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161話目

「勇者は・・・バリティッシュ男爵様のことですよ。」


「・・・ふえぇ?」


バリティッシュ男爵様から声にならない声での返事が返ってくる。

勇者・・・まあ、ある意味勇者だろう・・・



「お、俺のことなのか!?」


「はい、バリティッシュ男爵様のことです。」


「ほ、本当に俺のことなのか!?」


「はい、バリティッシュ男爵様のことです。」


「ほ、ほんまに俺なん!?」


・・・なんでバリティッシュ男爵様はなまってきたんだろうか?

しかも同じことを何度も聞いてくるし・・・


信じられないのはわかる・・・


だって、この時は完全に気を失っていたにも関わらず

サーターの力によって無理やり戦わされていたんだからな。


・・・闇魔法って・・・便利なんだな・・・


っていうか、さっきからバリティッシュ男爵様の反応を見ながら

ほくそ笑んでいるサーターの性格・・・

素敵なくらい最悪だな・・・


いや、まあ、俺もいつもあいつにおちょくられるので

バリティッシュ男爵様の気持ちがわかる!!


だから、サーターに代わって説明を・・・

ものすごい不平不満な目でこちらを見てくるサーターを

無視して進めていかねば!!



「とどめを刺されました・・・バリティッシュ男爵様が。」


「・・・。」


口を開いて唖然とした顔をするバリティッシュ男爵様。

そうだろうな・・・


自分だと思っていなかったのに、魔人を討伐したといわれたら

誰もがそうなるだろうな。



「・・・は!?お、俺か!?俺なのか?」


唖然とした顔から正気が戻ったようで急に驚きの顔を浮かべて

俺に尋ねてきた。


ただ・・・



「覚えてらっしゃらないのですか?」


サーターからのついに記憶がないことを認めましたね?っというような

うれしそうな顔をしている。


あ、これやばい奴だ・・・



「覚えてる!!覚えてるから!俺が倒した!魔人を俺が・・・。」


かぶせるように返事をするバリティッシュ男爵様。

そして自分の体を見回して・・・


その時奇跡的に目に入ったのだろう、



「ソウルイーター!ソウルイーターだ!

 俺はソウルイーターを使って討伐したんだ!」


「・・・その通り・・・です・・・。」


うわぁ~わかりやすいくらいの反応をするサーター。

能仮面のように無表情をしているのに

その言葉の節々で分かってしまうからな!!



「ソウルイーターで討伐されました。」


俺がかぶせるようにそういうと嬉しそうな顔をするバリティッシュ男爵様。



「そうか!そうだよな!俺とこのソウルイーターがあれば、

 魔人であろうと形無しだからな!!

 ふふふ・・・はははは!

 俺こそ世界一の男だ!

 いや、世界一の勇者だ!!!」


そういって、満足げに笑うのだが、

世界一・・・というのは認めなくもない。


すでに魔人を二度も?討伐しているのだから

間違いなく稀代屈指の強者であろう。


ただ、世界一の勇者って・・・なんだ?


だって、そもそも勇者なんて世界が何かに苦しんだ時に

どこからともなく表れて、討伐してくれるという存在だろう?


そんな勇者が・・・複数存在するとでも?


・・・複数も存在してたらこの世の終わりだよ・・・


それとそもそも倒し方にも疑問が生じているんだけどな・・・


それは口には出さないで置くほうが・・・


身のためだとサーターの目が訴えかけているし・・・



「私を踏み台にして・・・最後の一手を繰り出しました。」


そんなことをサーターが告げると、

なぜか・・・いやまあ、わかるけど・・・バリティッシュ男爵様は目を輝かせて、



「お前を踏み台に!?どうやってただ!?どのように踏みにじったんだ!?

 どこの部分を?サーターはもちろん痛がっていたよな?

 いや、あまりの痛みにうずくまったりしたよな?」


・・・うれしそうだな・・・



「・・・覚えてらっしゃらないと?私を・・・踏み台にしたことを?」


「い、いや!覚えてる!

 サーター、お前のおかげで魔人を討伐することができたんだ!

 すまないと思っているぞ!!」


そういって謝意を表すバリティッシュ男爵様であるが、

あれは・・・逆にサーターが謝る状況だったような気がするが?


ジャイアントスイングで魔人にめがけて投げたのに・・・


投げてすみませんではないだろうか?



「いえいえ、魔人を討伐するためですから・・・。」


そういって、バリティッシュ男爵様からの謝意を受けてるけど・・・


まあ、そういうこともある!

っていうか、話も進まないし!

ツッコミはセーブしよう!!


よし!


とりあえず魔人をバリティッシュ男爵様が討伐した!


これで十分だ!!


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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