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83話目

「まずは情報を集めなければなりませんわね・・・。」


ジョセフィーヌ王女様の昼食会を終えて、

私は自分が常駐している宿へと戻ってから

今日の昼食会で得られた情報を精査していく。



「バリティッシュ男爵様に嫁ぐ嫁がないは別として、

 フエゴの入手の難易度などを知らないと対処のしようがないですから・・・。」


私は宿にいる侍女たちに指示をして情報を集めようとした時だった・・・。



「アイリスお嬢様・・・フエゴ侯爵家のアーサー様がお見えなのですが・・・。」


「・・・え?」


あまりの予想外の名前が聞こえてしまって、一瞬放心状態へとなってしまった。



「あ、あの・・・。」


侍女が再度私に声をかけてきて、やっと正気に戻る。



「アーサー様がお越しなの?」


「は、はい・・・いかがいたしましょうか?」


身の潔白に関する危険は全く感じはしないけど、

命の危険は感じてしまう・・・。


だいたい同程度にバリティッシュ男爵様の屋敷を出たので、

同じようなタイミング街につくのだから、

もしなにか用事があったとしてもこのタイミングで来ることはおかしくはない・・・。



だけど・・・


さっきの話が上がったと後では少々・・・危険な香りがするのですが・・・



「・・・ふぅ~・・・それでは一階に行きますので

 少々お待ちいただきくださいと伝えておいて。」


「かしこまりました。」


そういって、侍女は足早に私の部屋から出ていく。

それを見送りながら、アーサー様が来た理由について考える・・・だけど、

結論が出るようなことはない。


まあ・・・用件は今日の嫁ぐ問題についてなのは分かっているのだから、

会ってから精査していくしかないわね。


覚悟を決めて一階へと私は降りていくのであった。




「お待たせして申し訳ございません。」


「いえいえ、こんな所ではなんですし、私の屋敷にどうですか?」


「・・・わかりました。」


そう答えて、後ろにいた侍女に指示を出して馬車を回してもらい、

アーサー様と共にアーサー様の屋敷へと向かう。




「それで今日はどう言ったご用件でして?」


執務室に通されて、紅茶が運ばれてきてから

今日呼ばれた本題を尋ねると、



「お察しの通りですが、ルイス・・・バリティッシュ家のことで

 お話がありましてお呼びさせていただきました。」


「・・・そうでしょうね。それで一体なにが?」


「まずは、アイリス様のことですから、

 すでに手の者に情報収集をされていると思いますが、

 その煩わしい作業を解消してあげようと思います。」


「・・・どういうことですか?」


「すぐに知ることになるかと思いますが、

 すでにこの辺りにはフエゴは生息しておりません。」


「え!?」


思わずアーサー様の発言に身を乗り出して驚いてしまった。



「し、失礼しました。」


そう言いながら、服を直してからまたイスに座り直す。



「いえいえ、驚かれるのも無理はございません。

 生息していないというわけではなくて、すでにこの辺りのフエゴについては

 私の方で保護しております。」


「・・・。」


絶句してしまう発言をするアーサー様。

何て言ったらいいのか全くわからないのですが・・・



「驚かれることも無理はない。ですが、現状はそのような状況です。

 更には、当然ですがフエゴの肉などは王都やこの街にも流通はしておりませんので

 そのような努力はされても無駄に終わってしまいます。」


次々と私が起こすであろう行動を先読みされてしまう。


すでに私はアーサー様の手の上で踊らされていたのことを

痛感してしまうのであった。


・・・この状況ではどうあがいても私が入手することはできないのであろう・・・


それを悟るには十分であったが、

じゃあ、なぜここに呼んだのか?


それはここで私を除外するためなのだろうか?


あなたは嫁げませんよといって、この地を立ち去るために呼んだのか?


・・・他の人ならありそうですが、

あのアーサー様ならそれだけでは弱いように思っていると・・・


私の思考を理解しているのだろう笑顔を浮かべて、



「別にアイリス様に諦めて欲しいとは思っておりませんよ。」


そんな発言をするのであった。



「・・・ならばなぜ?」


身構えながら尋ねると、笑顔を浮かべてアーサー様は、



「私はあなたの味方ですよ。」


「・・・は?」


想定していた言葉ではない言葉が返ってきて、

思わず変な声が出てしまった。



「し、失礼しました。」


「いえいえ、驚かれるのは無理もない。

 ですが、私はあなたこそがルイスには相応しいと思っております。」


「・・・え?」


またもや予想外の言葉を聞いて呆然としてしまう私に

アーサー様は執事に指示を出して、



「こちらが・・・フエゴの肉になっております。」


そういって、私にフエゴの肉を差し出すのであった・・・。


・・・なんで?

気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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