表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/58

帰宅

あらすじ

町へ帰ってきました。


2021/03/13

ちょこっと修正。カナさんの語り、ちょっと説教説教しすぎてたので。





「「ただいま。」」

「ただいま戻りました。」


「おかえりなさい。

 あら?レナ、どうしたのよその足。」


「あー、ちょっと魔物に()()かれちゃって。」

「軽く処置はしましたが、結構深かったので、詳しい人に見てもっらた方がいいと思います。」


「そう。レナ、そこに座りなさい。私が見るわ。」


 カナさんがちょっと怖い顔で言う。


「うん。」


 黙ってみていると、カイ君がそっと教えてくれた。


「お母さんは回復魔法が得意なんだ。僕も教えてもらってて少しはできるんだけど、まだまだかすり傷を治せるくらいで。」


「そうなんだ。」


 カナさんはレナさんの足の布を外すと、首を傾げた。


「あら、そんなに深くないわね。みんな怖い顔をしてるから身構えちゃったじゃない。」


「え?そんなことは‥‥ 」


 そういいながら、レナさんの傷を見る。


「あれ、ホントだ。もっと深いと思ったんだけどなぁ。」

「僕ももっと深かったと思う。結構血も出てたし。」


「本当ね。私も足を切るくらいの覚悟してたんだけどなぁ。本当にただのかすり傷だ。」


 さすがにかすり傷ではないと思うけど、傷は浅い。血も止まっていて、既にかさぶたができてる。


「一応、回復魔法をかけておくから、今日はあんまり動かないで安静にしていなさい。」

「うん、わかった。」


「良かった、レナ姉。僕、、、。」


「そんな顔しないでよ、カイ。」


「だって僕のせいでレナ姉が。また目の前でお姉ちゃんを、、。僕、ぼく、、。」


 カイ君が子供みたいに泣きながら言う。


「カイ・・・。」


 レナさんがカイ君を抱きしめる。



「レナ、ミツキ、カイ。何があったのか説明してくれるわね?」


「「「はい。。」」」


 みんなで今日あったことを話した。エルフの森の国境まで行ったこと。薬草を採っていたら魔物に襲われたこと。レナさんがカイ君をかばって怪我をしたこと。帰りに切り株で休んで少し元気になったこと。

 全てを、包み隠さずに話した。


「そう。ミツキ、本当にありがとう。」


「いえ。大したことはしていませんから。」


「そんなことないわ。レナを、カイを、助けてくれたもの。」


 カナさんが優しく笑う。


「それにしても、あの切り株でねぇ・・・。」


「「「・・??」」」


「あの切り株って?」


「私たちもね、似たようなことがあったのよ。あれは昔、お父さんと二人で狩りに行ったときね。私結構な大怪我をしたのよ。お父さん、凄く慌てちゃってね。あの大きな切り株で休ませてもらったの。少し休むつもりが急に眠たくなってきちゃって。結局日が暮れかけるまで寝ちゃったの。だってお父さん、私が気持ちよさそうに寝てるからって、起こしてくれなかったんだもの。でもそのお陰か、傷の具合がすっかり良くなっちゃってね。目立つ傷跡も残らずに済んだのよ。

 あの切り株はね、昔から森の守り神様がいると言われていてね。獣人のみんなに、大事に大事にされてるの。森の神様があの切り株で私たちを見守ってくださっているのよ。切り株が大樹なるよりずーっと昔から、ね。あなたたちも、今度お礼に行きなさい。お水をあげて、落ち葉の堆肥を根元の土に混ぜてあげるの。そうして、ちゃんとお礼を言ってきなさい。」


「そんなことあったんだ。知らなかったわ。」

「森の神様かぁ。私も疲れてたけど、まるで魔法でもかけられたみたいに元気になりましたし。本当にいるのかもしれませんね。」


「そうね。私たちも感謝の気持ちを忘れずに、大事にしていかないとね。」



「そういえば、今日も魔物を捕ってきたんでしょう?薬草なんかも。今から晩ご飯の用意するから、ミツキ、カイ、手伝ってちょうだい。レナは座ったままできることをお願い。また今日も、ご馳走ね。」


「「「はーい。」」」



 ご飯の用意が終わったころ、タイミングよくレイとライさんが帰ってきた。

 今日も家族みんなでのご飯だ。


 やっぱり、平穏な暮らしがいちばんいいね。



ここまで読んでいただきありがとうございます。

少しでも面白いと思っていただけたら幸いです。

その際は是非、感想やコメント、評価、ブックマーク等をよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ