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24話目

正門入り口・・・


すでに1時間は待っている・・・



「なあ、こっちは貴族なのに、なんで平民と同じように並んで待たなきゃいけないんだ?」


「はぁ~・・・残念ながら、平民も貴族も関係なく、

 ここではここを通ってのみしか、王都内に入れないようになっているんです。

 それにご覧ください。

 あちらの馬車も完全に貴族が乗っているのは丸わかりなのに

 あちらも並んでいらっしゃいますよ。」


そういって、俺に見るように促した方向には確かに・・・


御大層な馬車があり、さらには家紋まで付いている・・・


絶対に貴族の馬車だな・・・


その馬車もこの行列に並んでいるのだ・・・


平民も貴族も分け隔てなくチェックをされているのは分かった。



「・・おとなしく待つしかないのか。」


「はい。なので、こちらに話かけないでください。」


「・・・ああ。・・・あれ?何で話かきゃちゃいけないんだ?

 別にそんな決まりなどないだろうに?」


「だって、話すのめんどくさ・・・。

 いいですか、領主様。

 軽々しく使用人と話しているところを見られますと、

 領主様の格が下がってしまいます。

 ですので、ここからは私に話かけるのは止めてください。」


「・・・今、めんどうさくいって聞こえた気がするのだが?」


「気のせいでございます。

 それよりも話かけずに、荷台の中へと戻ってください。」


「あ、ああ・・・。」


サーターに言われるがまま、荷台へと戻っていく。


確かに使用人と軽々しく話していると

貴族としての格が低く見られるというのは納得できる意見だ。


何よりも他の馬車を見ても、誰も使用人には話しかけてないしな・・・


理解した!


大人しく荷台の中にいよう!!




はぁ~・・・やっと 領主バカ の話し相手から解放された!!

こっちの返事がずっと、



「・・・はぁ~・・・。」


とか、



「・・・へぇ~・・・。」


というような生返事にも関わらず、ずっと話しかけてくる領主(KY)・・・


私の出しているオーラに気づけないのだから、

あんなにダメ人間に育ったんだろうな~ということを痛感する。


貴族に使える使用人たちはどこも大変そうですね・・・


馬車を操る業者は、貴族の家で雇っている者もいれば、

今回臨時で雇っている者もいる。


だから、業者に話かけるようなこともない。

その代わり、どの馬車にも執事やメイドが同乗しているようで、

時々罵声が聞こえてくるのだ。



「あれほど言ったのに忘れただと!!貴様!!」


そんな罵声と暴力音が聞こえてくる馬車。



「今回はどれほどの買い物をしましょうかね。」


「奥様・・・それほど我が家は裕福では・・・。」


「だまりなさい!!そこのやりくりをするのがあなたの務めでしょう!!」


・・・まあ、どこでもある会話なんですね・・・


たぶん、やりくりの話をしている妻を持っている貴族様は、

隣にいるのに寝たふりをしてやり抜こうとしている感じですし・・・


更には・・・



「ひぃぃい!!!ご、ご主人様!!」


“パチン!!バチン!”



「喚け!!媚びろ!!」



“パチン!!バチン!”



「ひぃぃい!!!ご、ご主人様!!」


・・・ちょっと聞いてはいけない趣味の世界の没頭されている貴族もいるようです・・・


馬車の中で・・・そのシチュエーション・・・萌えるな・・・


領主ばかとの会話より、耳を大きくして近くにある馬車から漏れる声を

聞いている方が百倍ましですね!!というか、いい!最後のアレなんかそそるし!!


もうちょっと聞き耳を立ててと思っていると、

こちらの馬車に1人の衛兵が近づいてくる。


チィ!!


もうちょっと後でも良かったのに!!



「こんにちは!」


衛兵が笑顔で挨拶をしてくる。

さすがは王都の顔になるのだから、やはり愛想はイイのですね。



「お疲れさまです。」


挨拶を返すと、



「本日は王都へどんなご用事ですか?」


「今回は、私の主の拝命式を行うための訪都です。」


そう言いながら、私は王国からの手紙を衛兵へと渡す。

衛兵はその中身を確認しながら、



「なるほど・・・。失礼ですが、荷台の中身の確認をしてもよろしいでしょうか?」


「ええ。」


そう言って、荷台を開けて見せる。


領主を見えて、頭を下げながら衛兵が、



「大変申し訳ございません。山賊や盗賊の類がおりますので

 ご確認をさせていただきたく思います。」


「うむ。」


・・・たぶん威厳たっぷりに返したつもりなのだろうが、

滑稽で仕方がない返事を返していた。


17歳のガキが、どんなに威厳を込めようとしても

それは何とか精一杯背伸びをしています!っという感じにしかならないのですけどね・・・


さっと荷台の中を確認した衛兵はすぐに馬車から離れて、



「ご協力感謝します。それでは私の後ろをついてきてください。」


そういって、正門へと案内をしてくれて、

そのまま王都の中へと案内してくれるのであった。

そして、



「ようこそ王都エトワールへ!」


そう挨拶をしてくれるのであった!



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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