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79話目

「・・・どうしてあなたがここにいるのでしょうか?」


「奇遇ですね。」


そういって、私からの質問には答えるつもりがないようで

笑顔で私の前に立つアーサー・・・


・・・どこまでも邪魔するつもりのようですね・・・


今日はお昼にバリティッシュ男爵様に王都での食事と言うものが

どういったモノかということを知らしめるために御父上おうに頼んで、

食材とシェフをこちらに呼んだというのに・・・


今日、準備が整ったためお昼をと直接伝えに来たというのに

なぜか今日に限って私よりも早くバリティッシュ男爵様の屋敷におられるとは・・・



というか、筒抜けなのではないでしょうか?


こちらの行動一つ一つの一歩先にこの男が動いているのが気になります・・・


そんなことを考えながらも、目の前にはアーサーと共に

お茶をするバリティッシュ男爵様がいる。


ここで、アーサーにその点を問い詰めることはできない・・・残念ながら・・・



「ジョセフィーヌ王女様、こちらへ。お茶のご準備をすぐにいたしますので。」


「宜しくお願いしますわ。」


バリティッシュ男爵様にはもったいないくらい、

イケメンで仕事の出来る執事サーターから

勧められて私は示された席へと座る。



「おはようございます。」


席に座る前に笑顔で挨拶をしてくるバリティッシュ男爵様に、



「おはようございます。」


笑顔で返すと顔を赤くして反応するバリティッシュ男爵様。



・・・チョロイな。


この反応は私に対して好意を持っているような反応であり、

手応えは十分にある。


いつもだったら、すぐにでも私は一歩距離を詰めるのだけど・・・



「ところでこんなに朝早くからどうされたのですか、ジョセフィーヌ王女様?」


・・・いいところで、アーサーが邪魔をしてくるのである。

顔には出しませんが、心の中では・・・


邪魔してるんじゃないわよ!!あと一歩で簡単に落とせるじゃないの!!


悪態をつきつつも、



「今日はいつもお世話になっておりますので、

 お昼を用意させていただきたいと思いまして、準備に入る前にと

 少し早くこちらに寄らせていただいたのです。」


「そうなのですか!?わざわざ・・・。」


恐縮するバリティッシュ男爵様であったが、

なにやら少し困ったような表情をする。


どうかしたのかと思っていると、

となりにいたアーサー(らいばる)が、



「それはそれは・・・ですが、今日のお昼はフエゴ家でご用意しますと

 ちょうど先ほどお伝えしたところなのですよ。」


「え!?」


思わず、目を見開いてしまう!


だって、まさに今日私がしようとしていたことを

どうして一歩先に出来るというのですか!!


っていうか、そもそもフエゴ領はバリティッシュ領の隣なのだから、

今までだって出来たはずなのに、なぜに今なのですか!?



・・・


絶対にこちらの行動がバレている・・・


誰かが漏らしているのでは?


そんな疑いを持ってしまうのですが・・・



「それならば、予定を変更して本日はジョセフィーヌ王女様に

 お願いしましょうか?」


そんな救いの手を・・・アーサーが言い出すのであった!!



「・・・いいのか?」


バリティッシュ男爵様が驚いて尋ねると笑顔でアーサーが、



「うちは隣だから、食材の準備はいつでもできるけど、

 ジョセフィーヌ王女様はさすがに王都からの準備だからね。

 それなら今日はジョセフィーヌ王女様で、

 明日にでもこちらの料理を食べてくれればと思うよ。」


心が広い感じで好感度を上げるアーサー・・・


いや・・・それは助かるのだけど・・・



「それにルイスを驚かせるためにどうやら王都から苦労して

 運び込んでいたようだしね。牛肉なんて王家御用達の品だったよ。」


「そうなのですか!?」


驚いてこちらに視線を向けてくるバリティッシュ男爵様に、



「お、お礼ですから・・・。」


こちらが驚かせようと思ったことを次々に暴露していくアーサー。

・・・本当にこの男は・・・


イラっとするのだけど、どうしてこんなに私の荷物の情報を

知っているのか疑問に思ってしまうのだけど、



「まあ、うちの領に入る前には検閲をうけておりますからね。」


そう言って、笑顔で笑うアーサー。



・・・そういうことか・・・


検閲の情報もしっかりと拾い上げているというなら、

こちらの行動が分かるのも納得する。



・・・これだとうかつなことは出来ないな・・・


私は出来るだけ早くバリティッシュ領での

屋敷の建築を急がせる決心をするのであった。






「・・・アーサー様、お役に立てたようで・・・。」


そう言って、僕の腕の中にしなだれる・・・


アンブリッジ・・・


彼女の頭をなでながら、僕は、



「君のおかげで助かったよ。だけど、君のご主人様を裏切ってもいいのかな?」


「アーサー様のためなら喜んで。」


そういって、僕とのキスをせがんでくるアンブリッジに僕はキスをしながら、



「じゃあ、ご褒美を上げるね。」


「はい♪」


そういって、奥にあるベッドへと連れて行くのであった。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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