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172話目

「で、あの裏手の処理はどうしたんだ?」


俺は届けられたコーヒーを啜りながらサーターに尋ねると、



「処理とは?」


そういって小首を傾けるサーター。


・・・切り捨てたい・・・


そんな俺の思いが届いたのか、

苦笑しながら、



「冗談も通じないのですか・・・つまらない人ですね。」


「・・・ついていい冗談とダメな冗談の区別もつかないのか?」


こいつは本当に・・・



「やれやれ・・・大丈夫です。ちゃんと処理をしておきましたので。」


「・・・そうか。」


俺はサーターの言葉に安堵して、コーヒーを啜る。

どうやって処理をしたかまでは俺も知らないが、

すでにサーターが処理をしたのなら安心だ。


こいつには闇魔法がある。

昨日の晩もバリティッシュ領まで行ったように

死体をそのままどこかへと破棄することだって可能だろうからな。


俺はサーターの言葉に安堵すると、

先ほどまでまったくわいてこなかった食欲が湧いてきたのを実感する。


ぐぅ~~~


よくよく考えれば、昨日の晩もあの光景を見たせいで

食欲がなくなって部屋に戻ってしまったのだからな。


あの時見たのは間違いなくこの国の騎士たちであった。

たぶんだが、見張り役の者たちだろうな。


見覚えのある鎧、さらには剣の紋様は

シンガー王国の騎士たちであることを物語っていた。


その役に付いていたというだけで殺すとは・・・


コーヒーをすました顔で飲んでいるこいつを見ていると

本当に怖くなってしまう・・・



「・・・何か私の顔についていますか?」


そういって、俺の視線に気づいたようで、



「いや、なんでもない・・・。」


そう言いながら視線を外す。


まあ、今は少なくとも見方であるのだから

気にしないようにしよう・・・敵にならないことを願うくらいかな?


そんなことを考えていた時だった、



「う、うわぁ~!!!!」


悲鳴のような声が外から聞こえてきたのである。

その声が聞こえてくると食堂にいた人々が、



「どうしたんだ?」


「なにごとだ?」


とザワザワと騒ぎ出したのであった。

そんな喧騒の中で、急に宿の扉が開いたかと思ったら、

一人の男が血相をかいて中に入ってくると、



「し、死体が!!」


「はぁ!?」


「どういうことだ!?」


入ってきた男の言葉に皆が反応していく。

そして、すぐにその男の言葉を聞いた者たちが

宿の外へと出ていくのであった・・・


・・・俺は・・・


目の前で澄ました顔をしていてる男をジッと見つめるが・・・


そんな俺の視線に気づいていないように

澄ました顔のままコーヒーを飲むサーター。



「・・・お前・・・。」


「何ですか?」


「処理はしたって言ってなかったか?」


「え?言いましたけど?」


俺の言葉に何を言っているの?という顔でこちらを見てくるのだが・・・



「外に死体があったそうだが?」


「そりゃ~あるでしょう。」


「・・・片づけたんじゃないのか?」


「そうですよ。しっかりと命を奪っておきましたからね。」


「・・・そっち?処理ってのはそっちのことか?」


「え?いえ、処理って言ったのはそっちのことではないですよ?」


「だよな?遺体を処理したって意味だよな?」


「はい、おっしゃる通りで遺体を処理しました。」


「・・・じゃあ、今騒いでるのは、サーターの件ではないということだよな?」


「いいえ、間違いなく私の件だと思いますよ。」


「・・・どういうことだ?」


「私が処理しておいた死体を見つけたんだと思いますよ。」


「・・・どういうことだ?処理した遺体って・・・。」


「え?そのままですが?」


俺が何を言っているのかという顔でこちらを見てくるのだが、

逆に俺が言いたい!!


お前は一体何をしたんだ!?


俺の中でいろんなことが頭の中で想像されたのだが、

その直後に俺の中で想定外のことが起きる!!



「い、遺体が・・・遺体が・・・。」


そういって、宿に外に出て行った人間の一人が

慌てて入ってきたかと思ったら・・・



「動き出した!!!」


・・・は?


何を言っているんだ?

気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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