159話目
「それで私たちは王城へと向かったのですが・・・。」
俺は疑問を口にするこがないためか、
話が止まることもなく進んでいく。
・・・まあ、いいや・・・
「向かったな・・・。」
そう言いながら俺はサーターに同意の意味を込めてうなづくと・・・
・・・フ・・・
・・・どうしてかまた鼻で笑われた・・・
「・・・ええ、一緒に王城へと向かいました。」
・・・なんでそれで鼻で笑われたんだろうか?
俺間違ったことは言ってないよね??
ま、まあいいだろう!
俺は大人だからな!
心も広いご主人様だからな!!
寛大な心に免じて先ほど鼻で笑ったことは・・・
「それでですね・・・。」
おおっと!
すぐに話が進んでいく!!
俺の心中で語っていたことはまだ終わってもいないのに・・・
「・・・あとで時間を割きますので。」
「・・・ああ。」
・・・
・・・あれ?
今・・・俺、声に出していたかな?
思わずあたりを見回して回りが俺の言葉に反応していたのかを
確認しようとするのだが・・・
グンテは俺が見たら、不思議そうな顔を俺に浮かべてくる。
マリも同じように首をかしげて俺を見返してくる。
・・・3バカは・・・まあ、見なくてもいいや。
で、結論から言えば俺は口に言葉を出していないようだ!
いやぁ~よかった!
危うく俺の心の広さが伝わってしまうところだった・・・
いや、心の広さは伝わっていいのか?
・・・じゃあ!!
そう思って口から先ほどの考えていたことを口に出そうとするのだが、
「もうわかってますから。」
そういってサーターに制されてしまい、
「あ、うん・・・。」
そんな返事を返してしまうだけとなったのだ。
・・・せっかくなら伝えたいのに・・・
俺が心が広い男だということを・・・
だが、そんな俺の思いは無碍にもサーターによって遮られてしまうし・・・
・・・あれ?
俺、さっきなのか別なことを考えていたはずな気がするのに・・・
「いいですか?心の中の声は口に出さないでくださいね。」
「あ、うん・・・。」
・・・思い出した!!!
サーターの言葉に返事をしたところで思い出した!
俺の心の声を読んで発言しているのかって言いたかったんだ!!
・・・っていうか、今も読まれている!?
驚いた顔でサーターへと視線を向けるのだが、
そんな俺からの視線は完全無視で話を進めるサーター。
・・・ていうか、これ以上しゃべるなって目で訴えてくるんだけど・・・
・・・あ!?俺も人の心が読めるようになっている!?
・・・俺にこんな才能があるなんて思わなかったよ・・・
今度ナンパする時に使うぞ♪
これでバックバックと女性を食いまくれる・・・エヘヘヘ・・・
「・・・くだらないことを考えているようでしたら、
説明は止めてもよろしいでしょうか?」
「・・は!?いい、いいい、いいや!続けてくれ!!」
「・・・心が読めたところで、女性を捕まえるのは無理ですからね。」
「!?っていうか、さっきからサーター!!お前!俺の心を・・・。」
「それで話を続けます・・・。」
俺が言おうとすると完全に言葉をかぶせてきて、
それ以上は何も言わせないようにしてくるサーター。
・・・仕方なく、サーターに従うしかないな・・・
不承不承でサーターの言葉にうなづいて、続きの言葉を聞くことにした。
「王城に向かったのですが、
そこで思いもよろない敵が現れたのです!」
「・・・思いもよろらない敵・・・か・・・。」
「そうですよ、一緒に行って驚いたじゃないですか!魔人がいたことに!」
「ま、魔人だって!?」
思わずサーターの言葉に驚いてみせたのだが、
俺の中では想像ができていた。
先ほど最初のといったのだから、二匹目が居たのだって想像できるぞ!!
「・・・そういえば、バリティッシュ男爵様は、
驚くことなく、冷静に剣を構えてらっしゃいましたが・・・
なんで今更驚いたのですか?」
「ふぇ!?え、あ、う・・・い、いや!今のは言葉を繰り返しただけだぞ!
決して驚いたわけではないぞ!!」
「・・・いや、あの時、驚いたいたような・・・。」
そういって、不審そうな目で俺を見てきたので、
「お、驚いたとも!!そうだ!驚いた!!
ここに魔人がいるなんて思ってもいなかったからな!!!」
な、なんとか誤魔化せたか???
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




