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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

変わらない日々。

作者: 黒猫と旅人

ーーーーまた始まった。

あの泣き声が鬱陶しい。ただただ鬱陶しかった。

なぜ産んだのか。あの時の私は何も考えてない愚か者だった。

産んだことが間違いだった。いやーーーあの男に惚れた時点で間違いだったのだろう。

子ができると逃げてったあいつ………もはや何を考えてもどれだけ悔やんでも遅い。

親から逃げるように家を出た手前、頼るもんかなんてくだらないプライドが私をさらに追い詰めた。

夜遅くまで仕事。まだ1才にも満たない子を連れて。周りの目もただ辛かった。だんだんと嫌になってくる。

とにかく辛くなる。

昨日仕事がクビになった。まぁ19のガキだ。容量が悪いのもあるだろうし社会を、人生をなめてた。

子供を産むことを安く考えていた。

馬鹿だなぁ

他にもたくさん、ーーーーでももういい。これでおしまい。

子供に罪は無い。これだけ泣いて、泣き止まなければ隣のおばさんとか大家さんとかくるでしょ。


椅子を蹴る。ーーガタッーーぐぇっーーーああーーーーこれも…辛いなぁーーーーああ、お父さんーーお母さんごめーーーー










朝起きて新聞紙を読みながらコーヒーを飲む。

家では朝にテレビはつけない。新聞紙だ。

「ん……パパおはよー」

娘が起きてくる。その髪はボサボサでしっかりと目が覚めていないのかどこか虚ろに見える。

「ちょっと恵、頭ボサボサじゃない!ちゃんと顔も洗ってきなさい。」

妻が叱った。

「ん〜」

娘は適当な返事をして洗面所へ向かう。

その時、手がコーヒーカップにあたり新聞紙にコーヒーがかかってしまった。

「あっ!」

「あーあー姉ちゃんやった!」

「こら!ちゃんと周りを見なさいっていつも言ってるでしょ!」

「まったく……母さん台拭きを」

少し朝が騒がしくなってしまった。まだ途中の記事があったのだが……

コーヒーでびしょ濡れになった新聞紙に目を向ける。

 一昨日とあるアーーーで亡くーーている清ーー乃さん(19)ーーーがーーーーと1才ーーのーー

ほとんど読めそうに無いと続きを諦め、たまにはテレビでもいいだろうとリモコンに手を伸ばす。

「早く片付けなさい!時間ないんだから!」

「はぁーい」

「あっ!テレビつけんの?」

息子が少し嬉しそうに話す

少し騒がしくなってしまったが、変わらない毎日が始まるのだろう。いや今度から朝はテレビでもいいかもしれない。なんて考えながらテレビの電源をつける。

ピッ


ここまで読んで頂きありがとうございます。

自殺する人に限らず死ぬ寸前の人は何を考え、誰かを思い出すんですかね?

色々となんでもいいです。感想を頂きたいです。

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