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空鉄の宇宙 ~親友と一緒に最難関VRロボゲーで最強を目指す~  作者: アカツキ八流
二章:新たな帝王、そして古き者との対決
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来訪/Arrival

眠気に完全敗北し更新時間を完全に逃した八流UC


スパイダーマン神だったのでみんなも見よう


生放送当日。

フルダイブVRハブ『ペガサス』の前。



通いなれている場所であるにも関わらず、俺の体は緊張で震えていた。


その理由はもちろん、俺と龍斗より一歩先で店の外観を眺めている美少女の存在である。



「へえ、いつもこういうところに来てるんだ。未成年の人は入れない雰囲気のお店だけど、ここで合ってるんだよね?」



やはり『ペガサス』の異様な外見に疑問を持っているようだが、別に珍しい反応でもない。


他のハブに通っている人が遠征に来るときも、最初は疑いの目を向けられる時が多い。基本的にハブは若者をターゲットにした近代的で明るい雰囲気の場所が多いので、『ペガサス』の様なちょっと古臭くて渋い雰囲気の方が圧倒的例外だ。



「ここで合っていますよ。外観は多少古臭くて入り辛いですけど、これに関してはただの店長の趣味なので、中はしっかりしているのでそこは心配しなくていいですよ。」


俺はいつも以上に声が震えないように気を付けながら静香さんに説明する。



すると、横目に俺を見ていた龍斗がギョッとした顔になる。


何かあったのか聞こうとした瞬間、俺の耳の間隣で圧のあるバリトーンボイスが鳴り響く。



「誰の趣味が古臭いのかなぁ?」


「ヌゥォオオオオオ?!」



我ながら情けない声を上げながら勢いよく振り向くと、そこには見知った巨漢が立っている。


「て、店長、その、何というか、別にけなすつもりで言ったのではなくて、客観的に少しレトロで珍しい外観だから、初見では入り辛いと思って、安心させようとしていただけというか、その」


「はいはい、分かっているよぉ。このお店の見た目が変わっているのは自分でも理解しているからぁ、次からは使う言葉に気を付けてねぇ?」


「はい、気を付けます…」


反省しつつ店長に頭を下げると、店長は満足そうに頷く。


「それでぇ、二人が来るのは知っていたけどぉ、そこに立っているかわいらしいお嬢さんはどちら様かなぁ?」


「あっ、俺の姉の荒谷 静香(あらや しずか)です。今日は俺が出演する生放送を見るために付いてきました。」


「龍斗の姉の荒谷 静香です。龍斗と一がいつもお世話になっております。」


龍斗が紹介し、静香さんが店長に挨拶をする。


店長はニコリと笑うと自己紹介をする。


「そういえばこちらの自己紹介もまだだったねぇ。私はアンダーソン清正ぁ、フルダイブVRハブ『ペガサス』のオーナー店長だぁ。気軽に『店長』と呼んでねぇ。」


店長が右手を差し出し、それを見た静香さんは握り返し握手を交わす。



「さてぇ、そうなると静香ちゃんのゲストパスを発行して来ないといけないからぁ、私は先に店に入るよぉ。発行出来たら受付の娘に渡しておくからぁ、好きな時に入ってきてねぇ。」


「分かりました、色々とありがとうございます!」


店長が店の中に入るのを見送る。


「店長さんはいい人そうね。ほら、待たせるのも悪いから、私達も入りましょ。」


どうやら店長と話したことにより迷いがなくなった静香さんを追い、俺と龍斗は『ペガサス』へ入店した。





「おっ、やっと二人とも来たか、とそれと後ろにいるのは…」


静香さんのゲストパスを受け取り入場すると、既にモニター前で待機していた元帥さんが軽く手を振りながらこちらに来る。

だが、静香さんを見た瞬間その場で固まる。そして素早く俺の型の周りに腕を回し、モニター前まで強引に連れてこられる。


「おい古兵、お前どうやって二次元の女を三次元に連れてきやがった。」


「何トチ狂ったこと言ってるんですか。あれはレイドラの実の姉ですよ、一緒に生放送を見たいって付いてきたんですよ。」


元帥さんは死んだ目で天井を眺める。


「そうか、レイドラがイケメンだから姉も美人に決まってるよな、遺伝ってそういうもんだし…やっぱ世の中って理不尽だよ、顔良い奴は子供も勝ち組になるんだから。」


「元帥さーん?急に変なこと言わないでもらえますか?俺の印象にも関わるので。」


「今日は随分とストレートに言葉で殴ってくるなぁ!」


元帥さんはそういうと、俺の顔を見て何か悪いことを思いついたのか邪悪な笑みを浮かべる。

少し嫌な予感がし龍斗と静香さんの元に戻ろうとしたが、再び元帥さんに肩を掴まれる。


「お前、さてはレイドラの姉のこと好きだろ?」


「ハ、ハハハ、な、何言ってるんですか、幼馴染の姉ですよ、そんな訳ないじゃないですか。」


「いや、俺には分かる。今のお前の目は思い人がいる漢の目だ。俺の目をごまかそうとしても無駄だぜ。堪忍しな。」


「…そんなに分かりやすかったですか?」


「いや、ただの勘」


「おいてめぇ」


元帥さんに掴みかかろうとするが、ひょいと避けられ逃げられる。

仕方なく、静香さんと龍斗が待っているところまで戻る。


「すみません、急にいなくなってしまって。強引に連れていかれてしまったので。」


「ふふふ、随分と仲のいい友達なのね。」


「仲がいいというかなんというか、ハハハ」


先程の内容を「仲がいい」と言っていいのか分からず乾いた笑いでごまかす。


横で見ていた龍斗は携帯端末で時間を確認すると、申し訳なさそうに言う。


「もうそろそろリハとか機材の最終確認を行う時間になりそうだから、俺は店長を探してくるわ。しず姉の案内は任せていいか?」


「お、おう、一応俺の方がここに通ってる期間は長いし、どんと任せてくれ!」



静香さんと二人きり。


一瞬そんな考えが脳裏を過ったが、視界の端に移ったニヤニヤ笑っている元帥さんによりその概念は消し飛ぶ。


二人で龍斗を見送ると、静香さんは俺に振り向く。


「それじゃあ、ここを案内してくれるかな?」


「も、勿論です!」



ニヤニヤ笑っているのが元帥さんだけじゃなくなっている気もしたが、可能な限り無視しつつ『ペガサス』の案内を始めた。





「へぇ、ここって意外と色々なものがあるんだねぇ」



とりあえず一通り案内を終えて、静香さんと二人でベンチに座る。

とはいっても、ペガサスの敷地自体はあまり広くない。殆どが機材や娯楽設備についての説明だったので、今こうしてベンチに座っているのはずっと話していた俺への静香さんなりの気遣いだろう。

だが、結局俺の心臓は爆速で鳴っているせいで休みの意味をなしていないが。


静香さんはなぜか気に入った自販機のロブスタービスク缶を一口飲む。


「それにしても、最近のゲームはこんなにハイテクになったのね。龍斗は小学生の途中でゲームをやらなくなっちゃったから、こういうのがあるなんて全然知らなかった。」


「確かに、ゲームをやらない人からしたらそうですよね。特に、フルダイブVRは家庭にはまだ普及できるものではないので遊ぶ人が限られるのは大きいと思います。ゲームが好きでも、わざわざ外に行ってまでゲームをする人は限られますからね。」


「そうね。今日はそれを見られただけでもいい経験になったわ。一君、詳しく説明してくれてありがとうね!」


静香さんは輝かしい笑顔でそういう。

その眩しさに消し炭にされるのではないかと思いつつ、俺は答える。


「い、いえ!まだ気になることがあったら是非聞いてください!なんでも答えるので!」



ちょうどそのタイミングで、モニターに映る映像が変化し、カウントダウンが映し出される。


「あっ、もうすぐ放送が始まるみたいです、行きましょう!」


モニターの前に駆け付けると、ニヤニヤ笑っている元帥さんが俺に小声で話しかけてくる。


「デレデレもいいところじゃねぇか。それで隠せると本当に思ってたのか?」


「うるせぇ」


「あぶね、目潰しはやめろや!」


元帥さんとじゃれていると、カウントダウンが終了し画面が切り替わる。




「さあ始まってまいりました、『空鉄の宇宙』の月初め恒例放送です!」


女性キャラの台詞考えるのクソムズイ...


やっと開始した生放送。

今回は一君の生放送前の視点でしたが、次は龍斗君の視点です。準備しているときの話とかです。


今回は投稿遅れてしまいましたが、次回は遅れないよう頑張ります。

では!

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