259話目
“いきます”
ハンドシグナルでこちらに向かって指示を出すアイリーン様。
それにイリス様と共にうなづくと、アイリーン様は、
隠れていた木から身をかがめてスッと前にある木の裏へと移った。
音もたてずに、さらにその巨体に似合わず俊敏な動きに
唖然とする中で、気がつけば魔物たち・・・ゴブリン達が
酒盛りをしている広場の傍にまでたどり着いていた。
ゴブリン達は気がついた様子もなく、騒ぎ続いていた。
アイリーン様は、宴会をしているゴブリン達を確認してから
こちらに向かって
“こちらへ”
というハンドシグナルを送ってきたので、
我々はゆっくりと静かにアイリーン様の元へと向かう。
私と選抜してきた兵士たちは、
少ないながらもこういった隠密行動にも慣れていて
音もたてずにアイリーン様の傍へと近づいていく。
そう・・・
我々だけ・・・
もう一人参加したイリス様なのですが・・・
何を思ったのか、アイリーン様からの合図を受けると
斧をおもむろに担いだかと思ったら、
「イリス!!いっきまーす!!!」
声高々にそう宣言するといきなり走り出すのである!!
「って、前!?」
思わずそう叫んだ瞬間に、
“森の中”を走り出したイリスは、
いきなりつんのめてしまう!!
担いだ斧の先端が木の枝に勢いよく突き刺さり、
そのまま枝を切り落とすことはなく、
そのまま枝に突き刺さったままになっていた!
イリスのほうは走りだしていたので
「ぐふぅ!!!」
その短い断末魔を上げるのである!
イリスの身体は完全に突き刺さるように斧の柄の部分に食い込んだかと思ったら、
そのまま後ろに大の字で倒れこんだ!!
「・・・ポンコツ?」
思わずこぼれた言葉を聞いたアイリーン様が、
「・・・わりと・・・。」
「そうですか・・・。」
今までがきっちりとしていたため
今回の件がいたく残念である。
「よく・・・アレで“旋風”なんて二つ名を持っていますね。」
思わず呆れた声が漏れてしまうのだが、
「イリスのことは放っておいて、
すぐに突撃しましょう!先制の利を逃してしまいましたから!!」
「・・・残念ながらですね・・・。」
思わずため息が漏れそうになりながら、森を駆けて
ゴブリン達がいる広場へと進んでいるのだが、
このタイミングでも呆気にとられる光景が!!!
「ふん!!」
アイリーン様の手から放たれる・・・フルート!?
放たれたフルートは勢いよく回転して飛んで行ったかと思ったら、
そのままゴブリンに・・・突き刺さる!?
どんなフルート!?
というか、ゴブリンってそんなにもろかったですかね!?
次々と胸の谷間からフルートを取り出しては、
ゴブリンにめがけて投げる!!!
それが見事にゴブリンに当たって、
「グギャァああああ!!!」
断末魔を上げて一匹、また一匹と倒れていくのだが・・・
それよりも!!
ツッコミが足りません!!!
私一人じゃ対処できるキャパを超えてます・・・
まずはフルートは吹くモノであって
投げるモノじゃありませんから!!!
それとなぜにフルートが胸の谷間から出てくるのですか!?
というか・・・谷間ありますか?
・・・おおっと!失言でした!!
今のはカットでお願いします。
それに先ほどから投げていますが、
すでに5匹のゴブリンが餌食になっております・・。
これ・・・
森を出る前にゴブリン達全滅しませんかね?
あ!また一匹見事に倒してます!!
フルートの保管場所が体の一部にあるって
管楽器にとっては相当ダメージを受けるんじゃないですかね・・・
汗とかって管楽器を痛めてしまう要因になりえるかと思えるのですが・・・
あ!?まあ一匹のゴブリンがフルートの餌食に・・・
広間に着くまでに8本のフルートを投げて、
8匹のゴブリンを始末したアイリーン様。
さらに谷間からフルートを2本取り出して、
右手左手に一本ずつ握る!
知ってましたけど・・・吹く気なんてさらさらないですよね!!!
私の目の前で、
「熱く唸るフルートを受けなさい!!」
・・・熱く唸るフルートってなんですか?
初耳なんですけど・・・
しかも・・・
握った拳でゴブリンを殴り殺す!?
フルート意味なし!!!
その後も熱く唸った拳が炸裂するのであった・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




