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175話目

「か、カンナ王女はどうなったんだ!?」


食いかかるようにサーターに詰め寄るバリティッシュ男爵様。


そんなバリティッシュ男爵様をなだめるようにしながら

サーターは首を左右に振って、



「国王と合流したカンナ王女様達でしたが、

 その後、城から何とか脱出を試みたようですが、

 途中で力尽きてしまったようでゾンビの餌食になったとのことです。」


「そ、そんな・・・。」


そういってうなだれるバリティッシュ男爵様であるが・・・


気にはならないのだろうか・・・


どうしてサーターがそんなに詳しいのかを?


そんな状況なんて身近にいなければわからないはずではないか?


・・・俺がその言葉を口にすることはなく、

静かに二人のやり取りを見つめるのであった。



「あんな美女・・・どうして・・・。」


・・・美女が大事・・・なんだな・・・



「俺と・・・添い遂げることもなく・・・残念で仕方がない・・・。」


・・・ああ、そっちね・・・



「彼女も無念だったろうに・・・。

 俺と添い遂げることができなくて・・。」


・・・いや、その点は大丈夫ではないだろうか?


彼女の中ではバリティッシュ男爵様は完全に蚊帳の外であったのは間違いない。


そもそも俺に近づいてきたのも

俺がてっきり噂のバリティッシュ男爵様だと思ってのことだったらしい。


そして、真実を知ったカンナ殿は、

それはそれはショックを受けたそうなのだから・・・


決してバリティッシュ男爵様にはなびくことはなかっただろうな・・・


いや、あったかもしれないな・・・


ただ、なびいたところで、添い遂げれたかは不明だけど・・・


あの女狐であれば添い遂げることもなく

顎でバリティッシュ男爵様を使いそうな気がするな・・・



「美女は・・・俺のためにいるのに・・・。」


うん、それも大きな間違いですよバリティッシュ男爵様。

決してあなたのために美女がいるわけではございません。


っていうか、よくそんなことを真顔で言えるな?

バリティッシュ男爵様は・・・



「うう・・・俺に残ったのは・・・微妙なメイドが増えたことか・・・。」


そういってため息をつくバリティッシュ男爵様。


・・・まあまあ失礼なことを言うな・・・


ちなみに増えたメイドというのは、

元シンガー王国の第一王女であるルー様と

その侍女兼最悪な魔人と言われる人種になってしまったサラである。


そんな失礼なことを言っているバリティッシュ男爵様が

殺されなければいいけど・・・


素人が魔人になったとは言え、

はっきりと言って普通の人間では手に負えない。


もちろん俺の手にも負えないほどの強さを秘めているのは間違いない。


ルー王女に関しては、



「この世の中にこれほどの魔術師がいるなんて・・・。」


と、サーターとマリが驚いていた逸材だ!


絶対に敵には回してはいけない方々と俺は認識している。


だって・・・まだ死にたくないから・・・


一人で一国に匹敵するくらいの戦力・・・


それが3人も・・・


そんなメイドがいる領土って・・・・



「・・・はぁ~・・・俺のやる気はそがれたからいったん寝るよ。」


「さようですか、それならゆっくりと休んでください。」


そういってサーターに付き添われながら

自分の寝室へと行くバリティッシュ男爵様。


まあ、つい先日無事にシンガー王国から

バリティッシュ領へと戻られたばかりだ。


疲れも取れていないのはわかる。

だから、少し休んでほしいとは思うのだが・・・


それを許してくれるような状況ではないことを理解しているのであろうか?


何がって?


シンガー王国でのことであるが、

なぜかゾンビたちは国民たちを襲うことはなく、

王族や貴族、その取り巻きの騎士たちのみを

襲ったのである。


じゃあ生き残った国民は?となるが・・・


なぜかみんながバリティッシュ領にいるのではないか!!!


というか、いつの間にバリティッシュ領は

こんなに建物が建っているのであろうか!?


シンガー王国に出立して、一か月も経っていないはずなのに

気がつけば、建物がいくつも建っているし、

街の発展が尋常じゃないほど進んでいる!


下手な地方都市では勝てないほどの都市になっている・・・


あれ・・・


街ってこんなに簡単にできるんだろうか?


ちなみに住民の多くはシンガー王国から来た人々だ・・・


どうやって連れてきた?


いろんな疑問が・・・いや、疑問しかないけど・・・


俺も・・・とりあえず寝よう・・・


寝たらこの夢が覚めるかもしれないな~・・・


そう切に願いながら俺は自分の家へと戻っていくのだが・・・



「・・・なぜ?」


俺の目には見たこともない屋敷が建っていたのであった・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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