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8話目

「サーター様!!」


私はとある訪問者を連れて、領主の屋敷へと向かい、

入り口付近にいたサーター様に声をかける。


私の声を聞いたサーター様は、こちらを向いて、



「どうしました、ハリスさん?」


尋ねながらも鋭い視線が私の横にいる者へと向けられるのだが、

すぐにどうしてこの訪問者がいるのかを理解してくれたようで、



「領主にお話があってきたのですか?」


その言葉に驚いた表情を浮かべる来訪者!


その言葉を聞いた私の方はすでに用件は理解されたと思い、

これ以上の言葉は挟まない。


そもそもこの来訪者から現状を詳しく聞いた方が、

理解できるはずだろうからだ。


領主に一応推測はしていても実際の用件を聞くまでは信用できないようで、

訪問者から話を聞きだすサーター様。


話を聞き終えたサーター様は、そのまま私達を領主の屋敷の中へと案内してくれるのであった。



「 領主様たりないあたま、本日緊急を要する来訪者がお見えです。」


そう言いながら、私達を一歩前へ出るように促すサーター様。

その行為に促されるように私達は前へと一歩出る。


サーター様の言葉を聞いた領主の方はと言えば・・・



「めんどくさそうだな・・・帰ってもらえ!忙しいからとでも言って!」


こちらを確認することなく、エッチな紙を見ながら、

我々に向かってそんな返事をしてくるのであった。


・・・せめて、エッチな紙を読むのなら、執務室で見るのではなく、

更には、立ち上がって、紙を広げた状態で見なくても・・・


それに・・・


絵を下から覗いたからといって・・・


スカートの中身が見えてくるわけではないと分からないんだろうか?


あえて、来訪者の顔を見ることはない。


失望したか?


もしくは、怒りに震えているかのどちらかだということが分かるのに見る必要がない。



「すでにこちらにお目見えです。それでは用件をお話してもらえますか?」


サーター様の言葉に慌てて、振り返る領主エロ

私を含めて3人がすでに執務室に入っているのに驚きながら、

すぐにエロい紙を机の中へとしまう。


そして、わざとらしいくらいに咳ばらいをして、

イスに座り、踏ん反りかえって、胸をはるのであった。


・・・そのまま後ろに倒れてくれないかな?


そんなことを思っていると、



「そのままふんぞり返りますと、後ろに倒れます。」


サーター様がそう注意をしながら、領主様の元へと向かう。

我々には執務室中央部で待機するように指示を出しながら。



「ふん!俺ほどの男がイスから落ちるなどありえるわけないだろう!!」


そういって、よりいっそう踏ん反り返りながら、サーター様を小馬鹿にするのだが、

次の瞬間・・・



「う、うわぁぁ!!!」


どうやらバランスを崩したようで情けない悲鳴を上げながら、

腕をぐるぐる回すのだが、ただただ空を切るだけで、

結局はそのまま後ろへとひっくり返ったのであった!!


ゴン!!


鈍い音が響いたのだが、それ以上の物音は響かなかった・・・


それもそのはずで、


イスをしっかりと動かないようにサーター様が掴んでいるのであった・・・


・・・この場合・・・普通は領主の方を掴むのでは?


っという疑問が湧くのだが、そもそも・・・


転ばしたのはサーター様だ!!!


近づいて何をするのかと思ったら、

それはそれは素早い足払いでイスの足を払ったのである!!


そう・・・領主は反り返ったことで落ちたのではなく、

サーター様の足払いによって落とされたのだ!!


そんなことをしでかしたサーター様であったが、

何事もなかったかのように、まだイスの上に領主の体が残っていたので、

それを放り捨てて、イスが無事なのかを確認する。



「・・・大丈夫そうですね。」


ほっとしたような顔をするサーター様なのだが・・・


・・・イスと領主では・・・イスの方が大事だと?


・・・ここで、触れてはダメだ・・・


その後は、イスをしっかりと元の位置に戻して、

今度は領主の元へと向かう。


後頭部を見事に打ってしまって、気絶しているようなのだが、


無造作に胸ぐらをつかんで立たせるサーター様!?


そして、何を思ったのか!!


パン!パン!パン!!


往復ビンタをするのであった!?



「い、いたぁ!!痛いぞ!!な、何事だ!?」


往復ビンタをされたことで、どうやら気絶から正気をとりもどした領主は、

サーター様がする往復ビンタを止めようとするのだが、


パン!パン!パン!!


・・・なぜか止まることがないのであった・・・


どのくらいしたのだろうか・・・


すでに意識を戻されて、数分は往復ビンタをしているだろう・・・



「や、やめてくぅれぇえぇ~!!」


ついには領主から助けを懇願し始めたのである!!

すると、それでやっと気づいたような表情をするサーター様!


・・・絶対に気づいてらっしゃいましたよね?


だって、最初の数発ビンタをした時に、舌打ちしましたよね?


その舌打ちの意味は思っていたよりも早く起きたからですよね?


・・・どれだけ領主に恨みをお持ちで・・・



「やっとお目覚めですか!?このサーターどれほど心配したことか・・・・。

 あれほど反り返らないでくださいと言ったじゃないですか!!

 次からは本当に気をつけてくださいね!!」


「・・・あ、ああ・・・す、すまない。」


なぜか領主が怒られる・・・


その気迫に押されて、謝る領主・・・・


・・・逆・・・じゃないのかな?



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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