 その中でただ一人、動く。


「今までとは違う、ただ権力があるだけでは生き残れない国。

 当然だ、貴族とは本来そういうもの。

 法に縛られ、法に恐怖し、己の力の振るい方を考えねばならない存在。

 そう、今までがおかしかった、おかしすぎた」


 右腕をまっすぐ水平に伸ばし手のひらを上に向ける。

 思わずそれを注視する周囲の面々。


「考えろ、これまでの己の行いはどんなものだったかを。

 考えろ、己がなすべきこととなさねばならないことを。

 考えろ、自分がこれからどう動くのかを」


 これまでのことが間違っていたならば、それを直していけばいい。

 過去を変えられないのならば、これからを見るしかない。

 それが出来るのならば、たとえクズでも『人』となれる。

 そんな想いを密かに込め、ほとんどの『人間』やクズには不可能なことだと理解しながら、僅かに期待する。


「出来ない『もの』は生かされない。

 この国そのものから拒絶される。

 さあ、諸君はどちらかな?

 『生かされる存在』?、それとも『要らない存在』?

 どちらにしようと諸君に決定権は存在しない、誰もが国民という支持者に支配される存在に戻るのだから。

 いずれ嫌でも理解させられ、振り分けられる。

 己を取り戻した人々によって」


 開いていた右手を勢い良く握り締める。

 目の前の者たちに、己の危機を知らしめるように。


「要らない『もの』は、潰される。

 己が虐げていた者の手によって」


 シンと静まり返る広間に、俺の声だけがよく響く。

 言いたいことは言った。

 これでこいつらがどう転ぶかは、こいつら次第。


 改心するならばそれも良し、悪影響は残らない。

 動かないならばそれも良し、いずれ自ら崩れ落ちる。

 愚行を重ねるならばそれも良し、必ず己の器を思い知る。


(と、普段ならば考えるのだがな……)


 生憎と、今の状況がそれを許さない。

 この国は、クズが人間に変わるのを待ってられるほどの時間がない。

 人間が改心し、『人』に変わるだけのゆとりもない。

 だから、そう。


(クズには、用が済んだら早々に退場してもらおう。

 この物語から)


 ―――そして、世界からも


 しばらくの間、目を閉じ、思考する。

 そしてこれからの方針を固めたところで、王を見やる。

 笑みは消えて、その確固たる意志を秘めた表情が前面に押し出されている。


「ガイアス、その署名、返してもらってもいいだろうか」


「何?」


 その王に、要求を申し出る。

 傍から見たら、なんの意味があるのか分からない要求を。

 これにはガイアスも驚いた顔をした。


「ソレを陥れんでもいいのか?」


「お前……王が仮にも四家の貴族をソレ呼ばわりするなよ。

 まあひどく同意するけど」


「ここまでのことを仕出かす元凶となったのだ、もはやこれの運命は決まっている。

 これから貴族でもなくなるのだし、ただの馬鹿ということでもの扱いしても問題無いと思うが?」


「そ、そんな!、陛下!?」


 あまりにもあっさりと王から見捨てられたことで、クズが地べたに這いつくばったまま目を見開いて驚く。

 まあ、自業自得だが。


(大概酷いこと言うねえ、この男も。

 それとガイアス、その配慮は別にいらんぞ)

 

 さっきの言葉に少々都合が悪いところがあったので、修正させてもらおう。

 本人はただの善意のつもりだろうが、悪いがそれは余計なお世話だ。


「元凶?、元凶は俺だろう。

 これがこうなったのも、これからの変革も、すべて俺が仕出かしたことだ」


 そう告げると奴は軽く目を細める。


「……それでいいのか?」


「是。

 いいから早く返してくれないかそれ?」


「……そうか、ならば何も言うまい」


 今ガイアスは、責任の一部を言い回しでクズになすりつけようとしてくれた。

 正直配慮してくれるのは嬉しかったが、そうなっても全く意味がない。

 全部俺の責任ということにしてくれた方が助かる。


 ガイアスは改めて署名を軽く眺めた後、何かに気づいたような顔をする。

 そして面白そうにこちらを見ながら署名を侍女に届けさせる。


(気づかれたか。

 まあこれはばれても別に問題ないのだが。

 ……しかしなんだろうな、この侍女を見ていると違和感がある)


 改めて見てみてもただの正道の侍女で、仕草はさすが王城付きだけあって洗練されているが、特別な訓練を受けて強いとかそんなことがあるわけでもないのに。

 そんなことを考えながら署名を受け取り、懐にしまう。


「ところでコレは、家名剥奪の上で追放もしくは投獄、というところだと思うがあってるか?」


 そしてこの転がってるクズの末路を尋ねる。

 怯える空気を出すがそれを無視して会話が進む。


「ああ、だがその署名があれば処刑で可決を取ることもできると思うが。

 国民の怒りをこれだけ買った、という証拠のようなものだからなそれは。」


「別に要らない。

 ただ、ちょっと悪ふざけさせてもらうが」


 そうして、クズに片手を当てる。

 当てた瞬間ビクリと体を震わせたが、そのまま実行。


「ぐ、おああっ!?」


 唸り声を上げるクズ。

 と言ってもその声に痛みの色はなく、体が組み変わったことによる違和感によるものだ。


「何をした?」


「直した」


 そう短く返すと、クズがゆっくりと立ち上がり、慌てて俺から離れようと逃げて広間の隅へ行く。

 誰もが驚いた顔をする。

 当然だ、自分で壊した癖に、それをまた自分で修復する等なんの意味があるのか分からない。


「何故?」


「ちょっと誤解があるみたいだから言っておくが、俺のやったことは『治した』ではなく『直した』だよ。

 しかもかなり歪んだ形で、ね。

 まあこれで動けるようにはなったわけだから、文句は言わんでほしい」


 どうやらガイアスでも、何をしたのか上手く理解できていないようだ。

 すぐに知ると思うが。


「できればコレ、投獄でも追放でもなく王都のそこらの掘っ立て小屋にでも詰めて自由にさせてくれ。

 そうしてくれるととても助かる」


「それは無理だ。

 そいつはお前にあっさりやられはしたが、一般人からすればはるかに腕が立つ。

 それをただ放置する等出来ん」


「大丈夫。

 もう何もできないから」


 ジッと、鋭い目で見てくる。

 それを真っ向から受け止め、しばらくそのまま。


「…………しばらく様子を見てから、判断を決めるとしよう」


 そして目をそらさないままで、とりあえず保留にされる。

 それで十分だ。


「それじゃあなー。

 今日はなかなかに有意義なものだったよ」


 そしてそのまま踵を返し、固まっていたセフィリアさんの手を引いて歩き出す。


「帰るのか?

 さっき言っていた裁きとやらはどうした?」


「俺がいったのは裁きのきっかけとなるもの、だよ。

 つまり、裁きが降るのはまだ先の話」


 ガイアスの疑問に振り返らないまま答える。

 そもそも、この場面でいきなりクズ連中に大量退場されたら困る。

 時期が来るまではせいぜい踊ってもらおう。


「最後に、一つ聞きたい」


「なんだねー?」


 扉へ向い歩いていると話しかけられた。

 それに軽い声で応じ、顔だけそちらに向ける。


「もしこの国が、お前のお眼鏡に適わなかったらどうするつもりだった?」


「…………そうだな、過程は色々あるだろうが―――」


 立ち止まり、しばらく考えた後セフィリアさんを背にする形で向き直る。


「お前たちに戦いを挑んでいただろう。

 血で血を洗う、殺し合いを」


 ある者は怯え、ある者は視線を強め、ある者は腰の剣に手をかける。

 それを特に感慨なく眺める。


「この国そのものを喧嘩を売るというのか?

 個人が国に勝てるとでも?」


 ガイアスの言葉に半ば呆れが混じる。

 それも当然。

 一個人が人口一千万を裕に超える大国を相手取る。

 正気の沙汰ではない。

 だが。




「勝てないとでも思っているのか?」




 一切の躊躇いも怯えもなく。

 ただ淡々と、それが決して不可能でないということを態度で示す。

 あまりに不遜な物言いに唖然とされるが、気にしない。


「己の物差しで他人を測るものじゃないよガイアス。

 そうして勝手に勘違いし、誤解し、現実を見逃して人間は堕ちていく。

 常識など非日常の前では何の役にも立たん」


 常識は、脆い。

 無慈悲に、残酷なまでに、脆い。

 今日が明日も続くとは限らず、なのに人はその中を常識を信じて生きていく。

 自分が、薄氷の上を歩いているとも気づかずに。

 だから。


「俺が教えようじゃないかお前に、諸君に。

 常識が通じない、『愚か者』の存在を」


 そして密かに願おう。

 自らの殻を破ってくれることを。


(まあ、ガイアスや一部の者にはそんなの余計なお世話かもしれないが)


 既に確固とした『人』であるガイアスやオルト殿、オルハウストら『四剣』にはそんな必要は一切ない。

 だが、他の人間には恐らく必要となる。

 今の自分から脱却し、進化するためには。

 

「………………」


「む?」


 そんなことを考えていると。ガイアスが思案顔でこちらを見ていた。

 訝しんでいると、森での生活で自然と鍛えられた勘が警鐘を鳴らす。

 刹那。


 ギイィィィン、という甲高い金属音が響く。


「…………いきなりだな。

 もう少し抑えてもらいたいものだが」


「受け止められたか。

 先ほどの話、あながち大言壮語ではないのかもしれんな。

 尤も、これだけではなんの証拠にはならんが」


 信じられない速さで距離を詰めて来たガイアスの剣を、闘気の障壁でその場から一切動かず受け止める。

 華美でない程度の優美さを備えた、名剣と一目で分かる代物が、目の前数センチのところで、そのまま振り下ろされたら俺を唐竹割りにするような形で静止している。

 平静を装ったものの、そんなところまで突破(・・・・・・・・・・)されたことに背中に冷や汗が浮かぶ。

 王のいきなりの行為に唖然とする空気が流れる。


「試されてばかりなのも癪なのでな。

 今度はこちらが試させてもらったぞ」


 そう小声で囁かれる。

 そして何か反応を返す前に離れ、今度はあちらが宣言する。


「お前はこちらを甘く見ているかもしれないがな、この国はそう安くはないぞ。

 もしお前がこの国に仇なすならば―――」


 こちらを真っ直ぐ見て。


「お前を、俺が滅ぼそう」


 その言葉が響くと、辺りに生気が満ち始める。

 今の言葉で、掌握していた空気を再び元に戻された。


 その手腕に密かに感嘆する。

 たった一言の言葉で、呑まれていた人々が息を吹き返した。

 こちらに対抗する意志がまた戻る。

 まさに、『王』と呼ぶに相応しい堂々とした振る舞いによって。

 それを受け、しばらく瞑目し意識を切り替える。

「承知しました、ガイアス殿(・・・・・)

 肝に銘じておきましょう」


 これまでの軽い物腰ではなく、敬意を込めた言葉を返し、一礼する。

 そうすると驚いた表情をしたのがなかなか面白かった。

 実を言うと、もう大分前からこの人は敬語を使って話すに相応しい人だと見定めていたのだが、謁見の間に何度も口調を変えるのも妙かもしれないと思いそのままにしていた。

 だが、そんなことが些細なことだと思える程にこの人は『王』としてある種完成した存在だった。

 ……未だ疑問に残る点がいくつかありはするが。


 それに現在の空気になって、俺がクズどもに再び敵意を向けられ出したことも実は別に構わないのだ。


「いきなり敬語を話されても違和感しか沸かないんだがな」


「いいではありませんか。

 貴方はすごい。

 素直に尊敬いたします。

 それにいくつも感謝したいことがありますしね。

 正直な話、どこまでが狙ったもので、どこまでが偶然そうなったものかはわかりませんが。

 もしかすると全て貴方の狙い通りなのかもしれませんね?」


 あまり俺を畏れられて、手を出してこなかったら困る。

 適度にこちらを警戒し、過度に畏れず、気にせずちょっかいを出してくる程度が望ましい。

 だからこそ、この空気はかなり自分に都合が良い。


「さて、どうだろうな。

 全てただの偶然かもしれんぞ?」


「なるほど。

 分かりました」


 この言い方だと、やはり少なからず狙ってこちらの有利になるように動いていたようだ。

 理解できなかったら今の物言いに困惑を示す筈なのだから。


 それでいて、必ずしもこちらの味方ではないということも今の攻撃で示してきた。

 今までの結果から推測すると。


 自分の国に新しい風を吹き込むことには全面賛成。

 しかし害を与えようとするのならば即座に排除に動く。

 だが逆に言えば、それが利益につながりそうならば過激なことでも黙認する。


 これはかなりこちらにとって都合がいい。

 『目的』のための行動が、俄然取りやすくなった。

 と言ってもまだ動くには早計だろう、後で確認をとったほうがいい。


「そうそう、ガイアス殿。

 実はまだ、言いたいことがあったんです」


「ん、なんだ?」


 その前にやっておきたいことは全てやってしまおう。

 辺りを軽く見回す。


「大変ですね、貴方は。

 たとえ頭がどれだけ有能だろうと、『四剣』のように局地的に極めて優秀な人材がいようと、全体の質が劣悪であれば全てが台無しになる。

 今のこの国の現状はまさにそれです」


「……おいおい」


 そして、思いっきり貴族どもを馬鹿にする。

 これには流石のガイアス殿も顔が引き攣る。

 予想通り、途端に罵倒を口にしだす貴族たち。

 もはやここまでぶっ壊されてしまえば謁見もなにもないので、みんな言いたい放題だ。


「国が変わろうとしているのに、自身のこれまでの常識がまかり通ると思っているのは正直見ていて可哀想になる。

 凝り固まった認識でしかものを測れない。

 それが原因で己が窮地に立たされるとも分からずに。

 ああ愚かも愚か、愚行ここに極まれり、ってね?」


 大げさに両手を広げて天を仰ぐ。

 そうして道化を演じ、完全に馬鹿どもの敵意を自分のみに集中させる。

 そして集まったところで演じるのを止める。


 これからは、ただ本心を語るだけでいい。

 演じるのは騙すのには効果的だ。

 だがその分、それに慣れてしまえば言葉に重みがなくなる。

 だからこそ、このような場面では、言葉そのものの力が格段に増す、本心で語るべきなのだ。


「ぎゃあぎゃあ騒ぐのに忙しそうなところ悪いが、言わせてもらおう。

 貴様らが何を企もうと、自分が変わらない限り貴様らに未来はないぞ。

 信じられないのならば、試すがいい。

 そして思い知れ、己の無力を、器の小ささを」


 懐から銃を取り出す。

 今となっては、自分の身体以外では唯一となった向こうの世界の名残。

 故に、最も思い入れと執着と後悔が染み付いた、令という『人』の象徴と言える代物。

 銃が何か分かるものは誰もいない。

 外見からも武器と分からないからこそ、オルト殿も取り上げなかった。

 そもそも弾切れであるのだから、確かにもうこれは武器とは呼べない。

 

「己の過去にしがみつきたいのならば、己の未来を潰しても構わないのならば―――」


 だがそれでも、それを向けるという行為そのものに意味がある。

 己の象徴を向ける。

 それは俺にとって、全面敵対を宣言することと同じ。

 相手はそんなことは分からない。

 そんな事情知るはずがない。

 だがそれでも、自然とにじみ出る『何か』に気圧されて口を閉ざす。

 

 真っ直ぐに銃を貴族連中へ向け、今度は俺が宣言する。




「俺を殺して見るがいい。

 時代に迎合できず、前にも進めない『旧き者たち』よ」




 ただただ。

 自分の想いを口にする。

 『言葉』は、自分の想いを相手に伝える最も有効な手段なのだから。









 あの後直ぐその場から抜け出して《アロンダイト》や《グリモワール》、それに《クラウンズ》を回収した。

 そして今に至る。

 

(……あの一撃、障壁を10枚持っていかれた。

 どれだけ馬鹿げた威力があればそんなことができるんだか。

 しかも『試した』と言っていた以上、まだ上がある、か。

 全く呆れるばかりだ)


 思い出すのはガイアス殿の一撃。

 咄嗟に線の障壁を最大枚数の14枚展開したものの、それを一撃でほとんど破壊された。

 その破壊力もさることながら、何より恐ろしいのはその隙のなさ。

 勘が鍛えられていたからこそなんとか防ぐことができたが、ほとんど何の前兆も予備動作もなく、技後に筋肉の硬直といった動作の停止もなかった。

 つまり、あれが連発出来る。

 しかも、ただひたすらにはやい。

 単純極まりない破壊力と迅さを重視した技術であるがゆえに癖がない。

 さらにひどいことに、ただの剣の一振りの延長であるがゆえにとれる対策もない。

 一体誰が、戦いの場で繰り広げられるただの一振り一振りそのものに対策をとれるというのか。

 恐らくあの男には、俗に言う必殺技の類がないだろう。

 ただの牽制のような一撃そのものが、既に必殺の一撃であるのだから。


(こうなると、羨ましくはある。

 こっちは魔法に対しては科学知識という絶大な利点(アドバンテージ)があるものの、闘気に関しては欠点(ディスアドバンテージ)が目立つからな……)


 最近気づいたことなのだが、俺、いや恐らく向こうの人間には、闘気の使用においてこちらの人間と比べて大きな欠点が在ることがわかった。

 気づいてみればある意味当然で、どうして気づけなかったのか不思議なくらいだった。

 まあ逆に魔法には有利なのだから、ある意味で釣り合いが取れているとも言える。

 しかしそれでも、これは辛い。

 攻撃が来る刹那、勘違いかもしれないと感じる程の一瞬だけ、膨大な闘気の高まりだけは感じることができた。

 それから恐らく、どんなことをした結果あの一撃が繰り出されたのかは予測がつく。

 しかし、その方法は俺には真似できない。

 努力でどうこうなるものではなく、身体そのものの問題だ。

 俺があれを使おうとしても、自爆するだけ。

 尤もこれは恐らく、ほとんどのこの世界の住人にも同じことが言えると思うが。


 こうして思い返すと、とんでもないことだ。

 ガイアス殿一人ならばなんとかなる。

 だが、王が一人になること等ありえない。

 もしいざ敵対となると、周囲の王に近い実力者の『四剣』と王女が立ちふさがるのは目に見えている。

 しかも、得体のしれない『神器』なる得物を携えて。

 それで勝てるか?

 結論、不可能。




 ―――『今』の状態であれば




(万が一敵対したとなれば、《魔人(ベルセルク)》の使用は必須事項。

 そして場合によっては―――)


 出来ない法螺は吹かない。

 国に勝てると宣言したのは、それが出来るだけのものを用意しているから。


「……《メモリーバースト》の解禁も視野に入れておかなくてはならない、か」


 それが出来るだけの、『切り札』が存在するから。

 

 《魔人(ベルセルク)》も《メモリーバースト》も、どちらもおいそれと使えるものではない。

 強力なものはそれだけ代償も大きい。

 前者はともかく、後者はできれば一生使わずに済ませたいくらいだ。

 だが、それも仕方ないだろう。

 国を変えようとするのだから、むしろ対価としては安すぎると言えるかもしれない。

 いや、違うか。

 国が、何の対価もなく変えられるほどの安い存在であっていいはずがない。

 となると、当然と言える。


(まあ、謁見を振り返るのはここまでにしよう)


 気を取り直し、意識を切り替える。


「レイさん、何故ですか?」


 この人の相手がまだ残っているのだから。

 さっきまでは怒気に溢れていたその表情だったが、今は意志の強さはそのままに冷静さを取り戻している。


「私は今、貴方が信じられません。

 私よりずっと頭が良くて賢い貴方が何故、あんなことを。

 あんな、挑発して自身を危険にさらすような真似をしたんですか?

 あれではまるで……」


 そこまで言って、うつむいてしまう。

 その先を口にしたくはないかのように。

 さっきこの人は自分を卑下するような発言をしたが、俺からすればこの人の方がずっと頭が良いと思う、賢ければあんなことはしない。

 だから間違いなく、この人は俺が何を目的として最後あんなことをしたのかに気づいている。

 ただ、何故そんなことが必要なのかを理解できていないだけ。


「まるで、自分の命を狙って欲しい、と宣言しているようだったでしょう?」


 だから、この人がもう悩まずに済むように答え明かしをしてしまおう。

 あの謁見での狙い。

 どのような駆け引きがあったのか。

 俺の求めたものはなんだったのか。




「それで正解です。

 私はあの場にいたクズどもに命を狙って欲しいんですよ。

 そのために挑発を繰り返し、さらには私を邪魔な存在として認識させた。

 心置きなく攻撃できるようにね」


 


 これまでの(・・・・・)、お詫びも兼ねて。




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