244話目
「いやぁ~いいなぁ~!!」
「そうですね!ダンスで人を感動させられるって素晴らしいです!!」
俺とイリスが大興奮をしている中で、
「皆さまありがとうございました!!
これからもA・ロッドダンサーズをよろしくお願いいたします!!」
7人目の弟子がそう言い締めると
急に眼を見開いて驚くイリス。
驚いたかと思うとわなわなと震えだして、
そしてダンサーズを、さらには親分・・・いいや、マイスターだったな。
やり切った顔でいい汗を拭いているマイスターの顔を
マジマジとみるイリス。
それに気づいたマイスターは、
「うん?・・・ああ、そうか。」
そう言って立ち上がると同時にこちらへと近づいてくる。
「なぁ~に気にするな!」
俺たちに近づいたところでそう話しかけてきたかと思ったら、
急にイリスの前にしゃがみ込むと・・・
何とサインをしだすのである!?
しかもさっきまで自分の汗を拭いていたタオルにである!!
俺とイリスが目を見開いて驚いていたのだが
それに気づいたマイスターは笑顔で、
「いいっていいって、気にするな。
こんなことはよくあることだからな。」
そう言って、サインを書いたタオルを
イリスの手に渡すのだが・・・
べちゃ・・・
大量に吸い込んだ汗のせいだろうか、
不快な音を立てるのであった。
・・・よく見ると汗がタオルから垂れているし・・・
俺が呆然とその光景を見ていたのだが、
「ああ、お前さんもか。」
そう言うとおもむろに俺に近づいてくるのだが・・・
「・・・い・・・いやぁ・・・。」
俺は首を左右に振り、消え入るような声で
いらないと伝えるのだが・・・
「なぁ~に生娘が今から初めて男を迎えるような声だしてんだ!!
気にするんじゃねえよ!
しっかしファンっていうやつの心理はわかんねえぇな~。」
そう言いながら近づいてきたマイスターは、
躊躇することなく・・・
俺に抱き着いてきたのである!!!
ベチャリ・・・
それは本当に不快以外の言葉思いつかない・・・
ぐちゅーーーーー!
っと強く抱きしめてくるマイスター・・・
・・・あ・・・熱い抱擁ってこうなんだ・・・
汗の不快もどこへやら。
筋肉隆々の男による熱い抱擁に・・・若干感じて・・・
って!違うわ!!
なんで男に感じなきゃいけねえんだよぉ!!!
我に返った俺は、急にその汗に不愉快さを感じて
「は、離せ!!」
そう言って、その男の抱擁から何とか逃げようとするのだが、
その力の前に逃れることはできない。
「あはははは!照れるなって!別に男が抱き着いてほしいってのは
よくあることだからな!」
そう言って、逃げようとする俺をまた一段強く抱きしめてくるマイスター。
食い込んでいくようなその腕から俺は逃げることもできず
ただただその苦痛の時間が終わるのをもがきながら過ぎ去るのを待つしかなかった。
「なぁ~に!そんなに呆けたような顔をしてるんだ!!がははは!!」
肩をバンバンと叩いていくるマイスターに
俺は反応することもできずにただただ呆然としていた。
「うん?・・・・お前さん・・・もしかして感じてるのか?」
ちょっと引き気味になったかと思ったら、
そんなことを言い出すマイスター。
そしてその言葉を聞いたイリスが、
タオルのせいで不快そうな顔をしていたのだが、
それよりも今の発言のほうが気になり、驚いたようで
こちらを・・・こっちも引き気味だな・・・
目を見開いて見るのであった。
「も、もしかして・・・。」
・・・いや・・・引き気味ではなかったようだ。
こちらを見る目がちょっと燃えているような・・・
いや萌えているような目に見える・・・
わなわなと震えているイリスだが、
その口元を隠そうとして手を当てるのだが、
口元は隠れておらず口角が上がっている。
明らかに笑みを浮かべているのだ!!
「・・・な、何を考えている?イリス?」
「い、いいんですよ・・・。わ、私は・・・。」
そう言って、さらに目を見開いてこちらを見てくるイリス。
その光景を理解したのかマイスターは、
「や、やっぱりお前・・・そっちの人間だったのか!?」
こっちはこっちでめんどくさい反応をしやがるぜ・・・
震えていたイリスはすぐに同じ査問官の中の一人に
近づいたかと思うと小声で話をし始める。
・・・聞こえてこないけど、キャッキャッという女の子二人を見れば
何を言われているのかなんて容易に想像がつく。
「お、俺にその気はないからな・・・。」
こっちはこっちで震えた声を上げるけど・・・
「そもそも俺にその気はない!!!」
俺は大声で否定するのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




