あ、ども
すみません。
遅くなり申した。
短いので近い内にまた落とします。
こんこんっ
「失礼致します」
耳馴染みのいい声が響いて1拍、軋む音もなく静かに戸が開かれた。
ガタタッ
レンバスらしきものを食べ終え満腹感に椅子の背に思い切り身体を預けだらりとしていたミツキは、慌てて左、入り口の方を向き姿勢を正した。
「失礼、お目覚めでしたか」
そう言って入ってきたのは立ち上がったミツキが少し見上げるくらいの背丈の妙齢の女性。
呆けて見つめている間に彼女は数歩離れた場所まで近付き綺麗な礼を取っていた。
恐らくは45度、1分たりと狂いのない、そんな礼。
入室時には左腕に抱えられていた水の入った小振りな桶は、先程までレンバスや水差しの乗っていたトレイやらまだ生暖かいミツキの抜け殻やらが雑多に並べられていた場所に、整然と置かれている。
そこにあったものは桶水差しの外、既に無かった。
食べ終わったレンバスの包み葉はカスを屑籠へ軽くはたかれて空の水差しの中へ消え、トレイは拭き磨かれて取り戻した淡い輝きを隠すように棚横に立て掛けられる。抜け殻、もといミツキが脱ぎ置いた白い寝間着はくるりと小さく畳まれ代わりに置かれた桶の陰に消えていた。
ミツキが呆けている僅かな間の出来事である。
目の前の女性は確かに片付けていた。そしてミツキはそれを眺めていた。その筈なのに何故か疑問を感じる。いつ片付けたのだろうかと。
あまりに手早く自然な所作にそうと認識できず脳が見過ごしてしまった、のだろうか。
全ての動作が次の或いは数秒先の動きへ繋がっている。本当に無駄のない動きというものは、脳がその光景を見逃してしまう程自然に見えるのかもしれない。
プロ。
徐にそんな言葉が頭に浮かんだ。
何のかは分からない。
分からないが、正しくプロ。匠。職人。熟練、熟達者。
彼女の所作は完璧だった。美しさを感じる程に。
とはいえ、レンバスで膨れたお腹に血液をごっそり持っていかれ頭の回りがイマイチ良くなかったのだ。元からとかは今は良い。
その上一応今は寝起きである。洗顔し着替えたが、レンバスを食べ爽やかドリンクも飲みはしたが、まだ寝起きである。
何より見ていたのは見過ごしたのはこのミツキなのだ。あのミツキなのだ。
だからだろう。
きっと、そうなのだろう。
この現象は。
ミツキは自分の中に生まれた不安に首を傾げながら、ただ目の前の光景に目を瞬かせた。
「あ、、ども」
そうして返せたのは、ただ吃ったような間の抜けた小さな声と首を前に出しただけの頷きのような礼くらいなものだった。
見つけてくださり、ここまで読んでくださりありがとうございます。
少しでも面白いと思って頂けたら嬉しいです。
前回イマイチ面白みが無くてすみません。変なテンションで上げてました。
レンバス食べたくて。
と思って見返してみたら凄いボケ倒してました。
今回の方がボケ少なかったです。
ごめんなさい。
そんな今も恐らく変なテンションで書いてます。
基本変なテンションではありますが、これからもお付き合い頂けると嬉しいです。
よろしくお願いしますm(_ _)m




