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174話目

「カンナ王女様!!」


そういって慌てて入ってきた侍女に



「どうしたの?」


そうやさしく尋ねる。


この慌てて入ってきた様子だと・・・

もしかしたらと少し期待をしてしまったのだが・・・



「カンナ王女様!お逃げください!!」


「・・・どういうこと?」


「ぞ、ゾンビが!!」


「え?ゾンビ?」


「は、はい!お城の外に押し寄せてきました!!」


そういわれて私は慌てて窓のそばへと駆け寄るのであった。

そして、外を見るのだが・・・


先の魔人との戦いで城門は破壊されており、

その代わりに兵士たちが陣地を形成していたはずなのに・・・


すでにその場所には兵士たちの姿は存在しなかった!



「誰もいない!?」


その光景を見て、思わず驚いてしまうのだが、



「す、すでに突破されたのですか!?」


私の言葉に驚いたような言葉と表情をする侍女。


どうやら彼女がこの部屋に来るまでは

城門付近にいたのであろう。


ここまでくる間に突破されるとは・・・



「すぐに逃げるわよ!」


「は、はい!」


侍女にそういうと私はすぐに部屋を出た。

そして、廊下の端を見たときだった!



「え!?」


「ひぃ!?」


私と侍女は驚きの声を上げてしまう。

それもそのはずで、すでにそこまでゾンビと思わしき者たちが

詰め寄ってきていたのであった!!!


すぐに反対方向へと逃げる私と侍女、

だがそこに待ちけていたのは・・・



「ここにも!?」


「ふぐぅ!?」


今にも泣きそうな顔をする侍女。

その気持ちはわかるは、すでにゾンビが1体そこにいたのであった。


すでに囲まれている!?


そう思ったところで、やっぱり私の幸運の女神は

私を見捨てることはなかったのである!



「カンナ!!」


そういってその先から聞こえてきた声は、

父と近衛兵たちの集団である!



「お父様!!」


「無事か!!!すぐに行くぞ!!」


そういって、こちらに駆け寄ってきてくれるのだが、

それでも・・・遅い!!


私たちの間にいたゾンビは私たちのほうへと近づいてきていたのであった。


それに最悪なことに後ろにいたゾンビたちもこちらに近づいてきていたのである!



「か、カンナ王女様ぁ・・・。」


震えてその場で今にも崩れ落ちそうな状態になっていた。



「大丈夫よ。」


そんな彼女を私は笑顔で励ますのである。



「いい?後ろのゾンビたちはさすがに無理だけど、

 前には一匹、それにそのすぐ後ろにはお父様たちと

 近衛騎士たちがいるのよ?

 前に向かって走り抜ければ、無事に生きて逃げれるわよ。」


「で、ですが、前にも一体・・・。」


「大丈夫。私がいれば何とかなるわ。」


そんな私の言葉を聞いて、



「カンナ王女様・・・・。」


嬉しそうな笑みを浮かべる侍女。



「さあ、立って!行くわよ!」


そういって、侍女の腕をつかんで立たせる。



「は、はい!!」


私の言葉を聞いて勇気づけられたようで

勢いよく立ち上がった侍女は、

私ととともに一体のゾンビがいるほうへと走り出すのであった。


私たち二人の前にはどんどん近づいてくるゾンビ。

そのゾンビに対して、私は・・・


侍女を突き飛ばしたのである!


ゾンビのほうへと!


そして私はその場に立ち止まる!!



「・・・え?」


呆けたような顔をしてこちらを見るのだが、

突き飛ばされたため侍女の体は止まることなく、

ゾンビのほうへと転がる。



「う、うそぉ・・・い、いやぁ~~~!!!」


目の前に出された餌に襲い掛かるゾンビ!


侍女は何とか振り払おうとするのだが、

そのゾンビの力を振り払うことはできずに

ついにはゾンビにかみつかれてしまう。


その横を私が走り抜けるのであった。



「か、カンナ王女様!!」


「あなたには助かったわ。」


そう一声かけて私はその横を駆け抜けて、お父様たちと合流したのであった・・・。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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