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26話目

「・・・なあ、俺が引き継ぐ騎士爵位だと、下っ端の役人たちから

 拝命式をされると言ってなかったか?」


「そのはずなのですが・・・・。

 領主が毒殺した前領主のと・・。」


俺は慌てて、サーターの口を閉じさせる!!

こいつは何を言っているんだ?!しかも・・・


王様の謁見の間で!?


いや、その前に俺が毒殺したことをまずは否定しなくては!!



「まずは俺は毒殺なんかしてないからな!」


「ああ、はいはい。」


「ちょっとまて!全然信用してないだろう?

 そんな証拠はない!!なので、俺は毒殺していない!分かったか?」


「・・・・。」


「返事をしろよ!返事を!

 それとこんな王様の謁見の間でする話じゃないだろう?

 周りの貴族達がこちらをものすごい目で見てきてるじゃないか?

 ・・・完全に疑われた感が半端ないんだけど・・・。」


「大丈夫ですって!だって・・


 真実です!」


「ち・が・う!!

 サーター、違うからな!絶対に違うからな!

 だいたい俺がやったという証拠はあるのか?

 証拠がないのにそんなことを言うんじゃない!」


「じゃあ、証拠があればいいんですか?」


何かを確信しているニヒルな笑いを浮かべるサーター。


だめだ!こいつにうかつなことを言うと、確実に俺の首が締まっていく!


それを確信して、この話題を無理やりにでも終わらせる!



「俺はやってない!それで以上だ!!」


「ですが・・・。」


何とか終わらせたいのだが、サーターはそれでも食いついてくる。


周りの貴族たちの視線が刺さる感じが半端ないんですけど!!!


そんな時だった!



「王様の御参上!皆、頭を下げよ!」


何か、えらい毒々しい服をきたおっさんがそんなことを言いだしたので助かった!!


後ろにいるサーターは苦々しい顔を浮かべているが、

これ以上の追及はさすがにできまい!!


はぁ~助かった・・・


号令に従って、頭を下げていると、布が床を引きずる音が聞こえてきて、

ドカッというイスに座る音が聞こえて来た。


ついに・・・


俺はこの国の王様に会えるのか!?



「皆の者、頭を上げよ。」


その号令の下で、頭を上げて、王座へと視線を向けるのだが・・・


あれは・・・


魔物じゃないか?


デブで醜い豚がいた!!


うぅ~ん、あれはオークとかいう種類の魔物じゃないかっと思うほどの醜さだった。

ちなみに後ろに控えるサーターは、



「オークですね。」


俺に聞こえるような音量でそんなことをつぶやくのだった。


ちょっとまて!サーター!


それが他の者に聞こえたら大変なことになるだろう!


それは心の中でのつぶやきだけにしてくれ!!


とりあえず、サーターには、俺が後ろを向いて、口に指をあてて黙らせた!

肩をすくめて、



「はいはい。」


完全に態度はなめくさっているが、

何とかこれ以上は誹謗中傷はしてくれなさそうなので一安心をして、

気を取り直して、王様へと顔を向ける。


王様は気だるげに王座に座りながら、あくびをしているのだが、

その横にいた男が、



「それではこれから拝命式を始める!」


そう宣言するのであった!



「まずはシエロ侯爵の嫡男!前へ!!」


「は!!」


そう言って、ダンディーなおっさんが前へと進む。


どうやらこのおっさんが次の侯爵を継ぐ男らしい。


うぅ~ん、侯爵か・・・えらいのか?


イマイチ爵位が分からないので何とも言えない。


ただ、着ている者からして、えらい羽振りのいい服を着ているので、

俺よりも上の爵位なのだろうなっと思っている。


それに従者の列には、あのオッサンの娘さんであろう女性がいた!


イケメンの子供は・・・美女か・・・


それは今まで一度も見たことがないほどの絶世の美女であった。


ただ、俺が視線を向けると、

それを遮るように立つ従者!そして、恐ろしいほどの殺気を込めた目で

こちらを見てくるというおまけつきだ・・・


何?俺では見てもダメだと?


・・・なんだよ!!ちょっと顔がいいからって調子に乗るなよ!!

はん!今にみておれ!俺が・・・俺が有名になったって、

お前ら何か相手にもしないからな!!!


気がつけばシエロ侯爵の拝命式が終わっていた。

何か、マントと短剣を持って、元いた場所へと戻って来たのであった。


そしていよいよ俺の番である!!



「・・・次は・・・誰だこれは?」


読み上げる貴族が名前が書かれた紙を見て首をひねる。

この場にいて、頭を垂れる集団は二つで、1つはシエロ侯爵!

だとすれば残っているのは俺しかない!


・・・で、誰だっていわれてんるんですけど!?

ま、まあ、俺はこれからだからな!今は無名かもしれないが・・・


覚えてやがれお前!!


絶対にお前に頭を下げさせてやるからな!!


明日にでもお前の領地に魔物が襲えばいいんだ!!



「・・・他力本願ですか?」


急に俺の心の声にダメ出しをしてくるサーター!?



「ちょっとまて、俺は今は間違いなく心で叫んでいたはずだぞ!?」


「・・・うぅ~ん・・・とりあえず顔に出てますよ。」


「今、絶対に後付けの理由だな!しかも考えて顔に出ているってどういこ・・・。」


「バリティッシュ騎士爵の嫡男、前へ!」


えらいそうなオッサンから声をかけられてしまったので、

これ以上のクレームをつけることが出来なくなってしまった。


そんな俺に追い払うような手の動きをするサーターであった・・・


完全に俺のことを舐め腐ってやがるぞこいつ・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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