表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

2.不文律

トン

  マハラジャの不文律


東通りを一人歩くオレ

今夜も目指すはマハラジャ


まんだらけの前を通り過ぎあと数メートルで

マハラジャというとき、いつも店の前の

無料案内所のポニーテールのおじさんに声を

かけられる

「今日も行くの」

「そやでぇ」そう答えていそいそとマハラジャに入るオレ


マハラジャも毎月行ってるとよくみかける人がいる

大勢、男性も女性も。


そういう人たちとは自然と顔見知りになって話もするようになる。

みなノリがいいというか、アメリカン気取りなのか

よくハグしたり、中には男性によりかかる女性もいます。

ま、あいさつ代わりなんだろう。


ハグ好きのオレもよく女性に抱き着く、いやがってないだろう多分


その中でもよく来てる、常連の女

マユミとケイコのことだが


店の営業が終わって店の外、例の風俗案内所の前で

マユミとケイコに遭遇

マユミは半泣き、ケイコはなぜか激怒してる。

ふたり、ケンカでもしてたのか。


「おつかれさん、・・・てかどしたんなんで泣いてるの」

オレはマユミとケイコに話しかける。

「私、もうマハラジャに来たくない」マユミは半泣きで言う

「あいつら、まじ、ムカツクんですけど」ケイコはあいかわらず怒ってる


確かにトンとサブローは女の子に声かけ倒してるけど

そんなんで怒るわけないし・・


わけをきくと


「私らな、時々ここに来るけど

 最初から来てる常連の女たちがいてるねんな」マユミが言う。

「帰りになトイレの中にロッカーあるやん、あの中でな

  常連のちょっとケバイおばさんがな」ケイコがつづけて言う・


「なんか、男前の人っていうかイケメンの男性客は、みんな自分の物みたいに

 オモテるらしく、私ら喋ったり腕くんだりしてたんやけど

  それが気にイラン言うて。メチャメチャ怒られてん」マユミが言う


 「わけ、わからんわ!!」ケイコが激しく怒る。

そんな話を永遠にきかされる


マハラジャには、常連のイケメン男には手を出したら

あかんという不文律があるらしい


「もう、自分らイケメンに声かけるのやめて、おいらみたいな

  ザコキャラと遊んどき」とオレは携帯のラインの画面を出す

「ほい、オレらとライン交換しよ」と画面を見せるが


「私らもう帰るまた、ここで会ったらまた遊んでな」


と言って東通りのまんだらけの前を通って消えていった。


なんでオレやったらあかんねん


女心って難しいな、

オレはボソっとつぶやき帰路につく。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ