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88話目

「・・・打つ手がないとはこのことね・・・。」


すでにアンジェリカがいろいろとしてくれて、

魔物であるフエゴを何とか手に入れようとしているのだけど、

すべてが後手に回っているため正攻法では八方ふさがりになっていた。



「申し訳ございません。」


そういって、アンジェリカは頭を下げるのだけど、



「わかっているわ。

 あの時、すぐに気づいて四方八方に手をすぐに打っていたのはわかるわ。」


王都にもすぐに手配を進めてくれたのだけど、

フエゴ領のみの魔物であるため王都でも手に入れることはできなかった。


すぐにフエゴ領の魔物を取り扱う様々な店にも

手をまわしたのだけど、すでに手遅れな状態であった。


完全に後手に回ってしまたのもアーサーの計略によるものであって、

そこでの出遅れは仕方がないわよね・・・



「はぁ~・・・まあいいわ。」


すでに私の頭の中では別の手を考えていた。


それは罠である可能性もあるけど、

餌はしっかりとぶら下がっていることは確認したわ!!


先ほどのことであるが、アンジェリカが放った間者の情報では、

とある下級貴族が隠れてフエゴを飼っていることが分かった。


もともとは情報として流れていたのをアンジェリカが入手して、

すぐにその情報が正しいのかを間者を放って確認させていた。


そして、先ほどその情報が正しいことを

確認してきた患者からの報告が上がってきたのだ!



「・・・どうされますか?」


アンジェリカがそう尋ねてくるけど、私の中では決まっているわ!!



「決行よ!」


そう断言するのである!


すでに王家に仕える暗殺部隊がこの街に到着している。

いつでも下級貴族を襲う準備は整えているのだ!



「決行はいつにされますか?」


「もうすでに詳細な地図等はあるのですよね?」


「はい、見取り図は用意しております。

 ただ、下級貴族の行動が追っていた時に比べて、

 徐々に自宅にこもるようになってきていて、

 当初観察していた動きとは異なってきています。」


「その報告はうけているわ・・・。」


「はい・・・なので、もしかしたらこちらの動きを察知しているのではとも思います。」


「・・・それなら向こうは魔物のフエゴを連れて逃げていくんじゃないくて?

 それなのに動きがないというのは、向こうにはこちらの動きは

 把握していないと考えていいでしょう。」


「・・・そうですが・・・。」


「ふぅ~ん・・・アンジェリカ、あなたの警戒はわかるけど、

 ここで時間をかけてしまうと、その分だけ感づかれる可能性があるのだから、

 ここは先に一手を打つべき時だわ。」


「・・・かしこまりました。」


「手配を頼むは。

 時期もちょうどいいようで、明日は新月でしょう?」


「はい、明日は襲撃するにはぴったりな時期でございます。」


「天の利がある時にうごくのは兵法の基本よ。

 それにこのタイミングでということは、きっと神も私たちに味方をしているのよ。」


まさに私たちの手元に情報が集まってきたのが、

襲撃するには本当にいいタイミングだ!


こうなってくると襲撃するしかないわ!!


すぐに明日の手はずを整えるために

部屋から出ていくアンジェリカを見送りながら、

すでに私の頭の中では襲撃はうまくいくことが前提になっていた。


フエゴを持っていって婚約へ・・・


正直に言って、あんなバリティッシュに対して、

全く興味がわかないわ・・・


アーサーは気に入っているようだけど・・・


あんな男のどこがいいのかしらね?


はいて捨てるほどいるタイプの容姿と性格なのに・・・


・・・まあ、それでも利用するには十分な価値がある男よ。


父のために・・・


いいえ!


私のためにもあのソウルイーターを使ってもらうわよ!!


あの剣さえあればどんな人間でも

容易に殺すことができるわ・・・


私に逆らう人間を簡単に・・・


私のお父様でさえも容易に・・・・


あの邪魔な王子さえも簡単に・・・


そうすれば私の思うがままにこの王国は私の手の中に・・・


そうすれば、私の好きなものを好きなだけ買えるわよね!!


いちいちうるさいお父様・・・・


それに男なんてはいて捨ててしまうほどに

この世界にはいるのだから、少々私が気に入らない男を

殺したとしても変わりなんてごまんといるのよ?


それなのに・・・


自制しろなんて・・・


もっと私は自由に生きたいの!!


もっと私は男をたぶらかせたいの!!


あの天国にいる幸せな笑顔が一瞬で落ちていく顔を

私は見たいの!!


それなのに・・・


みんなが私の邪魔をするの!!


もうそんなの嫌なの!!


だから、私は・・・私のために・・・バリティッシュを手に入れて見せるわ・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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