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〜方虎武神伝〜 戰國転生物語  作者: 蒼井玉薔
転異の章
4/11

弎之巻 使命?

少し時間があきました。

転生の理由、目的が上手い事思いつきませんでしたw


今回は初っ端から回想がメインです。

次回くらいから多分緒虎も動くでしょう。


お待たせいたしました


チュンチュンと鳥の囀りが響き、庭先に朝日が差し込む。

標高がそれなりに高いため、一層綺麗にみえる。

私はただその景色を涅槃ポーズでボーッと見つめていた。


「姫様、おはようございます。今日も良い天気ですね。」


「あ、あぁ。おはよう……ゴザイマス。お末…サン。」


自分が謙信だと分かっていてもなかなか上から話す事に慣れず小さい声で丁寧に挨拶した。


時は1535年(天文4年)ー越後國。私は現在、乳母・お末と共に春日山の麓にある林泉寺という寺に預かりになっている。


本来なら入山することすら叶わないが、いつもお世話になってる長尾様の頼みと聞き入れたらしい。


「本日は何をなさいますか?」


「とりあえず勉学に努めるよ。ボクは早く外に戻りたい。そのためには父上は無理でも、兄上にそばに置いてもらえるようにそれなりの教養を身につける必要があるからね!」


「畏まりました。ではそのように」


一通りの会話を終え、再び私は庭を涅槃(ねはん)のポーズで眺めていた。


ー数日前ー


お末の発言でほぼ謙信な事を確信した私はこれからどうしたら良いかと悩んでいた。


当然である。私は人殺しでは無い。頭脳はそこそこ優れていたも、この時代で通じるものは限られてるし、未来の記憶ごあっても必ず生き残れる訳じゃ無い。


特に謙信公といえば、戦国最強との呼び声も高く、その勝率・脅威の98%である。


私は確かに剣道やってたけど、大学に行くために高校は勉強ばっかしかしておらず、明らかに力不足である。


それを踏まえてどう生きていったら良いかと考えていたら次第に瞼が降りて寝てしまった。


この時代は今よりもとても寒く、部屋を暖かくするエアコンもないため、布団の中でプルプルしながら頭を使っていたものだから寝落ちしてしまったみたいだ。



……アレ?身体がふわふわする。なんだろう?ここ?


『緒虎…』


その声に自然に身体画反応し、ガバっ!!と起き上がり、私はキョロキョロと周りを見渡し、もう一回寝ようとした。


『おぉおい、待て待て待て。拙仏の話を聞け!!寝るなーー!!』


「んん……何ですか?…」


眠い目を擦りながら身体を起こす


拙仏(せつぶつ)は毘沙門天。かの四天王・多聞天とも呼ばれる強者じゃ!』


「あぁそうですか…仏さんがなんのようで…」


『うむ、実はな…お前にある使命を……って!』


「Zz……」


『ええ加減に起きんか!馬鹿もの!!』


「っ!!…おはようございます!」


『……』


「あ、貴方は一体誰ですか?」


『さっきも説明したよ、毘沙門天だって…』


「えぇえぇ!!毘沙門天?!あの?!じゃあやっぱり私は本当に"上杉謙信"に!!」


『当たり前だろ、なんのために(なんじ)を呼んでると思うんだ…』


当たり前…そのフレーズに引っかかる。

私は思い切って、聞いてみることにした。


「当たり前って聞こえましたけど……もしかして私が未来から来たこと存じてるんですか?」


『そりゃそうよ、拙仏が連れてきたのだからな! フンスッ!』


「??何の為に??」


『無論、日ノ本を変えるためよ。今のこの世界はお前らの住む遥か未来から飛んできた未来人によりメチャクチャにされた。』


「え?!どゆこと?」


『本来未来旅行は余計な干渉(かんしょう)は御法度だったはずだが、お前らの時代にバカッターがあるように、未来ではバカベラーが存在する。』


『法律で規制するようにしたとはいえ、実際に未来が突然変わるかといえば違い、別の未来が出来る。いわばパラレルワールドだな。』


「仏がそんなカタカナ用語一般使いまくるとは思わなかったわ…」


『そこはどーでもよいのじゃ!とにかく我々は考えた。

このままではいずれ干渉過多によりこの国は崩壊する。

だから干渉者の代わりに転生者を送る事になった。』


「転生者は何故良いの?」


『あくまで歴史に登場する人物達である所が一番の要因だ。

これにより余計な被害を減らせる。』


『例えば過去に飛んだ未来人の服がオーパーツになるなんて事も充分にあり得るわけで、それが後に色々面倒な事になり、最終的には両世界の消滅に繋がりかねん。』


『その点転生者はあくまで使えるのは未来の記憶のみで、基本はこの世界にあるもので生きてく必要がある。どっちみち歴史が変わる事には変わりないが、転生者であれば好きなようにしてよいとの許可も得ている。』


「誰に?」


『無論、伊邪那岐命様(イザナギノミコト)とその娘・天照大神(アマテラスオオミカミ)様じゃ!』


「なんでイザナギとアマテラスに?」


『様をつかんか!様を!』


『全く…当たり前だろ!拙仏らは外来の者。日ノ本の頂点に立たれるお二方に筋を通すのが道理じゃろが!』


「おぅ、そうですか…で、私はこれからどうしたら?」


『日ノ本を取れ。』 「は?」


『だから!日ノ本をだな!畿内を統一するんじゃない、日ノ本を取るんだ!!汝には内に眠る拙仏の化身・上杉謙信がおる。案ずるに足らん』


「え?どゆうこと?謙信になって謙信の力で天下を取れっていうの?」


『だから日ノ本だって。その通り、謙信の力はその内解放される。所謂お前達の時代でいうと、ランクアップだな。武神というスキルを手にするのだ!!』


「どうするの?」


『そこまでは教えられん。そこからは自分で考え行動し、日ノ本を統一せしめるのだ。そうすれば毘沙門の名声は世に(とどろ)く事になる。』


「そっちが本来の目的か…」


『何を言う!!先に言っとくがこれは仏界の代理戦争だ。当然お前以外に転生者はいる。だがお前には他の武将(てんせいしゃ)にない力を持っている。それを活かせ…では。』


「あ、おい。まだ話は……」


そういうと毘沙門天はスッと姿を消し、私は気を失った。


私が気がつき目を覚ますと、スッカリ朝になっていた。



「………」


それが数日前の出来事である。


ご覧頂きありがとう御座います。


とりあえず今後は死ぬまで毘沙門天は出てきません。(多分)


大袈裟ですが、酒欲と戦欲以外は全てを捨て去ったといっても過言ではない謙信がもし、天下を取ったらどうなるか?


それをテーマにこれからも進めてきますが、改変モノなので遠くに行ってしまう感は否めませんが、理想の謙信像を目指して頑張ってみます。


因みに"拙仏"とは、私が考えたオリジナルの一人称になります。この時代は、武士なら拙者、お坊さんなら拙僧と呼ぶ事が多い為、そこから着想を得ました。


同じく汝は当時の多人称で貴方やお前、其方等と同意です。

大河ドラマ:風林火山で我らがガクト様が使ってた多人称でもあります。

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