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2話目

「一度視察を行って、俺がここの村の領主であること分からせないとダメだろうな。」


「・・・必要ないかと・・・思いますが?」


「何を言うんだ!!ここの連中は完全にバカにしているだろう、俺のことを!!」


「いいえ、馬鹿になどしておりませんよ。

 ・・・ただ・・・小馬鹿にしているだけですから・・・。」


「なんだと!!!!」


「あ、失言でした・・・。

 ただ、やはり皆が新しい領主様のお顔を知らないというのは事実です。」


「だからだ!俺が一度視察をして村人たちに自分達の領主が

 どんな顔をしているのかを認識させるべきだろう!!」


領主クズの顔をですか?

 ・・・ですが、現状、まだまだ村の中は不安定ですから、

 何かあった場合にはお守りすることができないのですが・・・。」


「何で領主のこの俺が、村人から命を狙われなきゃいけなんだ!?」


「それはそうでしょう・・・。

 いや、失礼しました!あらぬ噂とは思いますが・・・

 前領主様を毒殺したという噂が流れておりますので・・・。」


「うぐぅ!?」


その言葉を聞いて、俺は思わず言葉に詰まる。


・・・ど、どうしてそのことがバレているのだ!?


だって、俺が自ら毒草を取りにはいかずに、

村人(俺の息のかかかった)に命令して森から採ってこさせたのだぞ?

誰からも買っていないのだから、バレようがないと思うのだが・・・


と、というか!!


これはしっかり否定しておかねば執事のサーターにもあらぬ疑い・・・

いや、まあ、ある疑いなのだが・・・をかけられてしまう可能性があるじゃないか!!



「そ、そんな噂などウソに決まっておるではないか!!

 そんなに噂に踊らされるとは愚かな村人たちだな!!」


「・・・はぁ・・・。」


よーし!よし!これでサーターを騙せたな!


何とかこれでこの案件は片が付いた!


次なる案件は、もちろん村人のことであるが・・・


そもそもこんなことになったのも、先日俺が外に出た時のことである。


最近、体力の低下を強く感じていたため散歩から始めようと思って

サーターと共に村の中を歩いていたのだが・・・



「サーターさん、こんにちは!」


「ええ、こんにちは。」


また村の別の場所では、



「サーターさん、こんにちは!」


「ええ、こんにちは。」


サーターには村人たちが挨拶をしているにもかかわらず、

なぜか・・・俺には一切の挨拶がない!!


これはどう言うことだ!?


俺はここの領主様だぞ!


その俺に挨拶はないのに、なぜ執事のサーターには挨拶するんだ村人たちは!?


まるで俺がそこにはいないように挨拶をして、

更には会話までする村人がいる!!


そんなことが許されると思っているのか!?


いいや、許されるようなことではない!!


当然、俺に挨拶がないとおかしいわけである!!


それに、俺に対して・・・俺に対して尊敬の念を込めろ!!!



そこで、あまりに村人たちに無視されることから、

俺は気づいてしまうのであった!


それは村人たちが、俺の顔を知らないのではないだろうかということだ!


たしかに前領主が生きていた時には、俺は部屋に引きこもっていた・・・


唯一話していたのは、今は、父親ごといなくなったが、

この村の名主をしていた者の長女である。


顔はまあ、どこにでもあるような顔をしていたが、

その発育の良さは別格だったな・・・


父親から与えられたエロい紙に書かれている女性のスタイルと遜色ないモノであった・・・


だから、俺は・・・


ええい!もういなくなってしまったものは仕方がない!!


俺を捨てたことを覚えておれ!!



・・・話が脱線した・・・


そうだ!まずは視察をする!!


サーターに言っても何もする気がないようだから、

俺が領主だと分かるような服装をして、勝手に馬に乗って視察してやる!!


そして、自分達の仕えるべき領主がどんな人物かを

しっかりとその目に焼き付けさせてやるわ!!





領主クズが言い出しことに思わずため息が漏れる・・・


どうしてこの領主キチガイは、

自分が命を狙われていることを理解していないのでしょうか?


自分がしでかしたことの意味が全く分かってないのですね・・・


じゃないと領主であることを示さないといけない!!

なんて口がさけても言わないでしょうに・・・


残念過ぎて言葉がでません・・・


前領主は村人みんなから愛されていました・・・


その愛されていた前領主が領主ゴミの毒殺で殺されたのですから、

普通に良識ある村人が仇を討ちたいと思うのは当然です。


そんな状況にも関わらず・・・このバカのわがままで散歩することになったので

出来るだけ人目の付かない道を選んで散歩したのですが・・・


それでも村人に遭遇しないことはないですよね~。


そして遭遇した際の村人の対応にきっとこのバカのプライドが

触れてしまったのだと予想がつきます・・・


・・・はぁ~・・・


どうしてそんなに心が狭いんでしょうか?


たかだか私が村人から挨拶されていたことを

どうして気にいらないのでしょうかね・・・


そもそも、自分が領主と分かったら困るだろうと言い出して、

タオルを顔に巻いて、顔の部分を隠していたにも関わらず・・・


どうして領主だと気づくと思ったのでしょうか?


いや・・・まあ、村人が気づいていなかったかと聞かれると

ノーと答えますけど・・・


気づいてはいましたよ!


気づいていましたけど、声をかけなかっただけですから!


だって、顔を隠してるんですよ?

お忍びなんだなっていう優しさじゃないですか!


それを・・・なぜ理解できないのでしょうか?


最後の方なんて、自分からタオルをとる始末だったじゃないですか!?


それでも挨拶をされなかったのは・・・


まあ、まさに自業自得なんだから仕方がないでしょうに・・・


・・・はぁ~・・・


絶対にこのバカは、村の視察を実行するんでしょうね・・・


どうしよう殺されたら・・・


まあ、殺されたら殺されたで、私の胸もスッとするのは事実です!!


ですが、それで国王から別の貴族が派遣されて、

それがバカならいいですが、出来る人間が派遣されると

少々私の目標を達成するためにやっかいになりそうな気もしますし・・・


・・・はぁ~・・・


いったい何回目のため息か分からないですが、またため息が出てしまう。


なら、何とか殺されないように用意周到にしないとダメですね・・・


まずは村人たちの説得をして、

それがダメならオール甲冑で村の中を視察してもらいますか?


あのバカなら目立つなら喜んで着てくれそうですし・・・


あとは、私がどれだけ守れるかですけど・・・


頑張るしかないでしょうね・・・


・・・はぁ~・・・


私は決意して、すぐに行動に移る。

何とか無事に視察を無事に過ごせるようにと願いながら・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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