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40話目

いよいよ始まる主の決闘が楽しみで楽しみで仕方がないですね・・・


はやる気持ちを何とか必死に我慢しながら、

我が主ルイス・フォン・バリティッシュの関係者席で見守る。


しかし、この王国の王様は本当に性格が悪い!


間違いなく、領主バカの持っている剣の価値に気づいているはずです。


全く価値のないただのナマクラの剣であることに!


それを知っていた上で、踏み絵にするとは・・・


そして、こうやって、自分の意見に従わないものをあぶりだすと・・・


そして、その人を公開処刑するとはね・・・


いやぁ~、その性格の悪さ!


ホント、この王国の未来が危ぶまれますね!!


・・・おおっと思わずニヤケてしまっていました。


いけないいけない!

面白そうだと思ってしまって、思わず笑みを浮かべてしまいました。


まずは目の前で行われる決闘に集中をしなくては行けませんからね!


こちらも滑稽ですから・・・ぷぷぷ・・・





「まずは、両者剣を確認させていただきます。」


どうやらここら辺は本来の決闘と同じようにお互いの武器を確認するようですね。

まずは決闘の進行役にお互いの剣を見せると・・・


その後はお互いが武器を交換して手に取って、何も細工されていないことを確認すると・・・


・・・やっぱり・・・


グンテというお方は自分の見立てが正しかったと確信している顔をしていますね!


なにせその通りですからね!


そんなナマクラの剣がソウルイーターなんてモノのわけがないですよ!


さてさて我が主の方は・・・


・・・はぁ~・・・


グンテ殿の剣を今にも落としそうになっている・・・


何とか、両手で持っているけど、剣先はすでに地面に付いている状態です。

その状態でもプルプルと震えてしまうとは・・・


さっき、進行役すら片手で持って確認されていたのに・・・


そんなに貧弱だったとは・・・


ほら!領主ひんじゃく


そんな光景をさらすから、みんなから笑われてますよ!!


・・・ぷぷぷ、この光景も面白いですね・・・


みんなから鼻で笑われる光景・・・


最高♪


だけど、この後にまだメインイベントがあますからね!!


まだまだ前菜ですよ!!



お互いの剣を確認した後に、剣を返し合って、いよいよ決闘が始まる!


お互いに剣を構えるのだが・・・


完全に猫に睨まれたネズミの様相を呈していた!!


うちの領主・・・完全に狩られる側ですね・・・


そして進行役から、



「はじめ!!」


その声と共に観衆が声を上げて、地鳴りのような声と音が決闘場に響き渡るのだ!!

さあ、いよいよ、はじまり・・・


そう思ったところでいきなり決闘が・・・終わる!?


進行役が始まりの声を上げた次の瞬間、グンテ殿の方が先に動いたのである!


その動きの速さに全くついていない領主!


距離を詰められたと思ったら、いきなりグンテ殿による蹴りが飛び出してきて、

思いっきり腹に蹴りが入って吹き飛んで、ゴロゴロと土煙を立てながら転がる領主!!


先ほどまで大歓声であったにもかかわらず、

いきなりのことで観衆は声を失っていたのである。


静まり返る決闘場!


ふと私が王様がいる付近を見ると、

王様は手に持っていた杖を折っている。


距離があるため顔の表情までは読み取れないが、

どうやら相当ご機嫌斜めのようだ・・・


ただ、そのまま固まったままでいる王様ではない!



「今のは無効である!!!」


完全に静まり返っていたため声は十分に通り、大きな声でそう宣言するのである!


そして、王様の元から数人の衛兵達が動き出して、

決闘場の中心へと向かって行く。


何事かと観衆が見守る中で、進行役と会話すると・・・



「皆さま、今のは私が合図を完全に終わる前に近衛騎士団団長グンテ殿が

 動いてしまったため無効とします!!」


そう宣言するのである!!


ざわつく観衆たち。


・・・完全に開始の合図は終わってたと思いますけどね?

まあ、そこは王様の力といったところでしょうか・・・


それにグンテ殿の方はすでに王様から何か指示があるということを理解していたのでしょう。

何も言わずに元の立ち位置へと戻っていた。


まあ、そう思いますよね・・・


その後、衛兵と進行役は領主の元へと向かう。


数分後にやっと意識を戻した領主!


意識を戻した領主に進行役と衛兵は、現状の話をしているのだろう。

領主に話始めてしばらくすると・・・


領主が逃げ出そうとする!!!


が!?


まわりこまれた!逃げ出せない!!


再度逃げ出そうとするのだが・・・


まわりこまれた!


・・・よっぽどあそこにいる進行役と衛兵たちの方が領主より運動神経もいいし、

強いのではないでしょうかね?


そして引きずられて決闘場の中央へと向かう領主・・・


何事か叫んでいるのだけど、ここまでは聞こえてこない・・・


ちょっとその光景を見ている観衆のざわつきが大きいためだ・・・


こんな・・・大衆の前でそんな失態を・・・ぷぷぷ・・・


・・・は!?


いかんいかん、私は領主サイドの人間だった!

自分の趣味趣向に投じている場合ではなかった!


それに私がせっかく準備したモノを披露しなくてはいけないのだから!!


私は関係者席から離れて、領主に声が聞こえる位置、

決闘場の最前部まで駆け寄って、領主に声をかける!



「領主様!!」


その声がどうやら聞こえたようで私の方を見て、



「さぁ~たぁ~!!!」


泣きじゃくる子供のような様子で私に向かって叫んでくるのであった!


・・・


とりあえず、あの領主バカの泣き言は今は無視で、私は・・・



「領主様!!

 覚悟をお決めください!!近衛騎士団団長グンテ様の命を絶つ覚悟を決めてください!!

 情けはグンテ様のためにもなりません!!

 グンテ様のためにも覚悟を躊躇されることなく、ソウルイーターを使われるのです!!」


その声に今まで失笑をしていた民衆たちもまたざわつきだす。



「そういうことか・・・。」


「だから、バリティッシュ男爵はあんな風に・・・。」


どうやらうまくさっきの失態を帳消しに出来たようだ。

そしてその声を耳ざとく聞いた領主は、今まで衛兵たちに引っ張られていたにも関わらず、

すっと自分の足でしっかりと立ち上がり、



「ああ・・・決めたぞ!サーター!!俺は・・・


 ソウルイーターを使うことをな!!」


・・・どうせ決まった!とか思ってるんだろうな・・・


私のセリフで、こんな失態を演じているのは

グンテ殿ことを考えてだと!!ということにしたいんでしょうね・・・


まあ、いいや、早くソウルイーターを発動させてくださいよ。



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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