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168話目

「・・・どうして王城に戻れば迫害を受けるのですか?」


「・・・それは・・・私が醜いからです・・・。」


そんな返事が返ってくるとは全く思っていなかった。



「そんなことはないでしょう!!」


バリティッシュ男爵様が力強く否定するのだが、

その言葉に首を横に振るルー王女。



「私は・・・カンナやお義母様のように美しくないから・・・。」


「・・・“お義母様”?」


俺はルー王女の言葉に疑問を持ってしまって

つい何も考えずに聞いてしまった!!

俺は慌てて違う話題を振ろうとしたのだが、


すっとフードを外したかと思うと、その素顔を俺たちに見せてくれたのであった・・・


・・・


ああ・・・


美人ではないな・・・


いや、美人は美人であるが、そこそこであり、

カンナ殿や母親には数段劣るといったところだろうか?


っていうか、あの肖像画・・・


盛ったな・・・


あんなに盛るか?


別人じゃないか!?


美人の系統が全く正反対だ!!


こちらはかわいらしい感じの美人じゃないか!


・・・ああ・・・


やっぱり・・・


俺は俺と二人の間にいたバリティッシュ男爵様を見ると、

唖然とした顔をしているバリティッシュ男爵様が目に入った。


・・・まあ・・・


期待していたもんな・・・


っていうか、かなり失礼だし、

ルー王女からしたら、バリティッシュ男爵様の方が

レベルが低くて失礼だけどな・・・



「ふふふ、もしかして私の肖像画を見て、こちらに?」


放心状態で返事のできないバリティッシュ男爵様に代わって、



「ええ。お顔を知らなければ、探しようがないですから。」


「そうですよね・・・。

 やはりがっかりされましたか。」


ええ、バリティッシュ男爵様は!・・・ていわないけど、



「いえ・・・ただ、なぜあんなことになっているのかを知りたいですね。

 それは先ほどの呼び名が関係しているのですか?」


「・・・・ええ。」


そういって笑顔を曇らせるルー王女に代わって、

今度はサラのほうが、



「ルー王女は・・・先代の王妃のお子様なのです。」


「なるほど・・・それでカンナ殿は、今の王妃の子供だということですか?」


「・・・はい。」


「なるほどね・・・。それだと立場は大変心苦しかったのではないですか?」


「・・・・。」


俺の言葉に押し黙る二人。

それだけでもどんな扱いをされていたのかがよくわかる。



「それでお二人はどちらに向かうつもりで?」


「あ、それは死の山に行こうと思っていました。

 私のこの力があれば、あそこでも生きていけると思いますし、

 それに死の山であれば王国も簡単には手を出せないでしょうから。」


「なるほど・・・。

 気になったのは、どうしてそのような力を・・・というか、

 どうして魔人に?」


「・・・魔人の秘宝を使いました・・・。」


「魔人の・・・秘宝?」


俺は聞いたことがない言葉に復唱してしまうが、

その名前の通りなら・・・というか、そうなったのだろう。

魔人になることができるマジックアイテムなのだろうな・・・。



「はい・・・その力を使えば、魔人になることができるものです・・・。」


「・・・ど、どうしてそんなものがあるのですか?

 というか、どうしてそんなものをあなた方は手に入れることができたのですか?」


その言葉にぐっとこぶしを握ったと思ったら、



「・・・王に・・・魔人にさせられてしまったのです。」


「・・・え?」


信じられない言葉が返ってきた。

王に・・・魔人にさせられた?


どういうことだ??



「・・・それは王の命令で・・・と?」


「・・・無理やりさせられました・・・。」


「・・・。」


俺は絶句してしまう。

一体あの王国では何が起きているのだろうか・・・


王によって3人の魔人が生み出されたというのは

どう考えても異常事態でしかない。


それも・・・無理やり・・・


俺は先の戦いで戦うことになり、

命を奪ってしまったことを後悔するのであった・・・







気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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