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オリエンで第一王子と共同でゴーレムをやっつけました

この話選んで頂いてありがとうございます。

それからは歴史問題には多少苦戦したが、薬学の知識が役に立って化学と生物で時間を稼ぎ、帝国語は私の独断場で最終ラウンドに到着した。


神秘の森だ。

ここにはいろんな植物と動物がいる。そして、今回は魔物も放たれているはずだった。


ゴールは神秘の森の中にある温室だそうだ。


私達は私を先頭に最後尾を魔術の使えるエイミーにして森の中に入った。


私は5人を障壁で覆う。


「あっ、月見草」

私は貴重な薬草を見つけてほくそ笑んだ。


「リア、薬草なんて採取している暇はないのよ」

ベッキーに注意された。そうなのだ。月見草よりも希少価値の高いドラゴンの角が私を待っているのだ。私は首を振った。


神秘の森は珍しい植物の宝庫だった。いろんな薬草が生えている。ここで採取したい。

しかし、学園の許可が無いと基本採取は駄目で、授業に使う等のよほどの理由がないと許されないそうだった。

夜に忍び込もうかしら。思わず私が考え込むほどには種類が多かった。


そこへなにかの咆哮が聞こえた。


「何なの」

さすがに青ざめてベッキーが聞いてくる。


「行くわよ」

私は慌てて声の方に行った。


そこではゴーレムに襲われている第一王子達がいた。

5人全員男だ。

その先に温室が見えた。


「よし、今のうちに行くわよ」

私達は第一王子達を囮に気付かれないように温室に行こうとした。


しかし、王子たちを襲っていたゴーレムの一部がこちらに気付いて襲ってくる。


私は障壁で防いだ。


しかし、力が強い。


「リア、開けて」

エイミーが叫ぶ。

私はエイミーの周りの障壁を一瞬どける。


エイミーがゴーレムに衝撃波を放った。

しかし、ゴーレムはびくともしない。


やむおえず私達は少し下がった。


ゴーレムはある一定ラインより下がるとそれ以上襲ってこなかった。



「君たち、酷いじゃないか。僕達を囮にするなんて」

第一王子が文句を言ってきた。


「そんな殿下を囮にするなんて滅相もない。様子を見ただけですわ」

「そうですわ。か弱い私達がそのようなことするわけがありません」

ベッキーとハンナが笑って誤魔化すが、胡散臭そうに王子は私達を見た。


「いや、そこの女性のはちまき見る限り信じられそうにないが」

王子が私を指していった。


「すいません。これは気概なんです」

「ちょっとこの子抜けていて」

二人して私を王子の視界から退けようとする。



「オーレリア、君も学園に入ったんだ」

私はその中のひとりのイケメンに声をかけられて驚いた。


「メルヴィン様」

彼はメルヴィン・イートン、侯爵家の嫡男だ。我が薬屋の上得意の一人だ。


「メルヴィン、知り合いなのか」

第一王子が驚いて聞いた。


「ああ、彼女のところは薬屋で昔原因不明の高熱で俺が苦しんでいる時に、彼女の母に助けられたことがあって、それ以来我が家ではよく利用させてもらっているんだ」

メルヴィンが説明する。


イートン家にはポーションや傷薬などよく買ってもらっていた。


「あのゴーレムは厄介だ。君の障壁は素晴らしそうだ。ここは共同戦線をはろう」

王子がニヤリと笑って言ってきた。


私は王子には破壊女という渾名をつけられる原因を作ってくれたので、良い印象は持っていなかったが、私の障壁だけではゴーレムを突破できそうにないので、背に腹は代えられないと共同戦線を張ることを了承した。


「ゴーレムは全部で3体だ。君の障壁でできるだけ近くまで行きたい。1体は俺がもう一体はメルヴィンが最後のは残りの3人で攻撃する。援護を頼めるか」

「判りました」


王子たち5人が前に立ち、私達が続く。

私は全員に障壁を張った。


「よし、行くぞ」

木立から出て王子たちが駆け出す。私達もそれに続いた。

巨大ゴーレムが手を伸ばしてくる。

王子の前に出された手を障壁で弾く。


「リア」

王子が叫んだので、その瞬間王子の前の障壁を解く。


王子は近くなっていたゴーレムの顔の目に当たる部分に剣を差し込んでいた。

数瞬後にゴーレムがバラバラになった。


「オーレリア嬢!」

メルヴィンが魔導を発動するタイミングで私は障壁を解く。

メルヴィンは爆裂魔術をゴーレムの目に叩き込んでいた。


残りの一体は3人が剣を構えて、ゴーレムに当たる。


しかし、彼らは中々目に剣を突き刺せない。苦戦しているみたいだ。


セドリックと王子が呼んでいたウィンチェスター公爵令息や周りの側近も荒事はあまり得意ではないみたいだ。そういうのが王子の側近でこの国は良いのかと私は思わず思ってしまった。まあ、平和な世界なので、全て荒事が得意な側近ばかりではなくても良いのかも知れないが。



私は一瞬で私が手を出すことにした。


ゴーレムが残り一体になっていたので、障壁を張るのを止める。


そして、一点集中、障壁を棒状にしてゴーレムに向けて放った。


それは一瞬にしてゴーレムの目に突き刺った。


最後のゴーレムが倒れるのを3人の男たちが唖然と見ていた。私が障壁を攻撃に使ったのを見て驚いたのだろう。


そして、その間に私達5人はゴールに駆け込んでいたのだ・・・・・



「共同前線を張っていたのに、抜け駆けするなんて酷いじゃないか」

王子らは文句を言ってきたが、


「ごめんなさい。1位になったら知り合いが、ドラゴンの角くれるっていうんです。どうしてもドラゴンの角がほしいんです。それで作った特製のポーション差し上げますからそれで許してください」

私は殿下達に頭を下げて頼み込んだ。


「判った。リアがそう言うのならば、それで許そう。でも、必ず、1人1本のポーションだからな」

王子はそう言って許してくれた。


3人の側近の面々は不服そうだったが、王子が言うので仕方無しに認めた格好だった。


その様な中、私は一つだけ疑問だった。何故王子様が私の愛称を知っているのだろう。それもどこかで聞いたことのある声でリアって呼ばれたのだ。


「あんた、破壊女として有名だからじゃない」

ベッキーに言われてまた嫌なことを思い出したが、まあそんなところなんだろうか。

深く考えないことにした。


次は明日更新予定です。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
私の

次回作品

はこちら!

『ブス眼鏡と呼ばれても王太子に恋してる~私が本物の聖女なのに魔王の仕返しが怖いので、目立たないようにしているつもりです』

https://ncode.syosetu.com/n7402hm/

顔を隠すためにメガネを掛けてブス眼鏡と陰で呼ばれているエレは、真面目なメガネっ娘を演じているつもりが、やることなすこと目立ってしまって・・・・。そんな彼女だが、密かに心を寄せているのが、昔助けてくれた王太子殿下なのだ。その王太子が心を寄せているのもまた、昔魔王に襲われたところを助けてもらった女の子だった。
そんな所に魔王の影が見え隠れして、エレは果たして最後までニセ聖女の影に隠れられるのか? 魔王はどうなる? エレと王太子の恋の行方は?
ハッピーエンド目指すので是非ともお読みください!
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